東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

雑記(2021-22年の西洋美術展覧会の行方)

2021年07月15日 | 展覧会(日記)
   7/14、アーティゾン美術館から、2021年10月から開催予定の「クロード・モネ-風景への問いかけ」展の延期が発表された。
 
クロード・モネ-風景への問いかけ 
オルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画 延期のお知らせ  
2021.07.14 
   アーティゾン美術館は、オルセー美術館・オランジュリー美術館と共に同展覧会の開催(10月2日ー2022年1月10日)に向けて協議を重ねてきましたが、日仏の新型コロナウイルス感染状況に鑑み、開幕を延期することといたしました。会期は未定です。   
   この展覧会はアーティゾン美術館が開館した2020年の特別展として企画されました。度重なる延期となり、関心をもっていただいた皆様のご期待に応えることができず大変残念ですが、フランスの重要作品を万全の体制によって理想的なラインナップで公開するためのやむを得ぬ延期となりました。なお、開催時期については改めて発表します。
 
   3度目の延期発表である。
当初:2020.7.11〜10.25
延期後:2021.5.29〜9.10
再延期後:2021.10.2〜2022.1.10
再々延期:改めて発表
 
   アーティゾン美術館やフランスの美術館ほか関係者は大変なご苦労をされていると思うが、なんとか開催を実現して欲しいもの。
 
 
 
   本展以外にも、2021年度に開催予定の西洋美術展が延期または延期後に開催中止が発表されてきた。
 
カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展
(ヴァチカン美術館)
2020年10月21日〜11月30日 
→2021年3月24日〜5月10日
→開催中止
国立新美術館
 
マティス 自由なフォルム
(フランス・ニース市マティス美術館)
2021年9月15日~12月13日
→開催延期、時期は改めて発表
国立新美術館
 
 
 
  こんな状況であると、現時点で発表されている私的に非常に楽しみな西洋美術展の行方も心配である。
 
ゴッホ展
響きあう魂   ヘレーネとフィンセント
(クレラー=ミュラー美術館、ゴッホ美術館) 
2021年9月18日~12月12日
東京都美術館
 
ドレスデン国立古典絵画館所蔵
フェルメールと17世紀オランダ絵画展
2022年1月22日〜4月3日
東京都美術館
 
オルセー美術館展(仮称)
2022年2月2日〜5月9日
国立新美術館
✳︎当初は2020年度に計画されていた模様。アーティゾン美術館の状況を見ると
厳しいかも?
 
メトロポリタン美術館展
西洋絵画の500年
2022年2月9日〜5月30日
国立新美術館
 
 
 
    独立行政法人国立美術館の「令和3年度年度計画」や「令和2年度実績報告書」を見ると、国立新美術館における企画展準備が進められていたらしい「ピカソ」(ポンピドゥーセンター)が中止になったことが分かる。どうやらフランスとイタリアは弱いらしい。一方で、同じく国立新美術館においてMOMAなど複数のブランド美術館との企画を仕込み中であるらしいことも伺える。2022年度以降のことだろうが、是非実現して欲しいもの。
 
   ちなみに、2020年度最大の西洋美術展であったロンドン・ナショナル・ギャラリー展の入場者数を「令和2年度実績報告書」で初めて知った。
 
国立西洋美術館:
   293,418人(1日あたり2,691人)
国立国際美術館:
   193,579人(1日あたり2,389人)
 
   以前であれば、この2倍以上の入場者数を記録しただろうと思うと、なんか悔しい。
 
 
 
   7/12、東京都に対する4回目の緊急事態宣言が発令されたが、都内の博物館・美術館に対する休業要請・協力依頼はなく、その点ではホッとしている。
 
   7/14のアメリカMLBのオールスター・ゲームの中継を、大谷選手が出場したイニングだけ観たが、球場はほぼ満員(5万人弱の観客らしい)で、マスクをした観客が皆無であることに、改めて驚く。一方、まもなく始まる東京五輪は一般無観客が基本。その違いは何に起因するのだろうか。ワクチン接種率の違い? アメリカでもワクチン接種完了は人口の50%弱らしいし、今でも1日あたり感染者数は日本と桁が違うようだ。大津波(?)を経験したか否かの違い?社会の許容程度の違い?いずれにせよ未知のウイルスの行方は見通せない。


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