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「生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展」(東京都現代美術館)

2022年04月03日 | 展覧会(その他)
生誕100年 特撮美術監督
井上泰幸展
2022年3月19日〜6月19日
東京都現代美術館
 
 日本の映像史に重要な位置を占める「特撮」領域に大きな足跡を遺した特撮美術監督、井上泰幸(1922-2012)の回顧展。
 
 井上が特撮を担った1954年から2000年にかけての68本もの映画・TV番組等にかかるスケッチ・図面・ミニチュア・現場写真など膨大な資料が怒涛のように展開される。
 
 好きな人には凄い資料なのだろうと思うが、この分野に疎く、映画・TV番組等68本のうち少しでも見た記憶があるのは僅か1本という私には、物凄い仕事量であることは認識するものの、正直、とっつきにくい。
 唯一の「ウルトラQ」については、「ゴメスを倒せ!」「五郎とゴロー」「クモ男爵」「1/8計画」の4話が取り上げられ、かつてウルトラ怪獣好き少年であった私は、楽しく見る。
 あと、その映画を見た記憶はないが、「ゴジラ対ヘドラ」のヘドラの造形は魅力的。
 
 本展の見どころの一つは、「空の大怪獣ラドン」(1956年)の《福岡・岩田屋再現ミニチュアセット》。
 この再現セットは「撮影OK」なので、画像を掲載する。
 
 
 
 
 
 本展で資料展示される映画・TV番組等68本は、次のとおり。
 各映画等の概要は、Wikipediaの「井上泰幸」により、容易に確認できそうである。
 
第2章 円谷英二との仕事 
ー 特撮の地位を上げるための献身 1954-1965
・ゴジラ(1954)
・ゴジラの逆襲(1955)
・乱菊物語(1956)
・白夫人の妖恋(1956)
・空の大怪獣ラドン(1956)
・地球防衛軍(1957)
・美女と液体人間(1958)
・孫悟空(1959)
・日本誕生(1959)
・宇宙大戦争(1959)
・ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960)
・ガス人間第1号(1960)
・大坂城物語(1961)
・モスラ(1961)
・世界大戦争(1961)
・妖星ゴラス(1962)
・キングコング対ゴジラ(1962)
・青島要塞爆撃命令(1963)
・マタンゴ(1963)
・大盗賊(1963)
・海底軍艦(1963)
・モスラ対ゴジラ(1964)
・宇宙大怪獣ドゴラ(1964)
・三大怪獣 地球最大の決戦(1964)
・勇者のみ(1964)
・フランケンシュタイン対地底怪獣(1965)
・大冒険(1965)
・怪獣大戦争(1965)
・クレージーメキシコ大作戦(1968)
・空飛ぶ戦艦(未制作)
 
第3章 特撮美術監督・井上泰幸
ー ミニチュアではなく、本物を作る 1966-1971
・ウルトラQ(1966)
・ゼロ・ファイター 大空戦(1966)
・フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(1966)
・ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966)
・キングコングの逆襲(1967)
・怪獣島の決戦 ゴジラの息子(1967)
・宝塚ファミリーランド(1967)
・怪獣総進撃(1968)
・連合艦隊司令長官 山本五十六(1968)
・緯度0大作戦(1969)
・日本海大海戦(1969)
・日本万国博覧会 三菱未来館「日本の自然と日本人の夢」(1970)
・ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣(1970)
・ゴジラ対ヘドラ(1971)
 
第4章 アルファ企画から未来へ
ー 世の中にないものを作れ 1971-2000
・ダイヤモンド・アイ(1973)
・日本沈没(1973)
・電人ザボーガー(1974)
・ノストラダムスの大予言(1974)
・東京湾炎上(1975)
・続・人間革命(1976)
・ネッシー(制作中止)
・大空のサムライ(1976)
・恐竜大戦争アイゼンボーグ(1977)
・惑星大戦争(1977)
・二百三高地(1980)
・地震列島(1980)
・連合艦隊(1981)
・零戦燃ゆ(1984)
・ゴジラ(1984)
・首都消失(1987)
・竹取物語(1987)
・アナザーウェイ D機関情報(1988)
・ガメラ2 レギオン襲来(1996)
・ウルトラマンティガ(1996)
・ウルトラマンダイナ(1997)
・劇場版「ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち」(1998)
・ウルトラマンガイア(1998)
・ゴジラXメカギラス G消滅作戦(2000)
 
 
 冒頭の第1章では、井上泰幸とその配偶者で彫刻家である井上玲子の個人史資料が展示。
 玲子氏の彫刻作品まで展示されていて、なんだか夫妻の個人記念館的な雰囲気も醸し出している。


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