空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

星組「エル・アルコン」「レビュー・オルキス」初日!!

2007-11-02 22:33:23 | 観劇(タカラヅカ)
原作の漫画の大ファンです。
主演の安蘭けいさんも好きです。
さて、そのコラボはどうなんだろう…。
ついでに、初めて「初日」というものを見に行きました(除:全国ツアー)。


【エル・アルコン―鷹―
~青池保子原作「エル・アルコン―鷹―」「七つの海七つの空」より~

斎藤先生ありがとう!!!

「改変が嫌だ」という原作ファンはいるだろう。
「話がわけわからん」というヅカファンもたくさんいるだろう。
(実際、幕間にかなり聞こえてきた)
確かにツッコミ所は多かったさ。
私個人にとっても、完璧じゃない。注文もあるさ。

でも、

私はこれで成仏できる。

かっこ良かった。美しかった。何より燃えた。(萌えもしたが、燃えた!!)
他の誰が不満を持っても、世界で私だけでも、満足できた。
ああ幸せ。
斎藤先生、客席にいたらしいんだけど、私は2階席だったので見つけられなかった…
(いても顔をしっかり認識できてないから駄目だったかな…?)
本当に「ありがとうございます!」って言いに行きたい気分だったんだよ。

始まる前にパンフを見て、「ああ、こういう風に変えたのか」と確認。
原作では順番に出てくるエピソードを再構成して、全部同時並行で進行させる。
(ブランシュ・フルールとの対決を、ペネロープ護送の時に持ってくる。
 ジェラード・ペルーと奪い合うのは要塞ではなくギルダの島。
 ジュリエットとレッドの出会いはレッドがパーシモン邸に忍び込んだとき。etc)
微妙にかぶってるエピは省く。
(ルーカス・エリオットを嵌めるエピは、グレゴリー・ベネディクトとかぶるために省かれた模様。
 ペネロープ殺害エピはやったのでシグリッド殺害は省略。)
原作よりもヒロインの出番を増やす。
(ギルダはアルマダの海戦までティリアンが同行させ、レッドとの対決の際に
 ティリアンを庇って死ぬ。)
これは正しいんじゃないかなと思う。

だからか、ティリアン亡命直前あたりはめちゃくちゃ盛り上がった。
自分の野望に突っ走るティリアン。
それぞれの思惑でティリアンを追う人々。
・ギルダ率いるブランシュ・フルールの一団。
・ティリアンに父を殺されたレッドと海賊たち。
・ティリアンに恋人を奪われ殺されたエドウィン。
・ティリアンに捨てられたシグリッド。
ティリアン、ギルダ、レッドが主題歌を歌い上げて決めた!シーンで、
「ああ、ここで幕が降りて『後半に続く』になってくれないかな」と心底思った。

だって本来なら、ここでやっと「役者が揃った!」やん。
「伏線張り終わった! 後半で一気に盛り上げ!」のはずやん。

時計は見ていないが、ここまででだいぶ時間は使ったはず。
残された時間は僅か。
そして悲しいかな、舞台で海戦を再現するのに無理はあるので、残されたエピも僅か。

…わかってるんですよ、斎藤先生が、広げた大風呂敷を畳む技量がないってことぐらい。
前作の「A/L」だって、(やっぱり私は燃えまくって満足したけど)
最後グダグダだったもんなあ…

ああ、あそこまで盛り上げたなら、クライマックスのアルマダの海戦で一気に発散したかった。
「エル・アルコン」号の活躍も見たかった。
時間があっても無理だったかもしれないけど。


オープニングでもう、血が沸き立った。
かっこいい!!
主題歌を歌いながらティリアンと海軍士官たちの群舞、
そこからギルダ&ブランシュ・フルールの女海賊たちが歌い継いでせり上がり、
続いてレッドと海賊たちが歌い継いで現れる。
敵と味方が交錯し、主役3人が中心にばっと場面が決まる。
ゾクゾクするほどカッコイイ。

…ちょっと気になったのは、「決めて暗転」という転換が多すぎた感じ?
レッドが「ティリアン!必ず貴様を追い詰めてやる」みたいに言って決める、という
シーンが複数回あった。ちょっと飽きるし、時間的にも勿体無いかも。

濡れ場は、対ペネロープ、対ギルダは採用。
すみれコードと格闘した跡が見えるが、
とりあえずあの台詞を耳で聞くと赤面(汗)
濡れ場が無ければティリアンじゃないとは思うけど、宝塚だしなあ…
ついでにね、ペネロープ誘う時の台詞は、「もう一度こちらへ来なさい」よりも
「ドアを閉めなさい」のほうがゾクッとする。個人的に。

最期がニコラスと一緒だったり(原作通り)
死ぬときに思い浮かべるのがイザベラ&ジェラードだったりするのは、
原作読んでない人には不親切じゃないかと思いつつ、
作品テーマとして残したかったんだろうなと好意的に受け取りました。

ああ、語り足りない…

幕間に聞こえた声:
「で、ティリアンは死んだの?」(死んだよ~)
「ティリアンとジェラードは実の親子だった、であってる?」
(多分そうなんだろうとお互い思ってる、というところ)

キャプテン・ブラックの「野郎ども、かかれー!」がドツボ。
顔にちゃんと傷をつけたのも好印象^^
あと、マスターズ&スコットのコンビとか(マスターズはラストまで死なずにいる)
一目でわかったパトリック(=ジェイムズ君の先祖)とか、
細かいところで何だかすごく嬉しかった。

あ、一つ、一番大きな不満を言えば、
原作では雑魚キャラのエドウィンをあそこまで引っ張るのなら、
ちゃんと始末をつけてほしかった。
ティリアンに返り討ちになる、でいいから。

ああ、もっと見ていたかった。
もっともっと見たかった。

斎藤先生にファンレターを書きたい気分です。


【レビュー・オルキス―蘭の星―

上がりきったテンションを引きずったままのショー。

えっと。
えーっと。

毒、吐きたくないのよね。

とりあえずすごーーーく良かったところ。
・トップコンビのデュエットダンス。
 白いドレスで、本当に美しかった。いいもの見た。
・柚希礼音くんのダンス。
 実は初めてちゃんと見たんだが、本当に凄かった。
 あの動き+長身で、目を奪われる。かっこええー
・今回で退団する南海まりさんのエトワール。
 歌もすごく良かったし、表情を見て感動してしまった。

他も、いいところはあったんだろう。うん。
思い出そうとすると、どうしても受け入れ難かったところを思い出してしまうので。

草野先生…
「とりあえず爺さん婆さん」はわかってたけどさ。
それを、トップコンビにやらせないでほしかったし、
2シーンにわたって引っ張らないでほしかった。
一番やりたかったのはそれなの? 宝塚で何がしたいの?

おかしいなあ。
私、「レヴュー伝説」は何度も録画を見直すほど好きだし、
悪評を色々見た「ザ・クラシック」も気に入ってたし、
「あさきゆめみしII」は、春野光源氏で全てを許せた。
草野作品に対して点が甘いと自負してるんだけど。

でも、今回は、何か駄目だった。
笑えなかったし、…受け付けなかった。


本音。
エル・アルコンを1本物で見たかったよ~~!
(その思いが強すぎただけかも)


初日なので舞台挨拶がありました。
安蘭さんの挨拶に惚れました…(浮気者)
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