実は「アバター」を見ていないので、初・3Dです。
(ディズニーランドとかユニバーサルスタジオのアトラクションは除く)
「不思議の国のアリス」の世界観が好きなのは、
はっきりと、由貴香織里マンガの影響です。
特に「伯爵カインシリーズ」と「天使禁猟区」。
高校時代すっかりはまって、テニエルの原画展とかも見に行った記憶が。
そんなわけで、すごく楽しみにしていた映画です。
アリスの世界観とティム・バートンの世界観って合うと思うんだ。
ついでにジョニー・デップ演じる「帽子屋」(マッド・ハッター)の
外見(中性的な容貌、オレンジ色のウェーブ髪にピエロのような白塗りメイク)が
「天使禁猟区」に登場する「帽子屋」(マッド・ハッター)そのもので、
それも気になっていて。
一人で見に行きましたが、とっても楽しめました。
3Dのほうは…別に飛び出さなくてもいいのでは?というのが正直な感想(爆)
メガネonメガネでも特にしんどくなかったのは幸いですが。
ストーリー全体に関しての感想は、
「ディズニーはやっぱり上手いなあ」というもの。
主人公・アリスを、7歳の幼女ではなく19歳の娘
(それも19世紀の19歳ってもっと成熟してるよね? 現代の19歳に近い女の子)
に設定することで、アリスが旅に出るための「内的必然性」を与えている。
ファンタジー冒険ものに必須の要素。
単なる「夢の中の話」ではなく、主人公の成長物語にすることで、
物語全体に意味を与える。
「ナルニア」でも思ったんだけど、ディズニー映画はこの部分の作り方が非常に上手い。
だから、19歳のアリスの「行きて帰る物語」として映画のストーリーは正しく機能しているし、
現代にふさわしいテーマも与えられている。
ラストの再会も素敵だった。
思えば原作からして、「老いた青虫」というのは恐ろしく矛盾した存在だったんだな。
と、「青虫のその後」を見せてくれたおかげで気づくことができた。
キャラクターも素敵。
特にチェシャ猫! 何、あの可愛さ。
一匹ほしいです。本当に。
ポップな色彩で描かれる世界が、イメージ通りで嬉しかった。
でも不満がないわけじゃないのよー。
成長物語にしたことで、原作の持っていた大きな「毒」が消えてしまった。
まあ、ディズニー映画である時点で難しいのかもしれない。
(アニメのアリスも、原作の雰囲気を高クオリティで再現しながら、毒は抜いちゃってるしね。)
そこがちょっと欲求不満。
ティム・バートン&ジョニー・デップなら、
もっと原作のテイストに近いものが作れたんじゃないんだろうか。
ていうか、回想シーンで一瞬だけ出てきた、「7歳のアリスの冒険」をきちんと見たかった。
(いや、あの回想シーン、最高でしたとも!
一番残酷さを感じたのは、白の女王が赤の女王に与えた罰かな。
「誰からも愛されず、誰からも顧みられない」。
…赤の女王が生きてきたのは、最初からそんな世界ではなかったのか。
誰も彼女を愛さず、誰も彼女を顧みない。
だからこそ彼女も誰も愛さず、誰も顧みなかった。
白の女王が与えた罰は、赤の女王には何ももたらさない。
なのに恵まれた白の女王は、そのことに気づいていない。その残酷さ。
赤の女王、っていうより、「不思議の国…」のハートの女王の造形だったけどね。
「不思議の国のアリス」はトランプの世界、そこの君主はハートの女王。
「鏡の国のアリス」はチェスの世界、そこの君主は赤の女王。
意図的に混同されていましたね。戦いの場面はトランプVSチェスだし。
…てか、「鏡の国…」をちゃんと読みたくなってきたので、原作買いに行こうと思います。
もちろん、テニエルの絵で!
(ディズニーランドとかユニバーサルスタジオのアトラクションは除く)
「不思議の国のアリス」の世界観が好きなのは、
はっきりと、由貴香織里マンガの影響です。
特に「伯爵カインシリーズ」と「天使禁猟区」。
高校時代すっかりはまって、テニエルの原画展とかも見に行った記憶が。
そんなわけで、すごく楽しみにしていた映画です。
アリスの世界観とティム・バートンの世界観って合うと思うんだ。
ついでにジョニー・デップ演じる「帽子屋」(マッド・ハッター)の
外見(中性的な容貌、オレンジ色のウェーブ髪にピエロのような白塗りメイク)が
「天使禁猟区」に登場する「帽子屋」(マッド・ハッター)そのもので、
それも気になっていて。
一人で見に行きましたが、とっても楽しめました。
3Dのほうは…別に飛び出さなくてもいいのでは?というのが正直な感想(爆)
メガネonメガネでも特にしんどくなかったのは幸いですが。
ストーリー全体に関しての感想は、
「ディズニーはやっぱり上手いなあ」というもの。
主人公・アリスを、7歳の幼女ではなく19歳の娘
(それも19世紀の19歳ってもっと成熟してるよね? 現代の19歳に近い女の子)
に設定することで、アリスが旅に出るための「内的必然性」を与えている。
ファンタジー冒険ものに必須の要素。
単なる「夢の中の話」ではなく、主人公の成長物語にすることで、
物語全体に意味を与える。
「ナルニア」でも思ったんだけど、ディズニー映画はこの部分の作り方が非常に上手い。
だから、19歳のアリスの「行きて帰る物語」として映画のストーリーは正しく機能しているし、
現代にふさわしいテーマも与えられている。
ラストの再会も素敵だった。
思えば原作からして、「老いた青虫」というのは恐ろしく矛盾した存在だったんだな。
と、「青虫のその後」を見せてくれたおかげで気づくことができた。
キャラクターも素敵。
特にチェシャ猫! 何、あの可愛さ。
一匹ほしいです。本当に。
ポップな色彩で描かれる世界が、イメージ通りで嬉しかった。
でも不満がないわけじゃないのよー。
成長物語にしたことで、原作の持っていた大きな「毒」が消えてしまった。
まあ、ディズニー映画である時点で難しいのかもしれない。
(アニメのアリスも、原作の雰囲気を高クオリティで再現しながら、毒は抜いちゃってるしね。)
そこがちょっと欲求不満。
ティム・バートン&ジョニー・デップなら、
もっと原作のテイストに近いものが作れたんじゃないんだろうか。
ていうか、回想シーンで一瞬だけ出てきた、「7歳のアリスの冒険」をきちんと見たかった。
(いや、あの回想シーン、最高でしたとも!
一番残酷さを感じたのは、白の女王が赤の女王に与えた罰かな。
「誰からも愛されず、誰からも顧みられない」。
…赤の女王が生きてきたのは、最初からそんな世界ではなかったのか。
誰も彼女を愛さず、誰も彼女を顧みない。
だからこそ彼女も誰も愛さず、誰も顧みなかった。
白の女王が与えた罰は、赤の女王には何ももたらさない。
なのに恵まれた白の女王は、そのことに気づいていない。その残酷さ。
赤の女王、っていうより、「不思議の国…」のハートの女王の造形だったけどね。
「不思議の国のアリス」はトランプの世界、そこの君主はハートの女王。
「鏡の国のアリス」はチェスの世界、そこの君主は赤の女王。
意図的に混同されていましたね。戦いの場面はトランプVSチェスだし。
…てか、「鏡の国…」をちゃんと読みたくなってきたので、原作買いに行こうと思います。
もちろん、テニエルの絵で!
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