10年前から言われていた事だが、太陽光のモジュール(一般的にはパネルと言っている)の廃棄処理の負担金が定められずに、事業だけが推進された。その結果事業者でも良識が有る事業者の2割は処理分を確保しているが、残りは何の手立てをしていない、これらモジュールは今や木を伐採して山の斜面に張り付いている例が多い、大雨で崖崩れを起こして流される部分も多い、大変危険で有るが、これらに関わった業者は既に事業撤退したり、破産している場合も多い、原則30年は発電するが長期になる程、発電効率は低下するので、多くが廃棄物となる、正しい処理法でなく埋立地に廃棄するだけも有る、ガラスにはカドミウム、鉛、ヒ素、セレンと言った有害物質も含まれるから扱いには難題だ、高度な技術も必要とするから誰でも出来る作業ではないので限られた専門業者が必要だ。当時から大量廃棄をどうするかを疑問に思って居たが、政府の対応は無視なのか遅れていた、廃棄になる時期が10年後以降と遅いから、その時が来たら考えれば良い?風な暢気に構えていたが、今日その廃棄が民間住宅の屋根に置いて有るモジュールの撤去や災害で流された廃棄物として、仮置き場に野ざらしで置いて有る場合も有る、有害なモジュール廃棄が直前まで来ている。この対応は後で買うが、日本はお粗末だ。
これらの事業に関係するのが経済産業省と環境省で有る、場合により国土交通省も関与するがこれら政府側には危機感はない、困るのは大量廃棄で積まれている地域住民で、有害も有るから処理には技術を持つ会社が行う、モジュールも最初の頃はシャープや京セラ等日本企業が提供していたが、産業用が中心事業となって、安かろう悪かろうの中国製となり、今や9割近くは中国産で、既に撤退している企業も有るから、メーカーへ廃棄分を払えとは言えない、結局日本政府が持つ以外にない。 国民からしたら馬鹿らしいと思うしかない、結局政府が事業推進の旗を振り、国策として新エネルギーの確保に動いた、風力も同じで陸上では環境にも宜しくないので海上へとシフトしたが、日本は遠浅が多いから陸地から離れた海上建設となるが、これはコスト高となる、風が吹かねば電力は生まない、適地が限られても居る、秋田県とか北海道は有力地となるが、消費地は東京等首都圏だから配電線で流す訳だが、北海道から津軽海峡までの間はケーブルが細くて多く造つても全てを流せないで、北海道で捨てる事になる、同じく九州でも関門海峡での同じことが起きて、九州内で捨てる事になる。
こうして再生可能エネルギーは太陽光や風等の自然環境で左右される事になるから効率的なエネルギー源とはならない。資源国で無いからこの程度の事は承知して取り組むわけだが、日本は廃棄モジュールから資源を取り出すのも方法だと取り組むが、このコストは当然高くなる、倍以上となると言われている。 日本の原発は全てが稼働している訳ではない、福島の事故が原因で見直し点検が進んでいる、原発なら1基で百万キロワット造れるが、これだけの量を自然エネルギーでは太陽、風力、水力等をを寄せ集めても量が足りない事が起きる、火力発電は石炭やガスを燃やす、結果CO2を排出すると言われてしまう、日本は簡単にはエネルギー転換が行なえない国だと言う事を認識しなければならない、資源がない、コストが掛かる等課題の多い国だ。モジュールの廃棄処理を一番考えている地域は欧州で、2023年からは韓国で生産者が廃棄やリサイクルに責任を持たせた。米国は州ごとに規制が有る、中国は世界一のモジュール生産国だが、廃棄やリサイクルには規制はない、検討中としているが、日本は何でこんな国から大量に仕入れたのだ、政府が廃棄の技術を取り入れたパッケージなら買うとすれば良かったのに、日本側の落ち度だ。
こうして日本は資源国で無いから買うのにお金が掛かり、廃棄にもお金が掛かる、二重負担国だ、最終的には国民負担となるから、国民は政治を監視して、意見が言える位にはならなくてはならない。この点で今回の都知事選でも、国民は余り考えてない様な気がするのだ。