こんなにも長くコロナウイルスが世界規模で蔓延するとは誰しも想像しなかったが歴史的に見れば疫病が世界の各地で起こった。
終息したものも有れば根絶とは程遠いものも有る、我々が情報で知る疫病の最大なのが「ペスト」で３度の世界的な流行が有った、１回目は６～8世紀、2回目は14～17世紀、3回目は19～20世紀です、1回目では推計4千万人が死亡、2回目は14世紀に中世の大流行で推計75百万人が死亡、各地で流行を繰り返し、ロンドンでは300年間ほぼ10年毎に約40回の流行が有ったと言われている。3回目は19世紀後半に中国南西部で始まり、南極大陸以外の全世界に広まった、インドだけでも1千万人以上が死亡した。
都市環境の整備、ネズミの抵抗力の増大、気候変動が関係したのではと言う説も有る。現在のコロナウイルスなんかで狼狽える場合ではない。
最近の遺伝子解析で菌は2600年以上前の中国で出現したことが示唆され、貿易でシルクロードや海から世界に広がった説が有望だ。
その他主な疫病と起こった年代を記します。
「天然痘」1509~1529年欧州の侵略者がアメリカ大陸を直撃、免疫を持たない先住民に飛沫で広がり、2千万人が死亡したと、これによりインカ帝国とアステカ帝国が滅亡した。ワクチンの開発で根絶された初の感染症に、1980年WHOが撲滅宣言する。
「コレラ」1582～1860年、菌に汚染された飲み水が媒介する。インドからロシア、中国、欧州から米国まで広がった。
先進国では衛生状態改善でほぼ根絶されたが、未整備な後進国では現在でも流行が見られる。
「インフルエンザ（スペイン風邪）」1918~1919年、中国が発生源とされている。第1次世界大戦の混乱で爆発的に広がり、政界人口の1/3に当たる約5億人が感染し、2千万~5千万人が死亡した。
1920年中頃には終息。多くが感染して集団免疫を獲得したのではと言われている。
「ポリオ」1940年代 ウイルスが起こす疾患で、中枢神経感染により麻痺が現れる、後遺症が残る場合が有る。1950年代までは世界各地で流行した。
ワクチンの開発で、先進国では減っている。
「SARS」2003年に重症急性呼吸器症候群と「MERS」2012年に中東呼吸器症候群がサウジアラビアでラクダから感染が広がる。この二つがセットとして語られるが別物で有る。
SARSはコロナウイルスが原因、飛沫や接触で感染する。死亡率が高い、中国広東省で発生、ベトナムや香港、カナダ、アメリカに広がる。8098人が感染し774人が死亡した。突然出現したが8カ月で終息した。
MERSは中近東で流行した、2566人が感染し881人が死亡した。
「エボラ出血熱」2014年から現在まで。
コウモリが宿主と言われている、血液と体液との接触で人から人に感染し、致死率が高い、西アフリカを中心に1万1千人以上が死亡。
終息宣言はされているが、単発的に感染者が発見されてる。
「マラリア」現在も続いている。
雌の蚊が媒介し、サハラ以南のアフリカ地域と東南アジアなどで流行している厄介な感染症で世界で150億人の感染と760万人の死亡が確認されている。
毎年40万人以上が命を落としている。
「結核」現在も続いている。
この病は日本でも知られている、明治から世界大戦頃まで国民病とされる程に流行した。結核菌が肺に侵入して感染する、現在でも全世界で毎年1040万人の新規感染者が確認され、170万人が死亡している。
「麻疹（はしか）」現在も続いている。
古代ペルシャの医者が9世紀に記したのが最古の麻疹の記録とされる。感染力が強く、アメリカで麻疹ワクチンが普及する1963年以前の10年間は、全米で15歳までにはほぼ全員が感染し、毎年500人位が死亡した。
日本でも江戸時代には「麻疹は命定め」と言われるほどに多くの子供の命を奪った。ワクチンが開発・承認されたのが1963年だから意外と遅い、1974年から世界的に予防接種計画が開始され、9割以上は減少したとされている。
これら以外にも多くの疫病が流行したり変異している、エイズが語られてから数十年が経つが終息はしていない、人類を一番殺しているのが「蚊」です、日本も温暖化すれば日常的に蚊を媒介する病が起こるでしょう。
今回は変異ウイルスについて書くつもりで有ったが、用事が有るので今日はここまで、次回にします。今日から生温い緊急事態宣言と言う、意味不明なのを行うが、ロックダウンするしかないと思っている。
