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Re.2000.2.18

2010-02-18 20:07:40 | 旧メンバーブログ
「働く」生きがい 探し求めて   自分で作る

リストラ経験者  再起かけ居酒屋経営へ

リストラされた中高年たちの男たちが集まり、21日
東京の下町に居酒屋を開く。長年勤めた職場を紙1枚で解雇され、
再就職が困難な中、自らの手で仕事を起こし、再起をかけようというのだ。

一方で、その子供たちの世代には、「やりたいことがわからない」と、
あえて、「無職」を選んでいるかのような若者たちもいる。

いま、働くことの意味は

JR鶯谷駅から歩いて3分。
東京都台東区根岸1丁目の古びた民家を改造して、
その店は開店する。

「りすとらん元気交差点」

人が出会い、元気がもらえる場所にしたいと願いをこめた。

従業員は17人。自分たちで仕事の機会を作り出していこうと、
昨年10月に結成された労働組合「ユニオン」が経営する。

店長の瀬村彰男さんは2年前、建築資材メーカーをリストラされた。

「全員解雇」。属していた組合に会社側が出した2枚の紙で、
人生が変わった。

当時は営業課長。そこそこの成績はあり、自信もあった。
一緒に暮らす年老いた母も気になった。

「自分を否定された気がした。失業率が5%。その中に入ったんだから。」

雇用保険で食いつないだが、ユニオンに参加し、店長として働くことを決めた。

従業員は朝から準備に走り回る。改装工事を横目に、
瀬村さんはいう。
「ほかの企業に再就職しても、またリストラされるかもしれない。
 働きぶりが給料に反映する職場。あきらめませんよ。」

ホール係は、昨年2月、貿易関係の会社をやめた。
高校を卒業後、これまでに5回、転職を経験した。
最後の会社は、年収400万円。それでも、今度こそ
定年まで勤め上げようと思っていた。

しかし会社は、50歳以上を対象に希望退職を募った。
さらに、対象年齢を40歳以上に引き下げた。

「社員はどんどん減らされ、仕事は処理能力を超えていた。
 やめざるを得なくなっていた。」

3年前、30年のローンを組んで、都内に50平方メートルのマンションを買った。
月10万円、ボーナス時に25万円の返済が重くのしかかる。

「畑違いの仕事で不安だらけ、必死ですよ。」

ちゅう房で、包丁を握る男性は、以前も店長兼板長として、居酒屋で働いていた。

バブルのころは、月2000万円ぐらい売り上げがあったが、
最近は600万円にまで落ち込んでいた。
売り上げ減の責任を押し付けられた。
昨年7月に解雇された。

社員食堂、学校給食、焼き鳥やと面接を繰り返したが、
年齢を理由に断られ続けた。
やっとみつけた職場。後輩板長の指導にあたる。

(朝日新聞 2000年2月18日付 夕刊より抜粋)


ちょうど、この日の朝刊では、転職相次ぐ金融マンという見出しで、
外資系やベンチャー系へと金融マンが転職するという記事が載っていた。

自らの力を必要とされ、職場を変えられるもの
自らの力を必要とされず、職場が見つからないもの

この差は、いったい、どこから来るのだろうか?

一生懸命、仕事をこなすことに、差はあるものではないし、
誰か、他人と比べられるものではない。

ある方から、こんなことを教えてもらった。↓↓

ドイツでは、「仕事」という単語を、
”Beruf”(ベルーフ)と”Arbeit”(アーバイト)という
2つの単語にわけ考え方があると聞きます。

Berufは、それでいくら稼ぐということは関係なく、天職、

Arbeitは、生活費を稼ぐ手段

もちろん、両者が一致するに越したことははないかもしれませんが、
一致していなくたって構わないんだ!という発見は、
なかなか目から鱗、カルチャーショックでした。と。

今週のほぼ日のおとなの小論文教室で、
山田ズーニーさんが、「働きたくない」というあなたへ 3という中に
こんなことを書いています。

仕事は、基本、人を「束縛」するものだ。

仕事の拘束に耐え、義務を背負い、りっぱにまっとうして成果を出したものにだけ、

対価として自由は得られるのだ。

仕事は人を自由にはしない。

(おとなの小論文教室より、一部抜粋しました。)

これから、社会に出るにあたって、心の片隅においてかなければいけないこと
かもしれません。

自分にとって、仕事とはどうあるべき何だろう、

働くとは、どういうことなんだろう、

なぞが深まるばかりです。

少なくとも、ノリにとっては、1人で何かをするというより、

仕事を通して、誰かとつながりたい、という想いかもしれません。

では、つながって、どうするの?

働いてみながら、これは考えてみます。





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