おばあちゃんと、パイ

私のおばあちゃんは料理が下手だった。
というか、作れはするけど、作れるものが少なかったし、失敗も多かった。
昔、私が初めて幼稚園に通った時、おばあちゃんがお弁当を作ってくれた。
内容はかっぱ巻きと梅干し巻き。
幼稚園の先生から『もう少し栄養価のあるものを…』と言われたらしい。

よく作ったのが『五色なます』
これが激マズ。

昨日はラピュタがやってて、何となく宮崎アニメを見たくなった。
魔女の宅急便。好きなアニメの一つ。

おばあさんがキキに孫の誕生会に届けてもらった『ニシンのパイ』
孫が『おいしくない』と言ったパイ。
私はこの孫が嫌いだった。
良いおばあちゃんなのに。おばあちゃんの得意料理をあんなに無下に扱うなんてって。

さっき洗濯物を干しながら、ふと『あー五色なますっておばあちゃんの得意料理だったのかなぁ』と思った。
私にとっては美味しく無い五色なます。
でも、おばあちゃんにとっては得意料理だったのかも。

私もあの孫と一緒かぁ。。。。。。。
おばあちゃん、ごめん。
ふと思った。

埼玉に出てきてから１年半。
おばあちゃんには１年は会ってない。
おばあちゃんは今年９４歳。