イギリスのジャーナリスト「トニー・パーカー」のノンフィクション作品『殺人者たちの午後(原題:Life after life)』を読みました。

「沢木耕太郎」のエッセイ集『ポーカー・フェース』で、本作品が紹介されており、興味が沸いて購入した作品です。
-----story-------------
殺人を犯したのち、「奇妙な自由」のなかで生きることを運命づけられた10人の告白録。
「あなたはなぜ、人を殺したのですか?」死刑制度のないイギリスで、殺人事件を犯した後、仮釈放され社会のなかで罪を償うことになった終身刑受刑者たちに取材した驚愕の告白録。
息子を殺し、自らの狂気におびえ続ける男。
祖父をハサミで刺殺し、刑務官になることを夢見る青年。
人を殺(あや)めたのち、奇妙な自由のうちに生き続けることを命じられた10人の魂の独白を、「沢木耕太郎」が訳出。
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死刑制度のないイギリスで、終身刑を宣告された殺人者たちを個別に取材した内容を、インタビュー形式で綴った作品、、、
ジャーナリストの「トニー・パーカー」が殺人者たちと向きあい、犯罪に至るまでの人生や殺人の動機、そして、いま何を考えているのか等を巧みに引き出して、まるで自ら証言しているかのようにドキュメント化されています… 原作は12篇だったようですが、他のものと類似性が高い1篇と、面白さを日本語で伝えることが難しい1篇は「沢木耕太郎」の判断でカットされたようです。
■第1話 過去のない男
■第2話 ノー・プロブレム!
■第3話 とんでもないことが起きてしまった
■第4話 涙なんて流しても
■第5話 マラソン・マン
■第6話 恋に落ちて
■第7話 記憶の闇
■第8話 サイコパス
■第9話 この胸の深い穴
■第10話 神様と一緒に
■耳を澄ます 訳者あとがき 沢木耕太郎
■解説―殺人者という誘惑 高村薫
人はなぜ人を殺すのか? 殺したあと、人はどう生きるのか? イギリスの殺人者たちを個別に取材し、心の奥底までを濃密に描き出す優れたノンフィクションでした、、、
「沢木耕太郎」の翻訳が巧くて、とても読みやすかったですね… 自分が直接、インタビューしたような気持ちを感じながら読み進めました。
十人十色というか… それぞれ、人を殺すに至った個別の事情があるのですが、どの殺人も発作的・衝動的なので、ドラマ性はありませんでした、、、
実際の殺人って、計画的なものは少ないものなんでしょうね… 気が付いたら目の前に死体があり、自分でさえも動機を明確に説明できないような殺人、日常と非日常の境目、被害者になる人と被害者にならなかった人の境目って、明確な線なんてないんだなぁ、いつでも、被害者になる危険が潜んでいるんだよなぁ、と感じましたね。
特に印象に残ったのは、自らの幼い息子を殺めてしまった『第3話 とんでもないことが起きてしまった』ですね… 夫婦喧嘩の末なんて理由にならないし、自身の狂暴さに怯えるという精神状態も理解し難いなぁ、、、
両親からの愛情を受けずに育ったとか、暴力や盗み、酒が中心の生活だったとか、若くして結婚・出産をしたとか… 殺人者に共通するバックボーンがあるようですが、やはり、その心理状況は理解できないですね。
興味深い内容でしたが… そんな人間か身近に潜んでいる可能性があると思うと、ちょっと怖くなりました。

「沢木耕太郎」のエッセイ集『ポーカー・フェース』で、本作品が紹介されており、興味が沸いて購入した作品です。
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殺人を犯したのち、「奇妙な自由」のなかで生きることを運命づけられた10人の告白録。
「あなたはなぜ、人を殺したのですか?」死刑制度のないイギリスで、殺人事件を犯した後、仮釈放され社会のなかで罪を償うことになった終身刑受刑者たちに取材した驚愕の告白録。
息子を殺し、自らの狂気におびえ続ける男。
祖父をハサミで刺殺し、刑務官になることを夢見る青年。
人を殺(あや)めたのち、奇妙な自由のうちに生き続けることを命じられた10人の魂の独白を、「沢木耕太郎」が訳出。
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死刑制度のないイギリスで、終身刑を宣告された殺人者たちを個別に取材した内容を、インタビュー形式で綴った作品、、、
ジャーナリストの「トニー・パーカー」が殺人者たちと向きあい、犯罪に至るまでの人生や殺人の動機、そして、いま何を考えているのか等を巧みに引き出して、まるで自ら証言しているかのようにドキュメント化されています… 原作は12篇だったようですが、他のものと類似性が高い1篇と、面白さを日本語で伝えることが難しい1篇は「沢木耕太郎」の判断でカットされたようです。
■第1話 過去のない男
■第2話 ノー・プロブレム!
■第3話 とんでもないことが起きてしまった
■第4話 涙なんて流しても
■第5話 マラソン・マン
■第6話 恋に落ちて
■第7話 記憶の闇
■第8話 サイコパス
■第9話 この胸の深い穴
■第10話 神様と一緒に
■耳を澄ます 訳者あとがき 沢木耕太郎
■解説―殺人者という誘惑 高村薫
人はなぜ人を殺すのか? 殺したあと、人はどう生きるのか? イギリスの殺人者たちを個別に取材し、心の奥底までを濃密に描き出す優れたノンフィクションでした、、、
「沢木耕太郎」の翻訳が巧くて、とても読みやすかったですね… 自分が直接、インタビューしたような気持ちを感じながら読み進めました。
十人十色というか… それぞれ、人を殺すに至った個別の事情があるのですが、どの殺人も発作的・衝動的なので、ドラマ性はありませんでした、、、
実際の殺人って、計画的なものは少ないものなんでしょうね… 気が付いたら目の前に死体があり、自分でさえも動機を明確に説明できないような殺人、日常と非日常の境目、被害者になる人と被害者にならなかった人の境目って、明確な線なんてないんだなぁ、いつでも、被害者になる危険が潜んでいるんだよなぁ、と感じましたね。
特に印象に残ったのは、自らの幼い息子を殺めてしまった『第3話 とんでもないことが起きてしまった』ですね… 夫婦喧嘩の末なんて理由にならないし、自身の狂暴さに怯えるという精神状態も理解し難いなぁ、、、
両親からの愛情を受けずに育ったとか、暴力や盗み、酒が中心の生活だったとか、若くして結婚・出産をしたとか… 殺人者に共通するバックボーンがあるようですが、やはり、その心理状況は理解できないですね。
興味深い内容でしたが… そんな人間か身近に潜んでいる可能性があると思うと、ちょっと怖くなりました。
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