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堺屋太一が解くチンギス・ハンの世界 - 堺屋 太一(講談社)

堺屋太一が解くチンギス・ハンの世界
堺屋 太一
講談社

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2006年2月10日第一刷発行 著者は堺屋 太一 講談社

著者は1936年大阪府生まれ。東京大学経済学部卒。通産省入省。通産白書で著した「水平分業論」で世界の注目を集める。日本万国博覧会、沖縄観光開発を手がけた。1978年退官。作家。

随所でモンゴル帝国と現在のアメリカを重ねながら話を進めていく本。ロシアやトルコなどアジアとヨーロッパの境にある国々の成り立ちに興味がわいてくる。

キプチャク・ハン国はヨーロッパロシアと重なり、イル・ハン国はビザンチン帝国の領土と重なる。

1575年、モスクワ大公イワン四世はモンゴルの血を引くハンを王座に迎えたのち、自ら譲位を受ける手続きを踏んだ。ロシア帝国の起源はモンゴル。ピュートル一世の時代はモンゴル文明の一環としてあった。

オスマン家はモンゴル軍の出身。13世紀~イスラム世界までトルコ人=モンゴル人。現代のトルコ共和国、西アジア、北アフリカのイスラム教国は第一次世界大戦後、イギリスとフランスによって作り出されたものだ。

ロシアはヨーロッパでござるというような顔をしているが、文化的に現在のヨーロッパとは無関係なんだろうな。今のトルコなんか中近東の国々と同じ人工国家だから、第一次世界大戦より前の歴史を見るときは今のトルコは意識しないようにせねばならない。今のトルコが昔の何かを言い出すとき「あんた人工国家だから。昔のことは関係ないから・・・」ということになるのか?
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