東京でカラヴァッジョ 日記

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ローマのアルチンボルド展の出品作を確認する。

2017年10月23日 | アルチンボルド
   10/20から始まったローマのアルチンボルド展、その出品作を確認する。
 
 
ARCIMBOLDO
2017年10月20日〜18年2月11日
Palazzo  Barberini, Roma
バルベリーニ宮国立古典絵画館、ローマ
 
 
   公式サイトを見るが、出品リストが見当たらない。
 
   で、公式サイト掲載の画像とニュース系動画から確認できる範囲での記載となる。
 
 
 
   確認結果。
 
 
   一番の驚きは、ミュンヘンのアルテ・ピナコテーク所蔵の《四季》連作の出品。
 
   《春》《夏》《冬》の3点。
 
   いいなあ。
   ただ、極めて保存状態の悪い《秋》は見当たらない。さすがに出品されていないのだろう。
 
 
   他の出品作は。
 
1)《四季》連作
 
《夏》デンヴァー美術館
 
《秋》デンヴァー美術館
 
《冬》ウィーン美術史美術館
 
《冬》ヒューストン、メニル・コレクション
 
 
 
2)《四大元素》連作
 
《大気》スイス、個人蔵
 
《火》スイス、個人蔵
 
《大地》リヒテンシュタイン侯爵家コレクション
 
《水》ウィーン美術史美術館
 
 
 
3)肖像戯画
 
《司書》スコークロステル城

《法律家》ストックホルム国立美術館
 
 
 
4)上下絵
 
《庭師/野菜》クレモナ市立美術館
 
《コック/肉》ストックホルム国立美術館
 
 
 
5)初期作品、自画像
 
《紙の自画像(紙の男)》ジェノヴァ、ストラーダ・ヌオーヴァ美術館ロッソ宮素描版画室

★ミラノ大聖堂のステンドグラス  2点
 
★コモ大聖堂のタペストリー《聖母の御眠り》
 
 
 
 
   以上だが、東京の展覧会で出品されていない作品としては、
 
 ・ミュンヘンの《四季》連作3点
 
 ・コモ大聖堂のタペストリー
 
 ・ミラノ大聖堂のステンドグラス2点
 
 
 
   反対に、東京の展覧会に出品されたが、ローマの展覧会での出品を確認できていない主な作品としては、
 
《春》
マドリード、王立サン・フェルディナンド美術アカデミー美術館
 
《四季》
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
 
《ソムリエ(ウェイター)》
大阪新美術館建設準備室
 
 
   公式サイトにマドリードやワシントン(や大阪)の地名を見つけられないので、この3点はおそらく出品されていないのであろう。マドリードの《春》の有無は大きな差だなあ。
 
 
 
 
   ローマの展覧会は、東京の展覧会と同じ人物が監修者であり、アルチンボルド以外の他の出品作も確認できる範囲で見る限り重なりが多いようなので、構成も基本的に同様だろう。
 
 
 
   ところで、レオナルド/レオナルド派の素描の出品元は、英国からではなく、やはりイタリア国内なのだろうか?
 
 
 
   気になる出品作。
 
 
ラヴィニア・フォンターナ
《(娘)アントニエッタ・ゴンザレス》
1595年頃
ブロワ城美術館
 
 
   ラヴィニア・フォンターナ(1552-1614)は、イタリア・ボローニャ生まれの女性画家。父はボローニャ派の画家。ボローニャで肖像画家として成功、宗教画や(宗教・神話主題の)裸体画も手がける。1603年にローマに移り、そこでも成功。ローマで死去。彼女の作品として確実に分かっている現存作品は25点ほどらしいが、イタリア美術史を語るうえで欠かせない画家のようだ。


    東京では、南ドイツの画家《息子エンリコ・ゴンザレス》と息子の肖像画が出品されていたが、ローマでは娘の肖像画。
   アルチンボルド展的には、ラヴィニア・フォンターナ作品が王道なのだろうな。
 


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