東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

「フィロス・コレクション ロートレック展」(SOMPO美術館)

2024年07月03日 | 展覧会(西洋美術)
フィロス・コレクション
ロートレック展 時をつかむ線
2024年6月22日〜9月23日
SOMPO美術館
 
 
フィロス・コレクション
 米国のベリンダとポール・フィロス夫妻が、20年以上にわたり収集しているロートレック作品の個人コレクション。総数は300点以上にのぼり、現在も増え続けています。
 その内容は素描を中心に紙を支持体とする作品(グラフィック)群で、版画や書籍、ポスターに関しては、状態の良いものを厳選して収集しています。
 すでにアメリカや中国でコレクションを紹介する展覧会が開催されていますが、日本での開催は今回が初めてとなります。
 
 
 アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)の素描、リトグラフなど、紙を支持体とする作品が約240点の展示と、たいへんなボリューム。
 大型ポスターについては、三菱一号館美術館コレクション鑑賞を経験していると少なめに感じるが、状態の良いものを厳選しており、妥協して揃えることはしないためであるらしい。
 油彩画が1・2点でもあるのかと思っていたが、手を出さないのだろうか、全くない。
 
 
【本展の構成】
第1章 素描
第2章 ロートレックの世界 - カフェ・コンセール、ダンスホール、キャバレ・・・・・・
第3章 出版 - 書籍のための挿絵、雑誌、歌曲集
第4章 ポスター
第5章 私的生活と晩年
 
 第1章で、素描をたっぷり見せる。45点だが、表裏を見せる作品もあり、60点相当のボリューム。
 第2章は、ロートレックらしい世紀末パリの劇場文化の世界を、リトグラフを中心に素描も交えて見せる。戯画的に特徴が多少誇張される役者・歌手・芸人の肖像など。
 第3章は、出版物(歌曲集、雑誌、書籍の挿絵)。
 第4章は、「ロートレックの代名詞」ポスター作品をまとめて展示。18点。
 第5章は、趣きが変わり、友人関係など私的生活を伺わせる作品・資料など。母親あての手紙も展示。
 
 
【撮影可能作品】
ポスター作品5点。
 
《キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前)》
1893年、127.3×95.0cm、リトグラフ
 
 
《エルドラド、アリスティド・ブリュアン、彼のキャバレにて》
1892年、138.0×96.0cm、リトグラフ
 
 
《ジャヌ・アヴリル(文字のせ前)》
1893年、124.0×.91.5cm、リトグラフ
 
《ジャヌ・アヴリル(『ポスター傑作集』)》
1895年、34.5×27.0cm、リトグラフ
 
 
《ディヴァン・ジャポネ》
1893年、80.8×60.8cm、リトグラフ
 
✳︎他にも1点あった模様。
 
 
 
【関連企画】
 関連企画として、「新宿のムーラン・ルージュ - 大衆演劇と美術」と題し、日本におけるレビュー等の劇場文化と近代美術の交流、およびその新宿での展開について、展示室を退室したあとの2階のミュージアムショップ&休憩スペースにて映像上映が行われるとともに、小冊子の配布がある。
 小冊子には、長谷川利行、岸田劉生、川上澄生、谷中安規などの作品が掲載されている。長谷川利行はこの分野のトップ画家であるようだ。


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