空中楼閣―Talking Dream―

好きなものを徒然なるままに。

星組「霧深きエルベのほとり」「ESTRELLAS -星たち-」

2019-01-26 22:30:12 | 観劇(タカラヅカ)
2019年、大劇場初め。
宝塚歌劇は105周年。
……ということは95周年からもう10年も経ってしまったのか!
当たり前の事実なんだけどびびる。
いや、去年、大和君の退団公演「薔薇に降る雨」のNHK放送を録画したら、
初舞台生口上が今更ながら楽しくて楽しくて、95期の点呼だけで何周も遊べたので、
(口上述べてるみりおん&うらら様とか、男役ちゃぴとか、
目について仕方ないカレー&マイティとか、うわ美形!ってなるあーさとかれいことか、
そこに琴ちゃんとか風ちゃんとかもいるわけで。)
余計に感慨が。

台湾から帰ってきてお久しぶり、の星組さんです。

【霧深きエルベのほとり】

タカラヅカの歴史として知っているだけのタイトルで、演出がウエクミ先生でなきゃ
「勘弁してくれ…」と思ってたであろう古い作品の再演。
男役の役がない、という予備知識はあったので、それは覚悟して行きました。

…まあ、全体的な古さはやっぱり気になりますが、ベニーさんハマり役。
「男くささ」が必要なノリなので、星組さんでやったのは正解だと思います。
人物像が多面的なのがいいですよね。
カールは、口が悪く、ガラも悪く、自分勝手で品がない、のも事実だし、
情が深く、相手のためなら悪者になることも厭わない、
でも卑怯者だと思われたままでいたくない、そんな複雑な人物を、
魅力的に演じていたと思います。

それに比べてヒロインが弱いのよね。
キサキちゃんは世間知らずなお嬢様、という役柄がハマってましたが、
カールの真意に気付けないままだとバカに見えるし、
バカなふりをしてるだけならもっと痛いし……うーん難しい。

カールの真意を「解説」してくれるのはヒロインの婚約者@琴ちゃん。
この解説が入るにもかかわらず、理解してないヒロイン、になっちゃうのが辛いな。

でも彼女の激情をピアノの演奏で表現する演出は好きでした。
キサキちゃんピアノ上手いな。セリフより雄弁。

娘役は、はるこ、くらっち、水乃さんとおいしい役が多くて、
特にはることベニーの過去の因縁が好みでした。

でも、この作品は、かいちゃんのために1場面作ってくれただけで、
ウエクミ先生ありがとう、しかありません。

かいちゃん。自慢の宙っ子だった、かいちゃん。
やっぱり「A/L」メンバーへの思い入れは特別なんですよね。
かなめさん時代後半は堂々たる三番手…というか、
まぁ様があんまり二番手扱いしてもらえなかった期間においしい扱いで、
スカーレットもやったし役替わりでアランとジェローデルもやったのに、
組替えした途端にあからさまに路線から外されたのは宙ファンとしては辛かった。
でも実力の足りなさは一目瞭然だったからな…
だけど年数を重ねて、唯一無二のカッコいい男役になった。
あなたに出会えてよかったし、長く続けてくれて良かった。

銀橋ソロでボロ泣きしました。その後の送別シーンもすごく良かった。

物語のクライマックスはその後。
じゅんこさんの包容力が素敵でした。周囲からはすすり泣きが。

そしてラストで絶叫する琴ちゃんの美声に聞き惚れる。

曲が全部名曲なのも良いですね。古いんだけど、レトロな名曲。

【ESTRELLAS -星たち-

中村A先生のお約束、な感じのショー。
既存曲いっぱい(リベルタンゴは好きだけど)、J-POPいっぱい。
K-POP的なシーンあるよねと思ったら今回はEXILE的なそれが。
メインのシーンは皆で鳥さん、2つの勢力の争い。
ああデジャヴ。

でも衣装が全体的にアダルティでカッコ良かったのと、
ダンスが現代的で見てるだけでテンション上がったのと、
琴ちゃんの美声にまたも聞き惚れたのと、
こっちでもかいちゃんのシーンがじっくりあったのとで、
全体的にはとっても楽しいショーでした。
ぜひ、初タカラヅカの人に見てほしい感じ。

そうそう、客席下りで、ヅカオタ人生で初めて、ジェンヌさんのタッチもらえました!
(通路側の席だった)いい匂いがした…

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