ジョルジュ・ド・ラ・トゥール
《金の支払い》
1624年、99×152cm
リヴォフ美術館
蝋燭の明かりのもと、テーブルをかこむ6人の人物。
主題は謎に包まれたままだが、身代金・戦時徴収金を支払う場面、ユダが銀貨30枚を受け取る場面、画面右の男性が高利貸しのもとを訪れている場面あるいは税金を支払っている場面などの説があるという。
1962年に作品の存在が発表され、1972年のオランジュリー美術館でのラ・トゥール大回顧展にて初めて一般公開され、その後署名が発見されて、ラ・トゥール作と認められた。
2005年の国立西洋美術館「ジョルジュ・ド・ラ・トゥール ー光と闇の世界」展での来日には驚いた。「ウクライナからはるばる旅をしてきた《金の支払い》も、すべりこみで開会式に間に合った」らしい。記憶は薄れたが、ずいぶん暗い画面だった印象が残る。
カラヴァッジョのコピー
《キリストの捕縛》
オデッサ西洋東洋美術館
12年前のニュース、拙ブログ記事に記載したものを再掲。
【ベルリン時事】
ドイツ連邦刑事局は2010年6月28日、ウクライナ南部オデッサの西洋東洋美術館で2008年7月に盗まれたイタリアのバロック絵画の巨匠カラバッジョの作品「キリストの捕縛」が6月25日にベルリンで発見されたと発表した。
警察当局は、作品を売ろうとしたウクライナ人3人とロシア人1人を逮捕。ウクライナでも20人が逮捕された。この作品は約400年前に描かれ、数千万ユーロ(数十億円)の価値があるとみられる。鑑定の結果、盗まれた絵と確認されたという。[時事通信社]
「キリストの捕縛」は12点ほど作品が存在し、ダブリンにあるのがカラヴァッジョの真筆作品、オデッサにあるのは最も質の良いコピー作品であるとされている。