ガンと食の関係を長年に渡って研究されてきたキャンベル博士は、
自身の研究で解明された現代の常識とは真逆の「真実」を伝えてくれました。
講演会の前後には、博士の提唱するプラント(植物)ベースの食事や考え方を普及する協賛企業・個人によるマルシェも行われました。
400名近くの参加者さまの中には、医療関係者や活動家も多く、
ガンと食の関係について、専門的な質問などもありました。
キャンベル博士は現在83歳、お子様は5人、お孫さんは11人いて、全員みんな「プラントベース ホール(全粒・未精白)フード」で育っているとのこと。
ご自身の研究の成果はご家族の存在で立証されています。
講義の中で、私が感銘を受けた部分をご紹介します。
*詳細の研究については、著書「チャイナスタディー 葬られた第2のマクガバン報告」上中下巻をお読みください。
動物性タンパク質で発がん性物質が活性化することが研究でわかった。
動物性タンパク質が体に入ることによって、腸内でバクテリアが発生、それが悪性に働き細胞変異が見られ、ホルモンバランスが崩れる。複数の動きが組み合わさることによって悪性に働き、ガンが進行するという仕組みがある。
タンパク質について、摂取カロリー全体の9%をタンパク質で摂取することが推奨されているが、博士は「9%」は最大容量と考えている、5%ぐらいで足りるとの見解だそうで、かなり少なくて良いことが研究により解明されているとのこと。
現在の日本人のタンパク質摂取量は総カロリーの15%、アメリカは17%だそうです。
ガンの人口が増えていることは、やはり、動物性タンパク質の摂取が増えたことが原因ということです。
日本は10年ぐらい前から動物性タンパク質の摂取が増加していると言われていました。
一生をかけての研究によって解明されたことはおるけれど、それでも、まだまだ、わからないことがあるんだ!体っていうのは、本当に素晴らしい機能で生きていて、とても複雑で全てが関わっている。
だから、部分だけ見てもダメで、全体で見る必要がある。
そういう意味で、サプリメントなどの単一栄養素を取り入れてもあまり効果はなく、副作用があるのでオススメできない。
そして、対処療法ではなく、毎日食べるもので体を整える、
医食同源の考え方に基づいて考えることが大切。
細胞は、小さなユニバース(宇宙)で、そのマイクロ(極小)ユニバース、目に見えないほど小さな細胞たちが何兆個も集まってこの体は構成されている。本当に、素晴らしいのだ!
西洋医学のカリキュラムでは、医者は栄養学を学ばない。
けれど、絶対に必要な要素だ。
とにかく、研究した結果、肉食によって得することはない、ということがわかった。だから、私は一切食べていないよ。
一部表現は異なるかもしれませんが、私が受け取った解釈での言葉です。ご了承ください。
研究内容はすべて著書に書かれていますので、こちらには、講演会だからこそ受け取れた部分を書いています。その他、質問への答えも参考になりました。
1、魚のタンパクと肉のタンパクでは違いがあるのではないか?
>これに関して、研究し尽くしていないから、はっきりとは言えないが、
少なくとも、植物性タンパクよりは、ガンの病巣は活発化することがわかったので、私は食べていない。
2、ビタミンB12の不足について、どう考えるか?
>基本的にはサプリメントを推奨していないが、これは他から摂取できない場合はサプリで摂取しても副作用も少ないので問題はないが、摂るか摂らないかは個人の自由である。
以上、とても充実した講演内容でした。
多くの人がこの事実に出会い、新しい選択肢を得てもらえたら嬉しいです。
また、「プラントベース ホールフード」は、
日本では私たちが提唱する「未来食つぶつぶ」の食べ方そのものであり、
「体に良い食事はおいしい!」という未来を創っていきたいと心から思いました。
世界初、穀物をグルメする、新しいベジタリアン食スタイルが日常食になる日を思い描き、健康が当たり前の世界が実現する日を楽しみにしています。
(報告:郷田優気)
NPO法人日本ベジタリアン協会
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