数年前のことを思い出しました。
友人と横須賀のバラ園のある公園をおしゃべりしながら歩いていたら
白いピアノがありました。
付近には私たち以外、誰もいません。
突然、友人から
何か弾いて
そうだ、「エリーゼのために」を弾いてよ
と言われました。
えー、そんなの60年くらい弾いてないよーと思いながら
ピアノと戯れる感じで最初のフレーズの音を出してみたら
不思議なことに、指が勝手に動いて弾けたのでした。
思えば、小学校の頃は
自然に暗譜ができていました。
かつて、発表会で弾いた曲は
今だに指が覚えています。
大学の頃
既に簡単に暗譜できなくなったことを自覚していました。
それでもこの頃はものすごく気合を入れて頑張ると
何とか暗譜ができました。
そして今
もはや、暗譜など気合も気力もなく
どんな時も楽譜を凝視して弾いています。
ところが今回
偶然「月の光」を8割がた暗譜していることに気づきました。
通して弾く時、楽譜をめくると止まってしまうので
しばらくそのまま楽譜をめくらずに弾き続けてみたのです。
すると、中間部の最後まで続けられました。
私のふだんの練習方法は、
・譜読みがおわったら
間違えてもずんずん先に進んで通して弾く
・だんだん間違いが減ってくるのを待つ
という単純なもの。(子供のころと変わらない)
それが今回ばかりは、
先生に再三言われたとおり素直に
「音作り」を試みました。
中間部は3声や4声あるので、数小節ごとに
それぞれをよく聞きながら
流れと音量を確認するという地道な作業。
その結果、暗譜しようという意識はなかったのに
指が覚えてくれたのでしょうか。
きれいに弾けているのかはまた別問題です。
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