山歩き

どんな花が咲いてるでしょう、どんな山が見えるでしょう

月山(視界不良のガス山)

2018-07-27 16:05:21 | 旅行

7月23日~24日にかけて山形県の月山(1984m)に行ってきた。岩手山にしようか迷ったが、網張温泉スキー場からの登山リフトが運転されていないことから、比較的天気がよさそうな月山に決定。

ふるさとの山「岩手山」には2回しか登ったことがなく、3回目は違うコースから登りたいので平日でも登山リフトが運転される頃に計画することにした。

月山は2015年8月20日~21日以来の2回目で、前回の姥沢口ではなく八合目から登り山頂小屋に泊まる計画。

八合目登山口までは約220kmで所要時間は4時間ほど、そのうち3分の2は初めて走るルートで、カーナビに頼りっぱなしだと臨機の対応が出来ないと思い、ナビが案内しようとする行程を事前に地図を見ながら確認した。

その結果、混雑が予想される新庄市を迂回するように立ち寄り地を設定し準備万端、取り外しできるナビは便利だ。

6時に自宅を出発、途中のコンビニで朝飯と昼飯を調達し東北自動車道を南下、7時頃秋田自動車道のパーキングエリアでおにぎりを食べ、出発前に大急ぎでひねった句を送信し、柳友からの入選のお祝いメールに返信して西に向かって出発。

横手ジャンクションから湯沢横手道路に入って南下、この先は初めて走るルートで無料開放区間を経て国道13号に乗るはずだ。ナビの設定どおり新庄市を避けて国道47号に合流したあとは再び西へ進むと、最上川の舟下りの乗船場所が目についた。

鶴岡市の手前で再び南下して登山口までひた走るが、最後の10kmほどは1車線の急勾配・急カーブ区間の連続で、対向車がカーブミラーに反射するヘッドライトに気付くように、上向きに点灯し控えめな速度で走る。

自宅付近に比べて明るくなってきた空も、標高が上がるほどにガスが濃くなり緊張するが、対向車はほとんど無くて有難かった。天気予報によれば、高気圧に覆われても気圧の谷の影響が残り、所によっては雲が広がるとのこと、その所に来たようだ。

ほぼ予定通り10時過ぎに到着した標高1380mの八合目駐車場は、視界が10mくらいだろうか、思ったより駐車車両が多く大型バスも何台か止まっており、空いているスペースを探すのに苦労した。

レストハウスには登山の装備をしていない人たちが出入りしている、ここは気軽に散策できる観光地でもあるようだ。

天気の回復を期待して時間をかけて準備をするが、レストハウスは観光客で込み合っていて居場所もないのでゆっくりと歩き始めたのが10時30分頃。

コースタイムが2時間10分なので、途中で昼飯を食べて13時30分頃に山頂着と想定する。

タテヤマウツボグサなどを見ながら、大小の池塘が点在しているはずの弥陀ヶ原に到着。

ガスのため広大な全体像は見えないが  

ニッコウキスゲ

キンコウカ

タチギボウシ

イワイチョウ

ウゴアザミなどが咲き乱れ

よく見れば小さなミヤマリンドウも咲いていた。

 

 

30分ほどで観光客も足を運ぶ散策路区間が終わり、この先が登山道で案内板には山頂まで2時間30分とあり、ガイドブックでは八合目から2時間10分で山頂となっているが、この表示の方があっているような気がするし自分はもっとかかるだろう。

木道から石を並べた登山道に変わるが、勾配は緩やかで歩きやすく綿毛となったチングルマ

ウサギギク

ミヤマホツツジ

などを見ながらゆっくり歩いていると、見たことのない花を発見。

               

図鑑で見たような形ではないが、色合いからしてこれがトキソウだろう。もっと綺麗に写したかったが・・・・・・

これは、ミヤマコウゾリナかカンチコウゾリナの何れなのか、花の大きさと草丈から前者と思われる。

12時半頃仏生池に到着するまでに、シロバナトウウチソウ

ミヤマアキノキリンソウ

ミヤマウスユキソウ

沢山咲いていたが黄ばんだ状態

ハクサンシャジン

ヨツバシオガマ

よく見るものに比べ、草丈が低く花の色が暗い感じ

エゾシオガマ

ウラジロヨウラク

 

マルバダケブキ

ハクサンフウロ

               

仏生池

など沢山の花を見ることが出来た。

 

小屋に30分ほど滞在したが相変わらずのガス山山頂目指し歩き出すと

ハクサンイチゲ 今年初めて見た

トウヤクリンドウ  生れて初めて見た

                

 

アオノツガザクラが見られるようになった。

更に標高を上げると残雪が現れ

雪が解けて間もない場所にはヒナザクラ

チングルマ

が咲いており、少し離れた場所では綿毛にたっぷり水滴を付けたチングルマも見られた。

視界不良のままコースロープに従って急斜面を登ったら、突然三角点と月山1984mのプレートが目に飛び込んできた。

1984mの最高点は神社の中にあるはずなので、三角点の標高はいくらなのか分からないまま下山してから調べたら1979.48mだった。

14時を過ぎておりガスは晴れそうもないので、早々に小屋に入って休むことにし10分足らずでチェックインしたが、その間にも

ハクサンチドリ

コバイケイソウ

ベニバナイチゴ

ミヤマキンポウゲが咲いていた。

 

チェックインと言っても、名前を名乗り部屋に通されて特に説明もない、前にもこうだったので慣れていたが、同室となった二人は不思議がっていた。

ある小屋では、小屋での過ごし方、注意事項についてビデオを見せられて詳しく指導を受けたことがあるそうだ。

2階の8畳間で同室となったのは大阪からマイカーでやってきた30歳台と思われる若者と、東京から公共交通機関でやってきた同年代らしき方。

1階の広間では、総勢26名くらいの団体が15時ころから酒盛りで賑やか、その勢いは18時からの夕食タイムでも続いていた。

我々3人と二人連れ、三人連れが同じテーブルで食べ始めるが、会話の声も隣の団体の大きな声で遮られがち。

山菜の天ぷらなど普通の旅館と変わらないような御馳走を食べ終わるころ、外が明るくなってきたので外に出ると、沈みかけた太陽が見える。

大騒ぎしていた団体さんもサンダル履いてぞろぞろ出てきて、夕日の鑑賞会をしながら明日の好天に期待をかけた。

山頂の神社と山頂小屋  山頂の左の雲のかなたに鳥海山があるはず

日の出は4時半頃、朝食は6時を確認し、20時には自主的に消灯して目を閉じ浅い眠りと深い眠りを繰り返す。

自宅でと同様に4時頃に目が覚めると、周辺の部屋からぼそぼそ話し声が聞こえはじめ、同室の方が窓を開けて「ガスっている」というのでまた目を閉じるが、ぼそぼそ声の大合唱に荷物を整理するガサガサの伴奏が加わる。

6時ちょっと前に食堂に行く途中、先に食べ終わった団体さんでトイレ渋滞、先に済ませておいて良かった。

焼き魚、半熟卵、焼きのり、味噌汁などの朝食を食べ終わったころ、団体さんは出発し静かになった。

夕食は写さなかった・・・残念

涼しくなった夕方家に着けばいいので急ぐこともないし、天気は回復傾向なのでゆっくりしていたら、同じ登山口に下りる二人連れに誘われ一緒に歩くことにした。

会計を済ませて(この時宿帳に記帳)7時ころに出発すると、一瞬ガスが切れることもあり、こんなところを登ってきたのかと確認し花を眺めながらゆっくり歩く。

道連れの二人は、昨日はガスと強風で花を見る余裕がなかったと言って、同じような足取りで歩いていた。

中間地点の仏生池あたりからは視界が開ける場面も増え、広大な花畑の一端を目にすることが出来た。

2日間で一番の青空

 

キンコウカ

昨日は見えなかった池塘

オゼコウホネは幻だった

前回は神社内の最高地点が撮影禁止だったので泊まった小屋の前で自撮りしたが、三角点に行くことを忘れており今回忘れ物を取り返した。

しかし、二日間とも見ることが出来なかった絶景が新たな忘れ物となったので、又来なくては。

早い人の倍以上の時間をかけて12時近くに八合目に到着

混雑するレストハウスでの昼食は我慢して出発、下るほどにガスは切れ青空も広くなり、一時間ほど走った最上川舟下りの乗船場でざるそばを食べた。

その先は来るとき確認した近道2カ所を利用し、秋田自動車道は途中で降りて経費節約を図ったが、到着時刻はさほど遅くならずまだ暑い17時前に帰宅。

その時愛車インサイトの燃費計は26.0㎞/ℓを示していたが、車庫に入った途端25.9㎞/ℓに変わり、走行距離は431.3km、外気温は31℃を表示していたが、実際の燃費は良くても22.0km/ℓくらいだろう。

途中で早池峰山と岩手山が見えたがどちらも山頂は雲の中、昨日は雨が降ったはずなので、ガスガスの月山で良かったと言い聞かせて次回への期待を膨らませた。

 

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時事川柳(入選という花を探して)

2018-07-24 22:21:17 | 日記

山頂近くまでのロープウエイや山岳道路を利用して、楽に登頂することを宗としている筆者には、御嶽山もいずれは登りたい山でしたが、2014年9月27日に突然噴火しました。

その御嶽山の噴火による犠牲者を悼み、復興への願いを込めてしこ名にした長野出身の御嶽海が、大相撲名古屋場所で優勝しました。

現行の優勝制度が確立した1909年以降、長野県出身者の優勝は初めてのこと、長野県には海がないのに御嶽海にしたのは所属する部屋の名前が「出羽の海」だからで

長野にも海があるぞと初賜杯

と詠んだ句が昨日に続いて24日も入選しましたが、柳友からメールでその知らせを受けたのが、月山山頂小屋から登山口に向けて下山を始めた15分後の7時15分でした。

 

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時事川柳(入選という花を探して)

2018-07-24 22:18:36 | 日記

著名人の訃報は、申し訳ありませんが取り扱わせていただいております。

7月20日の紙面には13日に逝去した浅利慶太さんと、18日に逝去した常田富士男さんのことが載っておりました。浅利さんについては良く存じ上げていないので、「日本昔ばなし」の語り手とし馴染み深い常田さんを詠ませていただきました。

とは言うものの、常田さんを「ときた」ではなく誤って「つねた」と読んでおりましたし、俳優としての実績もほとんど知りませんでしたが、子供たちが小さいころ(いまだに親に似て小柄です)、テレビの「まんが日本昔ばなし」を一緒に見ており、「むかーし、むかしのことじゃったぁ」の語り口は、印象深く耳に残っております。

そこで、常田さんにささげた一句

語り口が昔ばなしになる俳優

が入選し23日の第3面に載ったのは、朝6時に山形県の月山に向かう日のことでした。

23日の月山はガスで視界のきかない「ガス山」でしたが、夕方には雲海に沈む夕日を見ることが出来、翌日の好天を期待させた山小屋での一夜、翌日の様子については改めて紹介します。

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時事川柳(入選という花を探して)

2018-07-20 09:15:50 | 日記

初めて登る山の頂上は突然現れますが、時事川柳の秀逸も突然やってみました。今月は2日と5日に出ているので、しばらく無いだろうと思っていたら今月3人目の秀逸です。

5月28日にも同じようなことを書いてました。(-_-;)

平成16年5月18日以来20回目、今年は5月28日以来2回目となる句は

国会はリゾート気分で涼し顔

 猛暑の西日本豪雨被災地では、熱中症で倒れる方が相次いでいる一方で、国会ではカジノを含む統合型リゾート施設整備法案をめぐって与野党の攻防が続きます。被災地に対し国交大臣は「国交省で万全の態勢で対応している」と涼しい顔で宣いました。

 

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時事川柳(入選という花を探して)

2018-07-17 10:28:03 | 日記

甲子園を目指す高校野球の地区予選も、佳境となるベストエイトが出揃う頃になった。

今年は100回という節目の年だが、母校が50回という節目の大会で甲子園出場を果たしたのが入学した年。その後は60回大会に出場しただけなので運が良かった。

61回以降、決勝までは何回も勝ち進みながらあと一歩で届かない甲子園、最後の決勝進出時の相手は西武の菊池雄星を擁する花巻東高校で運が悪かった。今年は地区大会の一回戦で敗退。

50年前の全校生徒は約1,200名で8割が男子、最近は約800名の半分近くが女子なので、男子の3分の1くらいは野球部に入って競い合わないと、地区予選を勝ち抜き甲子園でも上位を狙うことが出来ないのではないかと、勝手なことを考えてしまう。

少子化による影響は深刻で、県立高校に県外からの入学を受け入れるという記事が目についた。

岩手県の中学校卒業予定者数は2025年度までに約2千人減ること、17年度入試では県立高校(全日制課程)合格者は定員に対して1,447人不足したことが紹介されていた。

県外に校門開く県立高

が入選したが、中七を「校門開く」にするか「門戸開放」にするか迷った。

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