大河ドラマ「風林火山」は毎週見てます。
前回は遂にヒロイン・由布姫が病死し、物語から姿を消したわけですが。
…うっかり、その前の週の「スタジオパークからこんにちは」
由布姫役・柴本幸さんの登場回を見逃したーー!(絶叫)
(その日は宝塚行ってたんだ)
元々、大河ドラマは毎年それなりに見ているんですが
(見始めたのは1994年「花の乱」、はまって見てたのはそれプラス、
95年「吉宗」96年「秀吉」99年「元禄繚乱」04年「新選組!」かな)
「もういい加減に戦国飽きた~、そろそろ江戸中期やってよ~」と思いながら
熱心に見始めたのは、
1.主演の内野聖陽氏のファンだったため
2.同じ脚本家&プロデューサーの朝ドラ「てるてる家族」がめっちゃ好きだったので
の2点でした。
ヒロイン・由布姫役の柴本さんは新人さんです。
それもあってか、一部ネット上でかなり酷いことを言われているのを
目にしてしまうことがあったのですが、
私自身は今回で、かなり彼女のファンになってしまいました。
…ファン、というか。
変な話なんですが、感情移入、という感じかな。
「由布姫」というキャラクターに感情移入するよりも、
「由布姫を演じている柴本さん」に感情移入している感じで、
「ここで彼女は何を思ってこう言っているのか」とか考えて見てしまうような。
元々、この作品への妙な思い入れは強くて(それはやっぱり内野さん効果)
このドラマの評価なんかがものすごく気になってしまうのですが、
同じぐらい、彼女の演技がどのように見られているのかが我が事のように(何故だ)気になって。
カメラアングルやら写真写りなんかにも一喜一憂して。
私とこの女優さんの共通項は、せいぜいが性別と年齢ぐらい。(←これは大きいのかも?)
私は彼女のように美人ではないし、
両親芸能人という家庭環境も、むしろ自分とは遠い存在と感じる要素なのに、
…たぶん、彼女の理知的な雰囲気が好きなんだと思います。
バカっぽい芸能人は基本的に嫌いなので。
品が良くて、インタビューとか見てても自分の役柄をしっかり解釈して
演じてる様子に好感を持っているのかなと。
プラス、男前な雰囲気でかっこいい感じだし。
共感というよりも憧れなのかもしれない。
彼女を通して見ているうちに、由布姫というキャラクターにも愛着がわいてきました。
このドラマでの由布姫は、「悲劇のヒロイン」ではないんですよね。
プロデューサー曰く、「『風と共に去りぬ』のスカーレット」だそうですが、
私はむしろ「エリザベート」かなあ、という印象で。
どちらも自分の感情に正直で、その感情に振り回されてしまうが故に
茨の人生に(自ら)突き進んで行ってしまう(周りの人間巻き込んで)わけですが、
やっぱり、ややその力が「陰」である点が、シシィかなあ…みたいな。
(スカーレットがいつだって生きるために頑張るのに対して、
シシィってすぐ、無自覚に死のサイドに揺らいじゃうから)
特に、勘助と出会う、懐剣振りかざして「死にたくない」と叫ぶシーンが、
「私だけに」とかぶってしまいまして。
その後「死んだほうがマシ」という台詞がありますが、結局、
「私が命委ねる それは私だけに」ってことだと思うんですよ。
このドラマでは、由布姫=悲劇のヒロイン、三条夫人=意地悪な正妻
という単純な二項対立をとらずに、
もっと複雑な、生きた人間として2人を描いていますが、
やっぱりこの2人は対照的だなーと思います。
三条夫人が、「どれだけ過酷な運命でも受け入れて幸せになろう」としているのに対して、
由布姫は「たとえ不幸になろうともこの運命と戦おう」としている。
幸せになってしまったら戦えなくなる。
だから、自分が傷つくために周囲の人を傷つけて、そして自分もズタボロになる。
…厄介なお方ですが。
それを丸ごと受け入れようとしてくれたのが勘助で、
それをわかってくれたのが晴信なんだろうなと思いました。
…わかってもらったことで、逆に彼女の気持ちは行き場を失ってしまった。
ぶつける先が無くなってしまったというか。
やっぱり、父を殺した相手の側室になったことで、
自分は幸せになっちゃいけないと思っていたのかなとも思えるけど。
雪の中、探しに来てくれた勘助に説得されて、四郎が生まれて、
やっと幸せになれるかと思ったら、今度は「幸せ」(=晴信)がこっちに来てくれなくなるし。
久しぶりに出てきた由布姫が、
「このままではまた、諏訪の娘として、お屋形さまの御首を頂戴したくなる」と
言ってましたが、
…とことん難儀と言うか、堂々巡りというか、
また、勘助説得前にまで戻りかけちゃったんですね。一回。
「100%の幸せ」か「戦い」かの二者択一しかなくって、
三条夫人みたいに「それなりに幸せ」を自分で見つけるという生き方ができない。
…でも実は勘助もそういう人間で、
ミツを失ってからは「100%の幸せ」をつかむ気は完全に失せて、
敵か味方かしかいない戦いの世界に生きている男なんですが。
だからこそ2人にとってお互いは、
世界でたった一人、理解し合える相手だったんだろうなと思います。
まあ、そんな由布姫も、
最後は穏やかに「幸せ」の腕の中で息を引き取ったのが救いと言うか。
見ていて思ったんですが、由布姫に感情移入して見るのはかなりしんどい。
3時間でカタルシスにたどり着く舞台と違って、これだけの長丁場だと。
見てるほうでこれなんですから、
演じてた柴本さんはかなり大変だっただろうなと思います。(本人も言ってますが)
まあ何が言いたいかと言うと、
柴本幸さん、由布姫役お疲れ様でした。
あなたの由布姫大好きです。
ということなんですが。
前回は遂にヒロイン・由布姫が病死し、物語から姿を消したわけですが。
…うっかり、その前の週の「スタジオパークからこんにちは」
由布姫役・柴本幸さんの登場回を見逃したーー!(絶叫)
(その日は宝塚行ってたんだ)
元々、大河ドラマは毎年それなりに見ているんですが
(見始めたのは1994年「花の乱」、はまって見てたのはそれプラス、
95年「吉宗」96年「秀吉」99年「元禄繚乱」04年「新選組!」かな)
「もういい加減に戦国飽きた~、そろそろ江戸中期やってよ~」と思いながら
熱心に見始めたのは、
1.主演の内野聖陽氏のファンだったため
2.同じ脚本家&プロデューサーの朝ドラ「てるてる家族」がめっちゃ好きだったので
の2点でした。
ヒロイン・由布姫役の柴本さんは新人さんです。
それもあってか、一部ネット上でかなり酷いことを言われているのを
目にしてしまうことがあったのですが、
私自身は今回で、かなり彼女のファンになってしまいました。
…ファン、というか。
変な話なんですが、感情移入、という感じかな。
「由布姫」というキャラクターに感情移入するよりも、
「由布姫を演じている柴本さん」に感情移入している感じで、
「ここで彼女は何を思ってこう言っているのか」とか考えて見てしまうような。
元々、この作品への妙な思い入れは強くて(それはやっぱり内野さん効果)
このドラマの評価なんかがものすごく気になってしまうのですが、
同じぐらい、彼女の演技がどのように見られているのかが我が事のように(何故だ)気になって。
カメラアングルやら写真写りなんかにも一喜一憂して。
私とこの女優さんの共通項は、せいぜいが性別と年齢ぐらい。(←これは大きいのかも?)
私は彼女のように美人ではないし、
両親芸能人という家庭環境も、むしろ自分とは遠い存在と感じる要素なのに、
…たぶん、彼女の理知的な雰囲気が好きなんだと思います。
バカっぽい芸能人は基本的に嫌いなので。
品が良くて、インタビューとか見てても自分の役柄をしっかり解釈して
演じてる様子に好感を持っているのかなと。
プラス、男前な雰囲気でかっこいい感じだし。
共感というよりも憧れなのかもしれない。
彼女を通して見ているうちに、由布姫というキャラクターにも愛着がわいてきました。
このドラマでの由布姫は、「悲劇のヒロイン」ではないんですよね。
プロデューサー曰く、「『風と共に去りぬ』のスカーレット」だそうですが、
私はむしろ「エリザベート」かなあ、という印象で。
どちらも自分の感情に正直で、その感情に振り回されてしまうが故に
茨の人生に(自ら)突き進んで行ってしまう(周りの人間巻き込んで)わけですが、
やっぱり、ややその力が「陰」である点が、シシィかなあ…みたいな。
(スカーレットがいつだって生きるために頑張るのに対して、
シシィってすぐ、無自覚に死のサイドに揺らいじゃうから)
特に、勘助と出会う、懐剣振りかざして「死にたくない」と叫ぶシーンが、
「私だけに」とかぶってしまいまして。
その後「死んだほうがマシ」という台詞がありますが、結局、
「私が命委ねる それは私だけに」ってことだと思うんですよ。
このドラマでは、由布姫=悲劇のヒロイン、三条夫人=意地悪な正妻
という単純な二項対立をとらずに、
もっと複雑な、生きた人間として2人を描いていますが、
やっぱりこの2人は対照的だなーと思います。
三条夫人が、「どれだけ過酷な運命でも受け入れて幸せになろう」としているのに対して、
由布姫は「たとえ不幸になろうともこの運命と戦おう」としている。
幸せになってしまったら戦えなくなる。
だから、自分が傷つくために周囲の人を傷つけて、そして自分もズタボロになる。
…厄介なお方ですが。
それを丸ごと受け入れようとしてくれたのが勘助で、
それをわかってくれたのが晴信なんだろうなと思いました。
…わかってもらったことで、逆に彼女の気持ちは行き場を失ってしまった。
ぶつける先が無くなってしまったというか。
やっぱり、父を殺した相手の側室になったことで、
自分は幸せになっちゃいけないと思っていたのかなとも思えるけど。
雪の中、探しに来てくれた勘助に説得されて、四郎が生まれて、
やっと幸せになれるかと思ったら、今度は「幸せ」(=晴信)がこっちに来てくれなくなるし。
久しぶりに出てきた由布姫が、
「このままではまた、諏訪の娘として、お屋形さまの御首を頂戴したくなる」と
言ってましたが、
…とことん難儀と言うか、堂々巡りというか、
また、勘助説得前にまで戻りかけちゃったんですね。一回。
「100%の幸せ」か「戦い」かの二者択一しかなくって、
三条夫人みたいに「それなりに幸せ」を自分で見つけるという生き方ができない。
…でも実は勘助もそういう人間で、
ミツを失ってからは「100%の幸せ」をつかむ気は完全に失せて、
敵か味方かしかいない戦いの世界に生きている男なんですが。
だからこそ2人にとってお互いは、
世界でたった一人、理解し合える相手だったんだろうなと思います。
まあ、そんな由布姫も、
最後は穏やかに「幸せ」の腕の中で息を引き取ったのが救いと言うか。
見ていて思ったんですが、由布姫に感情移入して見るのはかなりしんどい。
3時間でカタルシスにたどり着く舞台と違って、これだけの長丁場だと。
見てるほうでこれなんですから、
演じてた柴本さんはかなり大変だっただろうなと思います。(本人も言ってますが)
まあ何が言いたいかと言うと、
柴本幸さん、由布姫役お疲れ様でした。
あなたの由布姫大好きです。
ということなんですが。
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