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『後悔しない家具の選び方』 工房見学会開催 ソファの中身や修理の方法やお手入れまで 

2011年09月07日 | weblog
数々の修理のソファが入ってくる。
もちろん、張替依頼が多いのだが年間に数台は中の構造体が破損した状態の修理でくるものがある。



今回のソファはこちら
イタリア製の草本革張りソファ。

このソファの構造体が破損した。さっそく修理のためにフルヌード(革とウレタンを剥がし)構造体の状態にして、診断してみる。



 
すると上記のように、集成材が割れている。この素材はパーチクルボードと呼ばれる集成材。
構造部分にタッカー等で椅子張りをする際に圧力がかかったのか、使用している状態で圧量がかかったのか、定かではないが、割れてしまいっている。

   
こちらは、背中と座面に向けての補強のパーツ。いわゆる背骨。残念なことに寸法がずれていて、きちんとついていない。これは、採寸を間違えたのかそれとも、最初から切り間違えたのか・・。
こちらも、その一例。隅木と呼ばれるパーツ。これでソファの四隅を補強するのだか、サイズが合っていない。


こちらは、前脚の部分。長いソファの前に部分なのだが、幅が2m近くあるので、一枚板ではまかなえず途中でつないでいる。この、つなぎ部分の場所が悪い。

丁度、三人掛けの真中の部分。人が左右に座ると一番負荷がかかるところがつなぎ目のため、負荷がかかり割れたり、破損してしまいっいる。また、使用されている材料が南洋材と呼ばれる非常に軽い材料。
体重を耐えることができず、破損したと考えられる。


今回は修理と言うより『補強工事に近い修理』
まずは、先ほどのつなぎえパーツや弱っているところに、補強のため鉄の板を使用。

また、本来の構造体ではビスがきかない(集成材のため)。そのために、添え木をしてパーツをさらに強化する。

隅木も新しく製作。サイズが合うモノを再度新規制作して四隅にぴったり合うように接合。


これにて、強度が倍増。

革張りや布張りは一度張られてしまうと、構造体を見ることができない。
このように、中を剥がすとちょっと家具作りとはかけ離れている時もある。
今回のソファは集成材や木を使用していたが、場合によっては構造体が、段ボールや紙、発砲シチロールの塊のような構造体ソファも無いわけではない。

購入する際に、ぜひ中身もチェックしてみたいものだ。

このような様に、家具がどうなっているかを気になる方も多いはず。
また、家具の修理工程がどのようにされているかも、最近は見てみたいという方も増えている。
そこで、ダニエル『家具の病院』では定期的に工房見学会を開催して、実際にどのように修理するか、どのようなところを確認すると、『後悔しない家具選び』が出来るかのポイントを共有するイベントを開催している。
次回は10月10日 横浜の西区にあるダニエル横浜工房で開催予定。

ご興味ある方は電話0120-497669 ダニエル『家具の病院』へ。

ダニエル『家具の病院』のオフィシャルホームページはこちら

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