空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

しあわせな夜

2010-07-26 20:26:51 | タカラヅカ(雑談系)
雪組千秋楽、出待ちだけ行ってきました。

行こうかどうか、けっこうギリギリまで迷っていました。
「行きたい!」と切実に思ったのは、先週の金曜日、雪組の人事に関する発表を見た日。
どう書いてもマイナスの感情にしかならないから、詳しく書き残しはしないのだけれど、
がっつり、落ち込んだ。
雪組さんもキム君も娘役さんたちも好きだからこそ、落ち込んだ。
半泣きになり、「もう宝塚ファンやめるかも」ぐらいの勢いで、落ち込んだ。

そして、思った。
「お見送り、行きたい」と。
整理を付けるためではない。
単に、水さんにもう一度会いたかった。みなこちゃんに会いたかった。キム君を見たかった。

私は、幸せになりたかったんだ。


しかし、行くことを決めていなかったため、当日も翌日も、朝から抜けられない仕事を入れていた。
終わるのが早いから何とか行けるけど、綱渡りのスケジュール。
しかも、土日も仕事をしていたため、なかなかに疲労が溜まっていた。
週はじめにそんな無理をして、大丈夫か?(前科持ち)
ギリギリまで迷って、迷って、
特急に飛び乗った。


花のみちは灼熱の暑さ。
真夏の太陽は容赦なく照り付けてくるし、その上、集まった人の熱気ですごいことになっている。
パレードが始まるまで2時間。
立錐の余地もない中で、周囲の見ず知らずの人たちと盛り上がる。
途中から、今日観劇した人も加わり、「水さん、黒燕尾でした」とか教えてもらいながら。

待っていたのはゲートの傍。
人の頭の間から、報道陣に挨拶するジェンヌさんの顔がちらちら見える、そんな位置。
「車、何色?」「今、誰?」「あ、今車に乗った」
周囲の人と情報を交換しながら。

「あずりん」と呼ばれていた、梓晴輝さんが、めっちゃ男前で、今更ときめく(爆)
真波そら君は、大きな瞳をきらきらさせて手を振ってくれた。

7人が去り。いよいよトップコンビ。
みなこちゃんは、驚くほどかわいかった。
パステルカラーの花々がよく似合い、退団者特有の透き通った空気をまとっていた。
涙をぬぐいながら、私たちの近くまで、挨拶に出てきてくれた。
気づいたら、私も「みなこちゃん!」と名前を呼んでいた。

そして、最後の一人。
緊張感が場を満たしていく。
袴姿の水さんは、笑顔だった。
ファンクラブの人たちが振るペンライトの中を歩き、
そして、私たちの近くまで、ほんとうに近くまで来てくれた。
じっくり、じっくり、別れを惜しむ。
近くの人の合図で、一斉に名前を呼んだ。
「水さーん!」
何度も、何度も。
これが、最後。これで、お別れ。
水さんは大きな口を開けて笑い、私たちに聞こえる声で「ありがとうございました」と言った。
ありがとうを言わなきゃいけないのは、私たちだ。
水さん。水さん。
叫びながら、涙が出てきた。
好きだった。大好きだった。男役・水夏希が。

水さんの車が目の前を通り過ぎるとき、もう一度みんなで一斉に叫んだ。
「水さーん!」

祭の終わり。
一緒に待っていた人たちと、労い合う。
お疲れ様でした。
気をつけてお帰り下さい。
ありがとうございます。
ああ何て、幸せな夜。

最後に、キム君を見送って、帰路に着いた。
キム君はなんだかとってもかわいくて、水さんのファンクラブの人たちに挨拶をして回っていた。
(ここでもファンの女の子に交じって「キムちゃーん!」と呼んできました。)
あなたのことも、大好きだから。
頑張ってほしい、負けないでほしい。
私も負けずに、好きでいるから。

楽しくて楽しくて、幸せな夜でした。
行ってよかった。
行けてよかった。

私はこれからも、宝塚ファンでいられそうです。
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