空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

花組「ME AND MY GIRL」

2016-05-04 20:50:56 | 観劇(タカラヅカ)
大劇場のミーマイは8年ぶりなのですね。

私が見たのは、その8年前の大劇場Ver.と、同じ年に博多座であったきりやん主演Ver.
どちらも大好きな、思い入れの深い公演です。
後は、2013年に梅芸であった、月組さんのまさちゃぴ主演Ver.は映像だけ見て…キュン死(死語)しました。
あれは可愛すぎる…反則や……
画面の前で転がって悶絶してました(爆)

今回は、2008年の月組さんVer.にも出ていた、みりお君主演。
私は当時は、ジャッキーとジェラルドとを見てます。
博多座での初登場シーンで、あまりのキラキラぶりに目を奪われたのを今も覚えている。

iTunesでアルバム購入して、聞きまくっていたので、どの曲も覚えてる。
やっぱり、曲の良いミュージカルっていいよね!

まずは、みりおビルから。(8年前の新人公演は見られてないです)
みりお君はやっぱり、どんな役でも拭いきれない「滲み出る品の良さ」があると思うのですが、
この役に関しては、それが「どんな育ち方をしても、伯爵家の跡取り」という設定の説得力になっていた。
サリー@かのちゃんが、立場の違いを痛感して身を引こうとしてしまうのがわかる。
この作品について、「男版・マイフェアレディ」という説明を見たことがあって、
それがいまいちしっくり来ていなかったんだけど、
今回は、一幕の中でのビルの変身ぶりが鮮やかで、納得した。
この物語世界では、ビルもサリーも、上流階級での作法や言葉遣いができるようになることが
ハッピーエンドに繋がるので、「正しい扱いを受けて」本物の貴族になっていく様子を
「プラス」に受け取ることができるビル像で、良かったと思う。

そしてみりお君の愛の囁きの甘さったら!
かのちゃんに感情移入して、素直に酔う。
特に、図書館! あの、マントでくるんでぎゅっとしてくれるところ!
みりお君のビルは、対・サリーで全くぶれない。
「貴族としてジャッキーを選んだほうがいいのかも」とは全く考えない。
貴族として生きても、ランベスで生きても、多分どっちもできるんだけど、全ての前提は
「隣にサリーがいること」だ。
ここまで愛されたら、サリーとしても、何かを返したいと思うよねえ。
歌も全部好きだけど、愛の甘さで「私の手を取って」が好き。


かのちゃんのサリーも良かった。
歌が安心して聞けるのがいいよね!
「一度ハートを失くしたら」も「顎で受け止めて」もどちらも素晴らしかった!
レトロなワンピースがよく似合って、あの髪型もとってもかわいい。

その上で。あえて、言う。

みりお君との並びが、まだまだこれから、だと思う。ってもう3作目だけどさ。

ミーマイという作品だけで言うと、ビルとサリーは、
「お似合いすぎて泣ける」のも「違和感があるから泣ける」のも、どっちもありだと思ってる。
あさかなとかまさちゃぴは前者。誰が見ても「運命の恋人」で、引き裂かれるのがすごく切ない。
そしてこれはかつて博多座版で考察したんだけど、きりしずとか、今回のみりかのは、後者だと思った。

ビルとサリーが、完全には同じ地平にいない。
同じランベスで育っても、貴族の御落胤のビルと、生粋の平民のサリーは、「何か」が違う。
ビルが教育を受けるほど、そのギャップは大きくなっていって、それを実感してサリーは苦しむ。
マリア叔母様の非情な言葉が「真理」として突き刺さる。
なぜサリーがそこまでして身を引こうとするのかが、わかりすぎるほどわかる。
かのちゃんの場合は、そこに歌唱力が加わるので、「一度~」も「顎で~」も、とっても切なくて、
その切なさに酔って泣くことができました。

や、涙腺が決壊するのは、例によって「ランベス・ウォーク」なんだけどね!
理屈を全部吹っ飛ばして、「愛の勝利」になるのがいいんだよね! このミュージカル。


役代わりはAバージョンでした。

ジャッキー@カレー君。
とりあえず、美しい。一人だけ、次元の違う美しさ。
でもここまで男に見えるとは思わなかったよ(笑)
誰よりも大きいんだよね、ジャッキーの存在が。声も太いし。
絶世の美女なので、この路線で崩してくるのはありだと思います。
歌は、えーっと、頑張れ(笑)

ジョン卿@キキちゃん。
体格が素晴らしい! ちゃんとおっさん。
「愛が世界を回らせる」のみりお君との絡みにきゅんきゅんしました。
マリア様が若くて美しいので、カップルぶりに違和感なし。

ジェラルド@マイティ。
カレー君との並びがいいですねえ。ちゃんとカッコいいジェラルド。
崩しすぎず、お坊ちゃま育ちの品の良さが感じられるのが良い。

パーチェスター@真由君。
ふりきってました。そういえば「オーシャンズ11」でも良かったよね、コメディ。
役作りとしては、マヤさんよりマギーさんに寄せてきたかな。
体いっぱい使って、キレキレの「お屋敷の弁護士」。
「ランベス・ウォーク」で、誰よりもノリノリで踊ってるのも良し。
これで退めちゃうの勿体ないな~~

マリア叔母様@べーちゃん。
前述の通り、若くて美しいマリア叔母様。
背筋がすっと伸びて品があるのが、みりお君と実は似たもの同士だというのがわかる。
ジョン卿とのロマンスに素直にうっとりできる。

役代わり勢以外だと、さおたさんバターズビー卿と、タソのヘザーセットにメロメロでした…
おじさま素敵です。

フィナーレは、あきらとちなつがカッコ良くて釘付けでした!

パレードのトリプル結婚式も含めて、幸せになれるハッピーミュージカル!
ランベスウォークのリズムで歩きたくなる(笑)
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