ジャム・セッション 石橋財団コレクションX山口晃
ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン
2023年9月9日〜11月19日
アーティゾン美術館
「サンサシオン」とは何か。
「感覚」を表すフランス語。
スケッチしている人は見かけなかった。
最初の6階展示室に向かうと、ナゾの表示。
山口晃
《汝、経験に依りて過つ》(に入る前の注意文)
導入部の展示室自体がいきなりのインスタレーションで、私も相当フラフラくる。
✳︎解説のエッセー漫画
真っ白な部屋の壁に、ナゾの説明。
山口晃
《モスキートルーム》(部分画像)
私も糸くずを楽しむ。
✳︎解説のエッセー漫画
もう一つのインスタレーションは、雪舟の山水図の世界をジオラマ化した《アウトライン アナグラム》(撮影不可)。
2021年7月に完成した東京メトロ銀座線日本橋駅のパブリックアートの原画。
江戸時代から現代、想像の未来まで、日本橋の風景が入り交じる。
山口晃
《日本橋南詰盛況乃圖》(部分画像)
2021年
上掲の部分画像(全体の12分の1)は、日本橋と、日本橋を覆う首都高と、その首都高をさらに覆う巨大日本橋。
日本橋・首都高問題を考察したエッセー漫画も展示。講談社の『月刊モーニング・ツー』に『趣都』と題して連載されている漫画の日本橋編。その問題意識と知識に感心しつつ、おもしろく見ていくが、その結論は・・・途切れている。
2019年に放映されたNHK大河ドラマ「いだてん 〜東京オリムピック噺〜」のオープニングタイトルバック画。
山口晃
《東京圖1・0・4輪之段》
2018-23年
「いだてん」は、途中(関東大震災あたり)から見始めたが、あまりにおもしろくて、最後までかかさず見た。
下掲の部分画像は、国立競技場とその周辺。
英語名タイトルからは、江戸時代〜現代のうち、特に「いだてん」が描いた時代の東京風景を軸としているのだろうか。
私的には、画面右端の浅草十二階・凌雲閣に目がいってしまう。
東京パラリンピック2020の公式ポスターの原画。
山口晃
《馬からやヲ射る》
2019-2023年
東京オリンピック・パラリンピック2020では、20点の公式ポスターが制作され、うち1点を山口氏が担当した。
打診があって以降の山口氏の葛藤を記したエッセー漫画《当世風の落書き 五輪パラ輪》2021年も、読み応えがある(ので、密集する)。
(冒頭部分)
(作品解説部分)
(部分画像)
メインであるセザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》および雪舟《四季山水図》とのジャム・セッション。
山口氏の作品と解説があるが、内容が難しい。
それで、セザンヌや雪舟とは関係のない、次のジャム・セッション関連作品だろう作品で締める。
山口晃
《さんさしおん》
2023年
見る位置を変えて、完成。
コメントありがとうございます。
山口氏のエッセー漫画は面白く読みました。
スケッチする人は凄いなと思います。
私にはできません。だから、本展のセザンヌや雪舟の展示パートについては記事に書かなかったのかもしれません。
今回はどの作品よりもご本人自筆の「縦書きメッセージ」にグッときました💛
でも、作品が細かすぎて、スケッチする気力・体力・根気をととのえて来ないとできないのではないかと思われます💡🐻
(前回の法師物語絵巻、とっても面白いですね💎✨)