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『編傑作選4 しづやしづ』 山本周五郎

2023年06月17日 19時51分32秒 | ■読書
山本周五郎の短篇小説集『編傑作選4 しづやしづ』を読みました。
山本周五郎の作品は昨年11月に読んだ『一人ならじ』以来なので、約半年振りですね。

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周五郎時代劇の真骨頂、下町ものの傑作全8編収録!

時代小説という形の中でしか、描くことのできない、真実の人間の生きざまがある。
現代劇から時代劇、掌編から長編と、多彩な作風を持つ周五郎が、「下町もの」の中で描いたのは、まさに裏長屋、岡場所、居酒屋などという場所でしか息づくことのできない、江戸町民の切ない姿だった。
ここに描かれた男たち女たちの真実の生は、今も我々に無限の共感を呼び起こす。

夜の屋台店に交錯する人々の姿が切ない「夜の蝶」、故あって無為の日々を送る男の落魄と再生を描く「凍てのあと」、檜にはなれないあすなろに託した若者の生き様「あすなろう」、ささやかな幸福にも戸惑う男女が哀しい「しづやしづ」、若者と岡場所の娼婦の悲劇「雪と泥」、武士の身分を捨て下町に生きようとする若者のあがきを描く「へちまの木」、黒澤明が愛し、「海は見ていた」の脚本の原型にもなった「つゆのひぬま」、説明不要の時代ユーモア「ゆうれい貸家」の全8編を収録。
選・解題は、周五郎研究の第一人者、竹添敦子。
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山本周五郎研究の第一人者・竹添敦子が選んだ下町モノの8篇に加え、山本一力のエッセイ『周五郎さんの粋』を収録した作品です。

 ■夜の蝶
 ■凍てのあと
 ■あすなろう
 ■しづやしづ
 ■雪と泥
 ■へちまの木
 ■つゆのひぬま
 ■ゆうれい貸屋
 ■収録作解題
 ■巻末エッセイ 周五郎さんの粋 山本一力

収録されている8篇のうち、『夜の蝶』、『あすなろう』、『しづやしづ』、『つゆのひぬま』の4篇は再読… 『ゆうれい貸屋』はドラマで観たことのある作品でした。

偶然かもしれませんが、印象に残ったは、

夜の屋台店に交錯する人々の姿が切なく描き、舞台劇を観ているような展開が新鮮な印象を与え、深い余韻を残す『夜の蝶』、

悪に染まってしまった男二人を対比しながら、悪人の善意を描き出す『あすなろう』、

仲間たちと深川の岡場所にやってきた貞吉は、しづと出会った… 貞吉としずの出会いと別れを描いたちょっと切ない『しづやしづ』、

娼家に働く女の一途なまごころに、虐げられた不信の心が打負かされる姿を感動的に描いた『つゆのひぬま』、

徹底的な怠け者の弥六を更生させたのは幽霊!? 落語っぽい作品で、ユーモラスな展開が愉しめる『ゆうれい貸屋』、

と、再読とドラマで観たことのある作品ばかりでしたね。

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