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Re.1998.4.24

2008-04-24 21:22:02 | 旧メンバーブログ
時の贈り物

漫画家 永井 豪

空想の竜 僕には見えていた。

4畳半の狭い部屋が大海原に宇宙にもなったり。
夢中になって遊んだあのころも、どこかとんでいた。

「いま」を支える何かがあるとすれば、
きっとそれだ。

アイディアが沸かないということがないんです。
作品の中に入り込めさえすれば、イメージが次々と
浮かんできて止まらない。

キャラクターは勝手に動き出し、想定していたストーリーは
壊れるわ、もう大変。

計算なんて全然しない。たとえば、小学生向けの
雑誌に描くときは、僕が小学生だったらという
シュミレーションをしてみる。
朝、母親に起こされる・・食事をかっ込んで走る
授業が始まったら退屈で・・って具合。

そのうちに小学生の自分のしたいことが次々に
浮かんでくる。今の小学生じゃなくて、
僕自身の小学生のころだけど。

昭和30年ごろ、草ぼうぼうの斜面をダンボールで
滑り降りたり、どぶ川でザリガニをとったり、
鉛筆キャップに花火の粉をつめて、かんしゃく球を
作ったり・・・大人の目の届かないところで、
遊ぶのが子供ってもんでしょ。

ガキ大将ではなかったが、うちで空想おにごっこを
するときはリーダー役。
ここは地球と別の星だ、遠くに山脈が見える、
竜がやってくるぞなんて。

おもちゃらしいものがなかったから、想像力で補っていたのかな。
そんな星の風景や竜の姿が、僕には見えていたんですよ。

うろこ1枚までくっきりと。
漫画を描き始めたのだって、自分の中から外に
取り出すためだった気がします。

(朝日新聞 1998年4月24日付 夕刊 文化面より)

アイディアが次々に浮かんでくる、永井さんが
羨ましかったりもする。

「おもちゃらしいものがなかったから、想像力で補っていたのかな。」

きっと、今ある多くのおもちゃは、
誰かが、子供のころに頭の中で描いていたものを
大人になって製作したのかもしれない。

漫画は現実とは違ったファンタジーを
ヒーローになりたかった男の子が、
今のヒーロー戦隊を作ったのかもしれない。

大人になるにつれて、行動範囲は広がったけれど、
子供のころ、遊んでいた公園や空き地は、
大海原に宇宙にも負けないくらい大きなものだったのかも。

知らず知らずのうちに、色んな枠を決めているのかもしれない。

アイディアは身近なところに
いっぱいあるはずだ☆


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