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本の感想

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子供の人口増加案私案

2023-12-04 13:17:35 | 日記

子供の人口増加案私案

 ヒトが我が子を育てるのは本能であろう、教えられなくともする。ヒトは賢くなるにつれて本能を失っていくが子育ての本能はなかなかなくならない。たいして老親を看るのは本能のうちにない。もし本能に従うなら老親は見捨てられる。そこで孔子は盛んに親に孝養を尽くせと教えた、子が親に孝養を尽くすと世の中が丸く収まると見たのであろう。(わたしは電車の中で旅行中の中国の少年に電車の席を譲られて感激したことが何度もある。孔子の威力は恐るべしである。)

 子を沢山産み育ててその子の本能にはない「孝養を尽くせとの躾」を教え込むことは自分の老後の生活のためである。もし、自分で教えられないなら人に頼んで教えねばならないから儒教圏では教師先生というのは収入は少なくとも尊敬される仕事であった。

 さて最近日本でも中国でも介護保険で老親は施設で預かりますとなった。これでは親は子に孝養を尽くせとの躾を施さなくなるし、子供を持ちたくなくなる。これが人口減の原因である。ヒトはそんな面倒なことより今を楽しむことに血道をあげたくなる。

モトをただすと、厚生労働省がけち臭くも女性を労働力化しようという「一億総労働力化」を推し進めようとしたためである。それまで日本の主婦は気の毒にも介護の仕事まで家庭で無給で引き受けていたのである。それやらなくていいんだぞありがたく思えと言わんばかりの政策である。それで働かなくてもいいなら感謝もしようが実際はブラックなところで低賃金である。これなら介護のほうがましと思っている人もいるかと思われる。

幸いこれからAIやロボットが仕事をするという。再び昔に戻って、自分の老後の幸せは自分の子供の孝養によるようにするがいい。躾はやりにくかろうから外注してよい。外注する先の先生には給料は安くとも社会全体から尊敬をもって遇されなければいけない。それでもうまく行かないなら孔子さんにあの世から戻ってきて新論語を書いてもらう。こうすれば、介護保険も年金も不要になる。不幸にして子育てで躾がうまく行かなかった人だけを救う必要はあるがである。

およそ役所が良かれと始めた事業には副作用がつきもので、その副作用を消すためにまた新規に事業をはじめようとしている。無駄なことである。