今から半年以上前、何かの展覧会で「ヴィンタートゥール」と書いてあるチラシを見かけました。
即座にオスカー・ラインハルト美術館を期待しましたが、チラシをよく読むと、それとは別の美術館らしい。
ヴィンタートゥール美術館。
スイスの美術館から来るとなると期待するのは、印象派・後期印象派よりも、スイス・ドイツの画家。
特にスイスの国民的画家といわれる、ホードラーやアンカーの名品を期待してしまいます。
会期初日に訪問。
期待のスイス・ドイツの画家は。
まず、アンカー。
キャプションに「静かな農村の日常やそこに暮らす子供たちの姿を描くスイスの国民的画家」と紹介。
で、作品は静物画1点。「コーヒーとコニャック」??
次にホードラー。
キャプションに「明澄な神秘感を湛える高山の空気を力強く描きだし、スイス・モダン絵画の基盤を作った」と紹介。
作品は3点。
1点目は、「ジュネーヴ湖畔の柳」。
魅力的な作品。ただ、”ホドラー”画風ではない。初期作品でしょうか。
2点目は、「女性の頭部」。
”ホードラー”には違いないが、高山の空気は?
3点目は、「自画像」。
ホードラー最晩年の重要な作品であるらしいですが、高山の空気は??
クレー2点。「水脈占い師のいる風景」は、なかなか面白い。
アミエ1点、ココシュカ1点、ヴァロットン5点、等々。
第3、5、6章に、ネームはある程度揃っているのですが…。
結局、一番のお気に入りは、ゴッホ「郵便配達人 ジョセフ・ルーラン」。
個人的にルーラン一家をモデルとした作品が好きなのです。
黄色い背景が印象的。
また、ルドン3点中、「アルザスまたは読書する修道僧」が印象に残りました。
修道僧が持つ本の表紙に「ALSACE」の文字。
キャプションに「第1次世界大戦の勃発に対する不安を匂わせる」と説明。
当時(1914年)ドイツ領だったアルザス。当時のアルザスを巡る状況は承知していません。
が、この静かな雰囲気の作品には、本当にそういう思いも込められているのでしょうか。
なお、本作は1919年にヴィンタートゥール美術協会から寄贈されたとのこと。
制作から5年しかたっていません。早いですね。
以下、展覧会HPより抜粋
ヴィンタートゥール美術館は、バーゼル、チューリヒ、ベルンの各美術館に次ぐスイス第4の規模を誇る近代美術のコレクションを擁しています。
美術館の歴史は古く、1848年に設立したヴィンタートゥール美術協会にさかのぼります。
美術家、美術愛好家の寄附により少しずつコレクションが形成され、1916年には美術館の建物が竣工しました。
20世紀に入り、それまで地元やスイス国内の美術家の作品が中心であったコレクションは、有力な支援者たちの寄贈によって、フランスをはじめヨーロッパの近代美術を通覧できるような内容へと拡大します。
20世紀後半には、ヨーロッパのみならずアメリカも含む現代美術へと収集範囲を拡張しています。
出品リストには、各作品の寄贈者と寄贈年が記載され、本美術館が多くの寄贈者の存在によって成り立っていることを訴えています。
即座にオスカー・ラインハルト美術館を期待しましたが、チラシをよく読むと、それとは別の美術館らしい。
ヴィンタートゥール美術館。
スイスの美術館から来るとなると期待するのは、印象派・後期印象派よりも、スイス・ドイツの画家。
特にスイスの国民的画家といわれる、ホードラーやアンカーの名品を期待してしまいます。
会期初日に訪問。
期待のスイス・ドイツの画家は。
まず、アンカー。
キャプションに「静かな農村の日常やそこに暮らす子供たちの姿を描くスイスの国民的画家」と紹介。
で、作品は静物画1点。「コーヒーとコニャック」??
次にホードラー。
キャプションに「明澄な神秘感を湛える高山の空気を力強く描きだし、スイス・モダン絵画の基盤を作った」と紹介。
作品は3点。
1点目は、「ジュネーヴ湖畔の柳」。
魅力的な作品。ただ、”ホドラー”画風ではない。初期作品でしょうか。
2点目は、「女性の頭部」。
”ホードラー”には違いないが、高山の空気は?
3点目は、「自画像」。
ホードラー最晩年の重要な作品であるらしいですが、高山の空気は??
クレー2点。「水脈占い師のいる風景」は、なかなか面白い。
アミエ1点、ココシュカ1点、ヴァロットン5点、等々。
第3、5、6章に、ネームはある程度揃っているのですが…。
結局、一番のお気に入りは、ゴッホ「郵便配達人 ジョセフ・ルーラン」。
個人的にルーラン一家をモデルとした作品が好きなのです。
黄色い背景が印象的。
また、ルドン3点中、「アルザスまたは読書する修道僧」が印象に残りました。
修道僧が持つ本の表紙に「ALSACE」の文字。
キャプションに「第1次世界大戦の勃発に対する不安を匂わせる」と説明。
当時(1914年)ドイツ領だったアルザス。当時のアルザスを巡る状況は承知していません。
が、この静かな雰囲気の作品には、本当にそういう思いも込められているのでしょうか。
なお、本作は1919年にヴィンタートゥール美術協会から寄贈されたとのこと。
制作から5年しかたっていません。早いですね。
以下、展覧会HPより抜粋
ヴィンタートゥール美術館は、バーゼル、チューリヒ、ベルンの各美術館に次ぐスイス第4の規模を誇る近代美術のコレクションを擁しています。
美術館の歴史は古く、1848年に設立したヴィンタートゥール美術協会にさかのぼります。
美術家、美術愛好家の寄附により少しずつコレクションが形成され、1916年には美術館の建物が竣工しました。
20世紀に入り、それまで地元やスイス国内の美術家の作品が中心であったコレクションは、有力な支援者たちの寄贈によって、フランスをはじめヨーロッパの近代美術を通覧できるような内容へと拡大します。
20世紀後半には、ヨーロッパのみならずアメリカも含む現代美術へと収集範囲を拡張しています。
出品リストには、各作品の寄贈者と寄贈年が記載され、本美術館が多くの寄贈者の存在によって成り立っていることを訴えています。