東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

ルノワール展(大阪・国立国際美術館)

2010年06月15日 | 展覧会(西洋美術)
「可愛いイレーヌ」を追いかけて。

前々からの課題、大阪・国立国際美術館のルノワール展訪問。会期終盤のこの前の土曜、ようやく実現しました。

朝早い新幹線で新大阪駅へ、JRを乗り継ぎ大阪環状線の福島駅を下車、徒歩10分強。開館10分前に美術館到着。

既に開館を待つ相応の行列が。大人気のようですね。
Yomiuri onlineによると「同じ展覧会を東京と大阪で巡回させた場合、人口規模などから、大阪の1日平均入場者数は東京の65%とされるが、ルノワール展は90%に達している」とありました。
その要因として、「東京で開催後、大阪向けに“見ルノ、知ルノ、感じルノ。”のコピーでPR、そのしゃれの効いた言葉が、関西の若者たちの遊び心をつかみ」とありましたが、果たしてどうでしょうか。
大阪のみの出品、「可愛いイレーヌ」効果が大ではないでしょうか。

開館時間。私は入場券売場に並ぶ組。大半の人が前もって購入済らしく、そのままエスカレーターで地下3階にある会場に向かいます。前売り券の販売期間が東京と大阪で異なることを失念していました。

やっと会場へ。第一室は既に大混雑。人込みをかき分け、最後のほうに展示されているという「可愛いイレーヌ」を目指します。進むにつれて人が少なくなり、第Ⅲ章の「テレーズ・ベラール」あたりまで進むと、独占可能な状態。
「可愛いイレーヌ」に到着。既に10人近い人が囲んでいます。私と同じように入場後直行してきた人たち。この人たちも私と同じように、東京で鑑賞済なのかもしれません。

「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)」です。
勝手にこの絵は大きいものだと思い込んでいました。が、ルノワールのこの手の肖像画の標準サイズ。
また、強烈な色彩の絵だと思い込んでいました。それが髪の毛なのか、頬なのか、眼なのか、それとも背景なのかはともかく、まず強い色彩が目に飛び込んでくる絵と思い込んでいたので、一瞬あれっと思いました。
訪問はこの1点だけが目的です。20年前に見ることができなかった分、じっくり鑑賞。横向きでやや正面に体を傾けているので、右眼は短縮法風に描かれることとなりますが、まつげを含めたその眼の描写を中心に眺めていたような気がします。

あと、東京での鑑賞時に印象深かった絵たちに再会。「テレーズ・ベラーズ」、「団扇を持つ若い女」「アンリオ夫人」「プージヴァルのダンス」等。

さて、今回の大阪行きでは美術鑑賞や観光はあくまでもついで。メインの用事(私用)に向かうため、約1時間で美術館を後にしました。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。