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「テレビの見る夢 − 大テレビドラマ博覧会」展&「山田太一展」(早稲田大学演劇博物館)

2017年05月29日 | 展覧会(その他)

テレビの見る夢 − 大テレビドラマ博覧会
2017年5月13日〜8月6日
早稲田大学演劇博物館 企画展示室
入場無料


山田太一展
2017年5月13日〜8月6日
早稲田大学演劇博物館 1階 特別展示室
入場無料

 

 

   テレビ創成期から現代に至る名作ドラマの数々を振り返ることで日本のテレビドラマ史を振り返る展覧会「テレビの見る夢 − 大テレビドラマ博覧会」。

 

   展示物は、ドラマのスチル写真パネルや台本がメインであるが、一部のドラマには宣伝ポスター、制作ノート、ドラマ映像上映なども。

 

   章構成は次のとおり。

1950年代:テレビドラマの誕生

1960年代:ドラマ黎明期

1970年代〜1980年代前半:ドラマ黄金期

1990年代:等身大恋愛ドラマの時代

2000年代:非日常と隣り合わせの日常ドラマの時代

2010年代:震災とその後

日本のホームドラマ

 

   取り上げられているドラマは多数。以下、映像上映付きのドラマに限って名前を挙げる。映像を上映するテレビ機にも注目。テレビ機の変遷も楽しめる。

 

1950年代:テレビドラマの誕生
・私は貝になりたい(1958年)


1960年代:ドラマ黎明期
・花の生涯(1963年)
・おはなはん(1966年)
・男はつらいよ(1968年)


1970年代〜1980年代前半:ドラマ黄金期
・大市民(1966年)
・傷だらけの天使たち(1974年)
・海は蘇える(1977年)
・ムー一族(1978年)
・あ・うん(1980年)
・ザ・商社(1980年)


1990年代:等身大恋愛ドラマの時代
・男女七人夏物語(1986年)
・東京ラブストーリー(1991年)
・ロングバケーション(1996年)


2000年代:非日常と隣り合わせの日常ドラマの時代
・コワイ童話「親ゆび姫」(1999年)
・木更津キャッツアイ(2002年)
・それでも、生きてゆく(2011年)


2010年代:震災とその後
・すいか(2003年)
・カーネーション(2011年)
・勇者ヨシヒコと魔王の城(2011年)
・あまちゃん(2013年)
・民王(2015年)
・逃げるは恥だが役に立つ(2016年)


章構成を超えた位置付け
★トットてれび(2016年)


日本のホームドラマ
★お荷物小荷物(1970年)

 

   ★の「トットてれび」と「お荷物小荷物」の2作品は、本展では特別扱い。


   満島ひかり主演の「トットてれび」は、6台ほどのテレビで、それも最初期から最新まで時代の違うテレビ機で、同じ映像が流されている。


   中山千夏主演の「お荷物小荷物」は、「日本のホームドラマ」の章に置かれるが、その展示室は実質「お荷物小荷物」の上映室。椅子が用意されて、ドラマ最終回をじっくり鑑賞、が期待されている。当時の事情で最終回しか映像ビデオが残されていないそうだ。

   館長のツィーターで紹介されるレビュー記事。
https://news.yahoo.co.jp/byline/tvnosukima/20170526-00071356/

 

   本展の関連イベントも豪華。初めて本博物館を訪問、この博物館について全く知らなかったが、豪華な関連イベントを実施する博物館なのですね。

http://www.waseda.jp/enpaku/ex/4995/

 

   以上が、2階と3階の企画展示室で開催。

 


   1階の特別展示室では、山田太一展。


   早稲田大学卒業後、映画会社に就職した氏。1965年に退社し、フリーの脚本家としてテレビ業界にかかわっていく。
   展示物は、氏限定となるが、だいたい2・3階の企画展と同じく、スチル写真パネル、台本、直筆原稿、映像など。


   多数のドラマが紹介されているが、映像上映付きのドラマ3点を以下に挙げる。

・岸辺のアルバム(1977年)
・早春スケッチブック(1983年)
・時は立ちどまらない(2014年)

 


 

   こうして日本テレビドラマ史の名作とされるドラマを振り返ると、私はテレビドラマとは馴染み薄く過ごしてきたのだなあと感じる。

   2つの企画展の紹介作品(上記に挙げていない=映像上映がない作品も含む)のなかで、大半の作品が名前を聞いたことがあっても見た記憶はほとんどない。
   まあ観たかな、と思うのはわずか4作品。

「岸辺のアルバム」
「ふぞろいの林檎たち」
「JIN-仁-」
「あまちゃん」

   全部、リアルタイムではない。「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」はともかく、「JIN-仁-」も再放送で、「あまちゃん」もリアルタイムで視聴したのは8月以降の回でそれ以前の回はビデオによる鑑賞。

   展示室外の廊下にあるおまけコーナーでは、地上波6局の現在放送中ドラマが紹介されるが、一応視聴中なのはテレビ東京の「孤独のグルメ season6」のみ。

 

   そんな私はともかくとして。

 

  個々の作品を掘り下げるというよりは、時代とその移り変わりを見る展覧会。テレビドラマ好きの方には、たいへん興味深い、または、懐かしい展覧会であるに違いない。

 

 

標準チラシ。


   標準チラシ以外に、(私の訪問時は)4種類のチラシが置いてあった。
   うち1種類が、冒頭に掲示した「逃げ恥」バージョン。評判になったドラマであることは情報として知っていますが、観たことはありません。
   他3種類は、満島ひかりと寺内貫太郎と山田孝之だったかな?



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