今期(2023/3/17〜5/14)の「MOMATコレクション」展示。
今会期に展示される重要文化財指定作品はありません。
同時期開催の企画展「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」にてご覧いただけます。
東京国立近代美術館は、重要文化財指定作品18点を所蔵(うち2点が寄託)する。
通常のMOMATコレクション展は、重要文化財指定作品が目玉の一つとなるが、今期はすべての作品が企画展に行っている。
重要文化財指定作品がいないMOMATコレクション展示。
そこで、10選。
1 MOMATコレクションの目玉作品の一つと思うが、言われてみれば確かに重要文化財指定作品ではない。
この画家の作品に、重要文化財指定は未だ無い。
古賀春江(1895-1933)
《海》
1929年、130.0×162.5cm
安井曽太郎(1888-1955)
《金蓉》
1934年、96.5×74.5cm
靉光(1907-46)
《眼のある風景》
1938年、102.0×193.5cm
2 この画家(彫刻家)の重要文化財指定作品は、この作品ではなかった。
新海竹太郎(1868-1927)
《ゆあみ》
1907年、189×46×39cm
新海竹太郎の重要文化財指定作品は、
《ゆあみ》ではあるが、この「ブロンズ」像ではない。
同じく東京国立近代美術館の《ゆあみ》「石膏原型」像1907年。
萬鉄五郎(1885-1927)
《持たれて立つ人》
1917年、162.5×112.5cm
萬鉄五郎の重要文化財指定作品は
東京国立近代美術館の《裸体美人》1912年。
岸田劉生(1891-1929)
《麗子肖像(麗子五歳之像)》
1918年、45.3×38.0cm
岸田劉生の重要文化財指定作品は、2点。
1点は、東京国立近代美術館の《道路と土手と塀(切通乃写生)》1915年。
もう1点は、同じく麗子像ではあるが、この五歳の像ではない。
東京国立博物館の、満七歳の麗子像、《麗子微笑》1921年。
関根正二(1899-1919)
《三星》
1919年、60.5×45.5cm
関根正二の重要文化財指定作品は、
大原美術館の《信仰の悲しみ》1918年。
3 この作品が重要文化財に指定される日が来るか?
船田玉樹(1912-91)
《花の夕》
1938年、180.0×359.3cm
小倉遊亀(1895-2000)
《O夫人坐像》
1953年、129.0×103.0cm
津田青楓(1880-1978)
《犠牲者》
1933年、193.0×95.4cm
現在、東京国立近代美術館70周年記念展「重要文化財の秘密」展が開催中。
(会期:3月17日〜5月14日)
明治以降の絵画・彫刻・工芸の重要文化財のみで構成される展覧会は今回が初となります。
本展では、2023年2月時点で重要文化財に指定されている全68件のうちの51点を展示します。
出品目録を見る。
私的に興味あり、とする作品は10点。
そのうち、7点が後期限り、かつ、その多くが後期の後半のみの短期出品
(2点が通期、1点が前期限り)。
私の訪問は、後期入りしてから、と考えているところ。