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BIGBANG、YG関連のメモ用ブログ(たまに洋楽&邦楽)
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2010年12月31日/10asia/GD&TOP Vol.2

2011-02-02 00:00:00 | INTERVIEW

Vol.2 ― GD&TOP「不仲説にせよ何にせよ、争ったことは一度もない」

10asia|2012年03月22日17時51分



―そのためか二人の声が最も大きい効果を出したようですね。「HIGH HIGH」や「家に帰るな」ではG-DRAGONのポジションはラッパーよりは、サウンドの流れを導く役割のようです。反対にT.O.Pは曲にインパクトを与えています。

G-DRAGON:T.O.Pの声は本当に重みがあって人をひきつけるし、僕の声は細いからコラボしたら、T.O.Pが大体の中心を捉えておいて、僕はその上で自由に飛びまわってこそ(笑)スムーズに流れると思います。

―対照的な二人が作り出したアルバムのサウンドがこのような結果であることが面白いです。言葉通り“HIGH”と言える、本当に少し浮いている感じがします。

G-DRAGON:はい。僕たちはそのようなスタイルが好きです。

T.O.P:夢幻的で、空間を感じられるサウンドを出したかったんです。



「TEDDY兄さんとうまく共同作業をしました」


―そのようなサウンドを選んだ理由は何ですか?「HIGH HIGH」や「OH YEAH」は単にクラブで遊ぶというよりは、歌詞のまま“解脱したような”音楽に酔いしれるような感じが強かったです。

G-DRAGON:僕たちは目を閉じて、歌詞だけ聞いても絵を描くことができるような音楽を考えていました。一編の映画のように視覚的な音楽を作りたかったんです。単に最初から最後まで楽しいだけだったら、つまらないでしょう。ライブでも僕たちがファンのみなさんを盛り上げなければならないけど、そうするにはいつ押していつ引くか、いつ下げていつ高めるかを理解してこそ、みなさんの感情を高めることができます。だから短いMCでも感情や流れも変わって、色んな効果を与えて、ますます没頭できる空気ができるんです。

―それでクラブの雰囲気を活かしたんですか。曲ごとに音楽の中で背景となる空間を作ることに努力した感じがします。曲の内容によって少しずつ質感も違っていました。

G-DRAGON:その部分はとても細かく求めます。「ミキシングが上手い人に任せたらどう?」ではなく、僕たちの録音を終わらせたら「この部分は僕たちが後ろで歌ってるように響く感じを出したいんです。この部分で僕たちがもっと耳元でささやいているようにしたいんです」というように説明するんです。

T.O.P:会社ではこのようなサウンドミキシングに特に力を入れます。社長が直接ミキシングをしたりもしますし。今回のアルバムも同じ曲でもCDで聴く時とデジタル音源でダウンロードして聴く時とで少し違います。聴く環境に合わせて社長が直接ミキシングをしました(笑)

G-DRAGON:だからYGのサウンドはPERRY兄さんの世代とTEDDY兄さんの世代、そして僕たちの世代でサウンドが明確に違います。プロデューサーによりイメージするサウンドが違って、それが顕著にアルバムに反映されるからです。

―だから「HIGH HIGH」や「OH YEAH」は、ちょっと聴くとBIGBANGのエレクトロニカスタイルの曲なのに、二人はクラブの中の空間を再現したようです。ちょっと聴くと一般的な曲なのに、このようなクラブの空間がかもし出すムードに没頭して楽しめる人は多くないかもしれないですね。

T.O.P:僕たちもその部分はちょっと冒険かもしれないと思いました。最初から大衆的な共感を呼ぶことだけ考えていたら、BIGBANGでの曲と同じスタイルで行かなければならなかったけど、それを少し変えました。まずはみなさんに僕たちのカラーを見せたかったんです。それに久しぶりにリリースされるアルバムだから、何かを新しくするべきだと思って。

G-DRAGON:みなさんがクラブ文化を分かっていようがいまいが、僕たちのステージを見た時「あ、クラブに行ったらこうやって遊んで、この歌を聴く時はああやって走ってこそ盛り上がるんだ」という風にしたくて。だから放送を続けていたら、みなさんを理解させる自信もあったんです。

―ところで、最初タイトル曲として発表した「HIGH HIGH」と「OH YEAH」はお二人が作曲した曲ではありませんね。

T.O.P:最初、僕たちだけで作っていた時は、もう少し温かい音楽を作りたかったんです。だけど、ある程度はリスナーへの配慮も必要だったし、社長もそのように考えていたから、TEDDY兄さんにお願いしました。曲の詳細な部分は僕たちの意見が反映されたものの、適度に慣れたスタイルが必要でした。

G-DRAGON:今まで、BIGBANGのアルバムにはTEDDY兄さんの曲はそんなに多く入ってませんでした。TEDDY兄さんといつも話しをするけど、自分の指向を強く持っている作曲家とはどうしてもお互いに合わない場合が多くて、TEDDY兄さんとの仕事も少し苦労しました。だから、これじゃダメだと思って、半年ほど前からTEDDY兄さんとずっと話し合って結論を出しました(笑) TEDDY兄さんの曲をもらう時はTEDDY兄さんが枠を作って、僕たちに渡します。するとTEDDY兄さんはそこから手を引きます。その後またテディ兄さんと調整しました。だから共同作業が正しく行われたのは、この2曲だと思います。

―「HIGH HIGH」はG-DRAGONの作曲ではないけど、曲の展開はG-DRAGONのスタイルという印象が強かったです。曲が部分ごとに一段階ずつ変わる感じでした。

G-DRAGON:どうしても僕から曲が始まるので、僕がスタートで強く出ると、T.O.Pが再びバランスを取ってくれて、T.O.Pが強く出ると僕がバランスを取って、だから曲の流れが面白くなったみたいです。退屈させたくなかったので。

T.O.P:こういうことが共同作業の結果なのかもしれません。それぞれのカラーがあって、TEDDY兄さんが先に方向を示してくれると、二人は新しく解釈をしてそこに付け加えるという過程です。だからか少し新しい感じが出たようです。



「どんな音楽でも、みんなから認められるアルバムを作りたい」


―ところで曲の反応ですが、「HIGH HIGH」や「OH YEAH」も素敵な曲だけど、プロモーションがあまりない「Knock Out」やステージの上で一度も披露していない「家に帰るな」も良いと思います。「Knock Out」のようにメロディーなしで、ラップだけで進めるヒップホップ音楽でリスナーの反応を得るのは難しいと思います。

T.O.P:正直、万人受けする曲だとは考えてはいませんでした。だけど、なぜか好まれそうな予感もしたんです。どうしても二人一緒だとヒップホップ指向が強くなって、ただ、今僕たちが持っている若さでしか表現できないことをやってみたかったんです。約2年間BIGBANGというチームとしての活動を休んでいるとき、僕たちが学んで、感じたことを最も本能的に表現できたことは、ヒップホップ音楽だったと思うし、簡単なスタイルで作ることもできたけど、もう少し大きい絵を描きたかったんです。

G-DRAGON:僕たちはBIGBANGでもV.Iでもアルバムを出す時、自信がないわけではありません。ただ、自信がなくなるのは常に変わる音楽業界の現状についてです。アルバムを出したのにタイトル曲一曲だけ聴いて、他の曲は忘られます。以前は歌への思い出がありました。その時、僕が何歳で、誰と会っていたか、その歌を聴きながら慰められたという、そういう思い出です。だけど最近はすべてのことが3週以内に決められて、「その歌のリフレイン(繰り返しの部分)しか思い出せない」という場合が多いです。そのような音楽市場を捉えようとするには、アルバムの全曲をタイトル曲並みに認識させる必要があります。そうするためにはアルバム全体の流れや全ての曲の完成度を高くしなければなりません。

―「HIGH HIGH」だけがタイトル曲ではないということですか。

G-DRAGON:ある人は「HIGH HIGH」を聴いて好きになって、ある人は「Baby Good Night」を聴いて好きになる、そんなアルバムを作りたかったんです。だからタイトルに特別に大きな意味は持たせていません。TEDDY兄さんと作業した曲は客観的に判断した時、最も多くの人々が好きになれる曲をタイトルチューンにして、他の曲にはその曲にない魅力を満たそうとしながら、バランスを取ることに重点を置きました。

―確かに今回のアルバムは「HIGH HIGH」と「OH YEAH」を除けばエレクトロニカなものより、ヒップホップや最初からそれ以外のジャンルを活かしましたね。

T.O.P:本来、僕たちがやりたかった音楽を最も多く披露したアルバムだと思います。エレクトロニカに偏り過ぎても、僕たちもそのような冷たい感じに飽きてしまうので、僕たちが活動しながら感じたことを新しいスタイルで一曲一曲、丁寧にアルバムに込めたかったんです。

―そうすればもっと冒険できるのではないでしょうか。「Knock Out」をさらに前面に出していたら、音楽界の主流に何か違うスタイルを見せられたかもしれません。

T.O.P:それが少し悔しいです。ドラマでは“イってしまう”という言葉も、悪口も出てくるけど、音楽は審議が厳しくて通りにくいですし。僕たちもこの曲でプロモーションしたいんです(笑)

G-DRAGON:この話をして良いのかわからないけど(笑)「Knock Out」(イってしまう)は「私の名前はキム・サムスン」(MBC)を見て作った曲です。そこでキム・ソナさんがドラマの中で「本当にイってしまいそうだ」というシーンがあったので、それを見てアイディアが浮かんでこの曲を書き始めました。だけど審議で通らない状況です(笑)

―最も個人的な理由を持った音楽ですね(笑) ところで、二人が最もしたかった音楽が人々の反応を得たということについては、どんな気持ちですか? 歌詞の中でも二人の個人的な話をしているけど、それが人々に通じるのだと思いますが。

T.O.P:僕たちが持っているカラーだけで、すべてのリスナーが認めるしかない音楽を作ってみたいという願いがありました。だから今後BIGBANGが出すどんな音楽でも、誰もが認めるアルバムを作ろう思えたことが、このアルバムで願っていた結果だったと思います。

―それだけ音楽に対する考え方も変わってきたと思います。BIGBANGのデビュー以後、二人ともますます個人的な話と趣向を込めた音楽に向かっていますね。

G-DRAGON:BIGBANGとしてデビューして5年が経ったのですが、今になって胸がいっぱいになっています。僕たちがデビューした頃は「Knock Out」を思うように作ることは難しかったと思います。だけど、今は僕たちの意図する通り進んでいる気がしますし、今後ずっとこのような音楽をたくさん出しつづければ、人々もだんだん自然に受け入れることができるのではないかと思います。僕たちが常に望んできた方向に、流れている感じです。

T.O.P:できればアルバムを聴いた時、ただ聞いて、聞き流してしまう音楽ではなく、頭の中に絵が描かれ、このアルバムを作品として認めてくれたら良いなと思います。

G-DRAGON:そしてBIGBANGに対して一言付け加えると、アルバムのリリースが延期されると、不仲説が出たりします。だけど、僕たちのアルバムやV.Iのアルバムが全部BIGBANGのためのプロジェクトだと思って進めてきました。重要なことは誰が先にリリースして、誰がどのように出てくるかではなく、メンバー同士話し合って、全員が望む道を見つけることです。僕たちのステージが言葉どおり“ショー”ならば、僕たち二人のショーもあって、V.Iのショーもあって、またBIGBANGのショーもあります。その時ごとに楽しんでくれればいいんです。そんな噂のせいでメンバーのみんなが傷ついて、話しているうちに頭が痛くなります。

T.O.P:僕たちは不仲説にせよ何にせよ、争ったことは一度もありません(笑)



「今後、BIGBANGの活動の範囲を大きく広げることになると思う」


―今後、BIGBANGの歩みは?

G-DRAGON:BIGBANGのメンバーが集まったら、いつも僕たちのこれからのことを話しています。「これからは心温まる音楽をしよう」と。人々の疲れた日常を軽減してくれる音楽をするのが歌手だと考えることもできるけど、僕たちはもっと広く考えたいです。今の世の中は世知辛く、色々な面で人々が変わって行ってる気がします。僕たちはまだ若いけど、僕たちの世代ともっと若い世代の間にもまた明確な違いがあります。それを音楽で変えられるなら、変えたいです。だから、心温まる音楽がしたいし、またBIGBANGに戻ってリリースする次のアルバムの音楽性は、みなさんが考えている方向とは大いに違うかもしれません。だけど、みなさんがBIGBANGが好きだった理由は BIGBANGの独特のカラーがあって、いつもやってきた音楽があったから。この二つは満たしていなければなりません。

―今回のアルバム制作を経て、何となく大人になったように見えます。

G-DRAGON:昨年の2年間、BIGBANGの活動を休みながら、たくさんの噂もあったけど、返ってそのおかげでメンバー同士の関係が深くなって、堅い信頼を築くことができ、成長した気がします。まだ僕たちは若いけどBIGBANGというチームは前よりも大きくなったと思います。だからまだ、全部話すことはできないけど、次のBIGBANGのアルバムはどんな音楽であるかというより、大きくなったBIGBANGを見せられるかが、最も重要なことだと思います。

―大きくなったBIGBANGですか。

G-DRAGON:今後リリースされるBIGBANGのアルバムでは、各方面にいるアーティストたちと作業をしながら、BIGBANGの活動範囲を大きく広げることになると思います。彼らともっと素敵な絵を描くことができそうで、何だか楽しみです。M.I.A(ミア)のアルバムにも参加したDiplo(ディプロ)が「Knock Out」に参加したことがそのスタートだと見てくれれば良いと思います。アルバムに収録されなかったけど、TIESTO(ティエスト)も参加するはずでした。そのようなセッションを通じたので、みなさんにこんなに魅力的な音楽があります、一緒に聴きましょう、と言いたかったんです。僕たちは先生ではないけど、音楽を少しでも知っている歌手として、「この音楽はこう。一度聴いてみて。そしてこんな風に遊んでみて」とアドバイスできたら良いなと思います。

―二人の職業は人から見られる職業ですが、今回のアルバムでは自分たちの話と人に見せるステージのための姿のバランスが、良く取れている感じがします。

T.O.P:確かに性格的にも大きく変わりました。悪い方へ変わったということではないです(笑) 少し視野が広くなって、だから今回のアルバムでは本当に自由にやることができました。もう僕たちには音楽チャートの成績が重要ではないみたいです。

G-DRAGON:僕たちがプロデュースしたアルバムですから。もし僕たちができないことを歌詞で書いたら、それは虚勢になるかもしれませんが、僕たちの言葉で歌うことは、僕たちにしかできないことだから。だからそのような歌詞を最大限に反映しました。今後、みなさんが曲を聴く時「おお、この人こんなことも考えているんだ」ではなく「彼だからこんなことも考えるだろうな」と、こんなふうに人々を説得させる考えを持ちたいです。

元記事配信日時 : 2010年12月31日10時20分記者 : カン・ミョンソク、写真:チェ・ギウォン、イ・ジンヒョク、編集:イ・ジヘ、翻訳:チェ・ユンジョン

2010年12月31日/10asia/GD&TOP Vol.1

2011-02-02 00:00:00 | INTERVIEW
Kstyle

Vol.1 ― GD&TOP「楽しんで疲れ果てるようにすることが歌手の仕事」

10asia|2012年03月21日13時13分





思っていることを音楽で表現することは誰にでもできることではない。また、音楽を作りながら得られる思考の結果を、再び言葉でまとめて話すこともやはり簡単なことではない。G-DRAGON&TOPはそのニつが可能なミュージシャンだ。彼らはインタビュー中、ずっと音楽の話に集中して、音楽に込められた彼らの思いについて語った。二人の音楽に同意しようが同意するまいが、二人がともに語るインタビューに耳を傾けてみることをおすすめしたい。人々にアイドルと呼ばれる20代前半の青年たちが、自分の音楽を作って人々の前で聴かせるということは、どのような意味があるのか。
―クリスマスに一緒に活動する気分はどうですか?(笑)

T.O.P:お互いにすまないと思っています(笑)

―そんな中インタビューに答えてもらって申し訳ないです(笑) 活動を始めて1週間目ですが反応はどうですか?

G-DRAGON:休んでいた時間が長かったことを実感しています(笑) 以前は熱い反応を一度に感じられたんですが、どうしてもBIGBANGとして活動してから2年が過ぎていて、その時のような感じではありません。だから、これからどうするかによって、関心が集まるかが決まりそうです。必要ならバラエティー番組にも出演して、人々に関心を持って僕たちのステージを見てもらえるようにしたいです。

T.O.P:僕は今でもよく分からないです。アルバムが昨日リリースされましたが、とりあえずたくさん売れているようで嬉しく思います。だけど、そのような反応を実際に肌で感じるにはもう少し時間が必要だと思います。



「ステージに立った瞬間だけは僕が主役」


―久しぶりにステージに立つ気分はどうですか?二人でステージに立つのは初めてだと思いますが。

G-DRAGON:初回の放送の時には緊張したけど、その後からは負担も減って、少し楽しめるようになりました。そして事前に収録をした時は、3・4回続けて録画しているうちに力が抜けてしまい、いつも最後に一番良いシーンが出るんです。最初は放送だから意識して、僕たちも決められた振り付けで、気持ちが高ぶってうまく歌えないけど、そうするうちに最後にはほとんど諦めた状態になって、そうして二人で気ままに歌った時が一番良いシーンが撮れる。だから、いつもそんなコンディションを維持するために、ステージに立つ前に気持ちをあげて行きます。

―文字どおり「HIGH HIGH」になった状態ですね(笑)

T.O.P:はい。振り付けのチームとたくさん相談しながら、群舞よりは見てる人たちが落ち着いて、フリーな感じがする構成を強調したかったんです。

G-DRAGON:とりあえずアイドルと言えば決まった振り付けを考えて、衣装もそこに合わせる場合が多い。だけど、BIGBANGはもっと自然なステージを披露するために努力したり、みんなが見ても「アイドルなのにステージがあんなに自然で、自分だけのカッコよさを見せられるんだね」と言われたかったんです。いつも同じ振り付けを見るより、毎日違う姿を見せたら、さらに面白くなるから。

―だけど、BIGBANGではある程度決められた振り付けを見せていたこともありましたね。でも二人はステージの上で、楽しく遊ぶような姿だけでムードを作っていくスタイルなんですね。

G-DRAGON:BIGBANGの最も大きい強みは一つのチームだけど、ひとりひとりのカラーが明確なところだと思います。一つのチームでもあるけどメンバーの組み合わせによって、相乗効果を出せると思います。このように新しい組み合わせを見せたかったし、僕たちは放送でカメラがどこにあるのか気にするよりは観客たちとその瞬間を共有したいから、最大限にステージのムードを高めなければならない。みんなが見にきて、最後まで楽しんで疲れて帰らせることが歌手の仕事だと思います。それでさらにテレビで見ている人たちさえ楽しく浮かれるようにしたいです。

―初ステージである「MAMA」は特にそうだったと思います。「MAMA」のステージは特別な装置もなかったのに、二人がただステージを動かす感じで公演してましたね。

G-DRAGON:その時、本当に装置がひとつもなかったんです(笑) 準備もなくて、爆竹も使えないし。

T.O.P:二人はもうBIGBANGとして5年目になったグループで、これまでやってきたことがあるから半分冗談で「なぁ、今回は今まで積み重ねてきた経験でいってみようか」と言いました(笑)

―今までの経験でやり遂げたんですか(笑)

G-DRAGON:マカオで開かれたステージで、僕たちを知らない方々に強い第一印象を残したかったんです。ステージの上で大きく動いてこそ、ぎっしり詰まったように見えるという意識も変えたかったし。ステージに何もなく、僕一人でいても、ステージの上で僕が見せる重みや存在感をみんなに伝えたかったんです。二人とも特別な準備もしてない状態で「ステージの上で死んでみよう」と言ってました(笑) その感じがみんなに伝わらないはずがないんです。またその時、社長から強い圧力が込められたメールがたくさん送られてきていて……。

―圧力ですか(笑)

G-DRAGON:「お前らがステージの上で頑張らないと、みんながひどい目にあうぞ」と。その日は頑張ってやるしかなかったんです(笑)

―社長が強く追いつめていますね(笑) だけど追いつめたからといって、みんながみんな、そのように考えないと思います。

G-DRAGON:主役意識があるからだと思います。音楽番組でも1時間の間に約30チームの歌手が出演する時もあって、それぞれに与えられる時間は3分なんです。そしたら自分がステージに上がった時、自分がステージの主役にならないとダメなんです。そのステージが終わったら、また主役が変わるから。家にいる時なら自分が主役だから、気楽に行動して、自分がしたいこと全部やれるでしょう。 いくら人々がいっぱいいても、自分が主役になれば、気楽に何でもして、観客の反応も主役の立場で受け入れることができると思います。そうすればステージで自信を持ってやれそうだし。

―そのような主役意識がアルバムにもそのまま込められているように感じます。今回のアルバムの前半の6曲はストーリーがあるようですね。「Intro」で自分たちを紹介して、「HIGH HIGH」と「OH YEAH」ではステージの上で会場の空気を盛り上げて、そうしているうちにステージから降りてきて、女性に“家に帰るな”と言って(笑)

G-DRAGON:僕たちもそうだしYG(所属レコード会社)、特にBIGBANGのアルバムでは流れを重視します。アルバムが一つの作品ならば、ある程度スムーズな流れが必要です。だから最初はハイでだんだんダウンして、そうするうちに“イってしまう”ような感じで一度切って、その次にはそれぞれのソロの色を見せて。もともとこのような部分にたくさん気を遣っています。

T.O.P:ソロ曲の場合は二人とも作ってからかなり時間が経ちました。僕たちのプロジェクトアルバムが出ることになって、ソロ曲が入るということは後になって決まったことでした。僕の曲は映画「戦火の中へ」とドラマ「アイリス」(KBS)を撮影した時から書き続けていた曲の中から準備したものです。



「今回のアルバムはYGが作り出した本能的な結果」




―ソロ曲とは違って、二人での曲は一貫したムードの流れを作らなければならなかったけど、アルバムの方向についてはどのように話し合ったんですか。

T.O.P:本能的だったと思います。今回どうやって行くかではなく、二人でスタジオに入って、何日も一緒に徹夜しながら作った歌詞を使って録音してみました。前はG-DRAGON が録音した部分はG-DRAGON が、僕が録音した部分は僕が作った後、二人で集まって修正する部分は修正しながら手を加えましたが、今回のアルバムではお互いにさらに良くなるようアドバイスを出し合いました。そして一緒に作業したミュージシャンの方々からも多大な協力を受けましたし。別の見方をすれば、YGが作り出した本能的な結果ではないかと思います(笑)

G-DRAGON:僕たちの組み合わせ自体がそうです。このアルバムを作る前、BIGBANGのアルバム制作をしていましたが、久しぶりにリリースされるBIGBANGのアルバムだから、色々なことを試してみたくて、僕とT.O.Pのコラボもしてみて、SOL、V.I、D-LITEのコラボもあったし、僕もD-LITEともコラボし、 V.IとSOLとも試してみました。

―他のコラボも面白そうですね。

G-DRAGON:だけど、他のメンバーは忙しいと思います(笑) ソロ活動やバラエティー番組に出演しているから。僕たち二人は空いている時間が少しあったので、二人で一緒に作業したことが他のメンバーより多かったんです(笑) だけど時期的に他の作業が延期されていたから、社長が見てBIGBANGのために音楽的に様々なことを試してみて、BIGBANGのアルバムは色んなコラボよりは5人の声が入ったアルバムにすることを提案されました。今後リリースされるV.Iの曲も本来はBIGBANGのアルバムに収録される曲ですが、最初からソロ曲として出して、僕たち二人も、二人でのアルバムを作ることになったんです。

―今の話だと、偶然の結果だということですが、二人はどのように音楽を作っていったんですか?「Baby Good Night」は同じサウンドとメロディーで二人の解釈がまったく違っていた気がしました。

G-DRAGON:その曲はKush、今はe.knockに名前を変えたKush兄さんの家にいた時、渡されました。ただ何気なく家に行った時、兄さんが「この曲作ってみたけどどう?」と言って編曲した曲を聞かせてくれました。聴くやいなやその場で曲を奪ってきました(笑) そしてそのサウンドに合わせてメロディーを口ずさんでいたら「Baby Good Night」ができたんです。そこにT.O.Pがラップを加えて、また僕の歌をのせ、今回のアルバムで初めて歌うことになりました。その後、「家に帰るな」も作りました。

T.O.P:今回のアルバムで一番最初に作業が終わった曲です。G-DRAGONはBIGBANGのアルバム制作の作業をしていたし、僕は映画「戦火の中へ」の撮影を終えて、一緒に作業を始めたんですが、この曲から録音することになりました。そのことにも満足してましたね。その時から二人で一緒に作業することが結構ありました。そんなわけで今回のアルバムの最初の曲が「Baby Good Night」になったんだと思います。

G-DRAGON:その曲はテーマから決めました。もし僕たちが恋人がいて、その人のために歌ってあげる歌があるならば何なのか。恋人が寝ている姿を見ながら、頭をなでるような姿を描きながら歌詞を書いてメロディーを付けました。とてもセクシーな歌を作りたかったんです。みんなが愛する人とムードを作りたい時に聴く歌が僕たちの歌だったら良いな、という願いもありました(笑)

―「Baby Good Night」にフランス語でナレーションを入れたこともそのような理由ですか?

G-DRAGON:BIGBANGのアルバムでもナレーションをよく入れていました。だけど、また僕がナレーションをしたら、ファンたちは気に入ってくれるかもしれないけど、飽きるかもしれないと思って(笑) そして男と女が交わすセリフを通じて、もっと映画的な感じを作りたかったんです。曲のサウンドとマッチする言語を使いたかったです。

―サウンドに合う発音があるということですか。今回のアルバムでG-DRAGONは曲ごとに明確に発音するよりは、サウンドの雰囲気に合わせて最も良いバランスが取れるように気を遣っているようでした。

G-DRAGON:幼い時から発音をよく指摘されて、それを直そうと色々悩んだことがありました。今の世代の音楽を聞いている人が気になる点の中の一つだと思いますが、外国の音楽を聞いた時、その独特な感じが韓国語に変わった時、違う雰囲気になる時がありました。まるで映画をダビングした時のような雰囲気が違っている感じ。だから、歌詞は最大限にハングルで書いて、イントネーションは変えたかったんです。例えば「KNOCK OUT」の“ぐるぐる”の発音をもう少し舌を転がすとか。声自体を楽器と考えました。そんな理由で声一つ一つがかもし出す効果に気を遣いました。

―そういえば、今回のアルバムでG-DRAGONの声には自らエフェクトをかけた感じもします。

G-DRAGON:はい、僕はそのようなテクニックをよく使う方です。最大限に楽器のような感じを出そうとして、楽器で出せる音でも口で出そうと努力しました。

―その反面、T.O.Pは今までリリースした曲の中で、今回のアルバムで最も正確に発音したように感じました。G-DRAGONとは反対の選択ですね。

T.O.P:意図的ではなくて感覚で歌っていたんですが、発声のスタイルを少し変えました。 BIGBANGというグループ自体、多くの人が聞く音楽をやっているので、一文字一文字ちゃんと聞こえるように、本当に耳の近くで話すように、聞かせたかったんです。

元記事配信日時 : 2010年12月31日10時20分記者 : カン・ミョンソク、写真:チェ・ギウォン、イ・ジンヒョク、編集:イ・ジヘ、翻訳:チェ・ユンジョン

2011年03月07日/10asia/G-Dragon

2011-02-02 00:00:00 | INTERVIEW
Kstyle

G-DRAGON 「最初からハードに行くよ」

10asia|2011年12月23日18時22分

「BIGBANG IS BACK」。BIGBANGの2年3ヶ月ぶりのリリースを告げる言葉は非常にシンプルだった。しかし、彼らの姿は以前とは全く違う。その間、メンバーは全員ソロ活動を展開し、BIGBANGは単なる1つのグループというより、5人のスターが集まった独特な色合いを持つグループとなった。G-DRAGON(以下GD)、T.O.P、SOL、D-LITE、V.Iの5人は、果たしてどのようにして今のBIGBANGの音楽を作り出したのだろうか。BIGBANGの記者会見当日、最新ミニアルバムのプロデューサーであるGDの単独インタビューの席が設けられ、彼らの音楽について聞くことができた。


GD&TOPの活動を終えたばかりでBIGBANGとして活動することになったけど、大変では?

GD:GD &TOPは音楽にしろ、ステージにしろ、遊び感覚で活動ができたので、特に大変とは思わなかった。時々寝不足にはなったけど、ステージの上で辛いと思ったことはない。でも、BIGBANGとしては2年ぶりの活動だし、その間メンバーはそれぞれが独自の道を歩んできた。だから、5人の足並みをそろえるため、僕がほかのメンバーの顔色をうかがうことが多いかも。

本当に?(笑) GDが人の顔色をうかがってるの?

GD:昔は、作業をする際に「やれ」の一言で物事を進めていった独裁タイプだったけど、今はかなり変わったよ。まず、僕から見ても、ほかのメンバーがみんなかっこいい。前は後輩か友達の感覚だったけど、今はお互いスター同士というか、互いのファンとしてコラボレーションをしているようでわくわくするし、それが逆に難しい点でもある。



「少しでもアマチュア風に見えたら、それは僕らのミス」



©YG Entertainment
ところで、「TONIGHT」はBIGBANGのような、久々に新曲を出すトップアイドルグループのタイトル曲としては意外な選択に思われるけど。既存のK-POPのイメージとはどこか違うというか、むしろ、最近人気のあるアメリカンポップスの感性に近い気がするよね。

GD:GD&TOPの活動を通してより自信がついたというのもある。「HIGH HIGH」も人気があったけど、「ポギガヨ(Knock Out)」の反応もよかったから。プロモーションビデオを撮りにアメリカに行ったとき、ある黒人女性が車の中で「ポギガヨ」を聞いているのを見かけたんだ。不思議な感じだったけど、今思えば十分あり得ることだったと思う。僕らの世代は住む地域によって違う感性を持っているのではなく、グローバルに感性を共有する時代へシフトしてきている。韓国にいてもインターネットに常に接続しているので、世界の音楽を聴いて、見ている。ファッションも同じだし。

「TONIGHT」は一度クライマックスに達してから、生ギターの演奏が続くよね。ここが、まさにポップスっぽさに溢れていると感じたんだけど、こういうスタイルの曲が韓国で受けるかどうか、心配ではなかった?

GD:その代わりに、全般的にルーズなところなく盛り上がれるように、聞き流されるところのないように作ったんだ。「Lie」は流れの途中でパッとピークに達する感じだったけど、今回は各自のパートごとにピークを作ろうと思ったんだ。また、3分30秒のうちに感情を最低限まで落として一気にピークまで引き上げられるよう、かなり力を入れた。正直、これをステージの上でどう見せればいいのかについては、少し悩んでいるよ(笑)

曲作りの際に、ステージの構成やビジュアルの面まで考えているの?

GD:もちろん。曲を作ったところで作業は終りじゃない。振り付けやステージ装備、照明、セット作り、メンバーの動線など、すべてにおいて考えるのがプロデューサーの仕事だと思う。例えば、今回のアルバムに収録されている曲は、どのメンバーがどのように歌えばいいのかをきちんと考えて作ったから、メンバーも受け入れやすいと思う。

曲の構成はドラマチックだけど、全体的な雰囲気は落ち着いていて、切ない感じもする。こういう曲の展開について、メンバーとはどんな話をしたの?

GD:みんな僕の意見に賛成してくれて、僕が提示した方向に一緒に付いてきてくれたので、すごく感謝してる。僕のやりたいことにかなり合わせてくれた。実際、僕の言うことを聞いてくれないと、僕もOKを出さなかったけどね(笑) 普段、レコーディングをする際は、メンバー各自に任せて自由に歌ってもらうんだけど、「TONIGHT」は僕の求めるものがはっきりしていたから、レコーディングを何度も繰り返しながらかなり修正を加えて完成させた。

感性豊かな曲の雰囲気を生かすためには、ボーカルパートとのコミュニケーションが重要だったのでは? 特に注文したことはあった?

GD:冗談交じりで、先輩らしく歌おうって言った(笑) 今までの僕らの経歴から考えてみて、歌もステージも、少しでもアマチュアっぽいところが見えてしまったら、それはすべて他でもない僕らのミスだと思ってる。それから、一生懸命力んで歌うのはやめようとも言った。BIGBANGは韓国で一番歌がうまいから、またはダンスが上手だからトップになったわけではない。僕らだけの個性を持って、僕らにしかできない音楽をし、僕らにしかない感性があるから成功したと思うので、それについてメンバーと話し合った。それぞれのソロ活動で全員集まるのがなかなか難しかったから、まず曲を急いで作っておいてたくさん聴いて、歌ってみることにした。今は高い音が出せるからといって歌が上手だとは言えない時代で、聴き手に何かを感じてもらえる歌が歌えれば、いい歌手になれると思う。それが実は難しくて、ボーカル担当のメンバーはかなり苦労していた。お互いの意見を調整しながら直したこともあるし、そうする中で得たことも多いよ。

このアルバムでボーカル並みに重要だと思ったのが、全体のサウンドのミキシング。アルバム全体にかけて独特な質感というか、雰囲気が感じられるけど、ミキシングで気を付けたことは?

GD:まずは、ポップスっぽいサウンドを出すために、豊かでありながらも軽い音を目指した。特に「TONIGHT」は軽快感をより重視して作業したんだ。逆に「WHAT IS RIGHT」はわざとごちゃごちゃしたサウンドを作ったりもした。何よりも、今回は5人の声がしっかりと聞こえなければならないと思ったので、発声の仕方についてはかなり気を使ったよ。

凝縮されたサウンドにする代わりに、適度に隙間を作っておいて、各音の微妙な響きを生かしてその空いた空間を埋めようとする試みが斬新だったね。

GD:僕はどんな音にもビートを乗せる必要があると思ってる。だから、音がないところにも何とかビート感を出すための工夫をしてるんだ。例えば、息づかいの音を入れるとか、音をわざと遅らせるとか。



「どこへ行っても僕らのことが話題に上るようにするのが目標」



YG Entertainment

ところで、全体の雰囲気やサウンドの作り方から見て、日本で出した「HANDS UP」や「SOMEBODY TO LUV」は今までと多少傾向が違うように思われるんだけど。

GD:そうかもしれない。でも、両方とも僕らがとても大事にしている歌なんだ。「HANDS UP」は僕らがステージの上で一番楽しく歌える曲だし、「SOMEBODY TO LUV」はまるで自分の子供みたいで、日本で活動をしながら、もっと完成度の高い曲に仕上げられるはずなのに、と心残りに思っていた。だから、今回作り直してさらにいい出来に仕上がって満足している。僕らが日本で活動しているのをまだ知らない人がいたら、この2曲をぜひ聞いてもらいたいと思う。

「Lie」から上記の2曲、そして「TONIGHT」まで聞いていると、GDやBIGBANGの変化が見えてくるね。同じサウンドを使っていても、スタイルや方向性が少しずつ異なる。2年という時間の影響なのかな?

GD:以前は大人になっていく過程で感じられるものがあったとすると、今は大人になってから理解できるまた違った捉え方があると思う。僕が大人っぽくなったとかじゃなくて、以前よりは、感性の面で人を見る目や世の中のことを思う心持ちが変わって、より多くの人と考えを共有したり、人の話に耳を傾けるようになった気がする。そうやって自分の思考をまとめていく中で得たことを曲に反映している。前は自分が疑問に思うことを書いていたんだ。でも、今は自分で気付いたこと、自分の意見がはっきりと分かるから、それを書いている。

ソロ活動とBIGBANGのプロデュースは作業の内容が違うだろうし、本人がやりたい音楽とみんなが期待する音楽にはズレがあるはずだよね。それを調整しながらプロデュースするのは難しくない?

GD:音楽の面から見ると、面白い。でも、その他は確かに大変(笑) メンバーも久しぶりのリリースでナーバスになってる。でも、みんなガッツがあって雰囲気はいい。メンバー全員集まるのも久しぶりで、以前よりコミュニケーションをとる時間も増えたし、まじめな会話も多くなった。心配してないって言うとウソになるけど、全員積極的に頑張ってるよ。

いよいよ本番だね(笑) どういった活動をして行きたい?

GD:BIGBANGとして休んでいた間にも各自ソロ活動はしていたけど、2年ぶりのグループ活動だからみんなベストを尽くそうとしている。しばらくはいつどこに行っても5人一緒になると思う。「BIGBANGが帰って来た」という言葉通り、5人での姿をたくさん見せていきたい。そのためのリリースだから。また、ファンもそれを望んでいると思う。僕らのソロ活動と比較してみると、BIGBANGとしての活動はスケールからして違う。BIGBANGは人々の期待に応えてどこにでも行かなければならない、より身近なグループだと思う。BIGBANGは話題を作り出すグループではなく、常に話題の中心となるグループでいたい。どこの誰もが話題に挙げたがるグループ、それが僕らの目標。最初からハードにキメるよ!(笑)



元記事配信日時 : 2011年03月07日08時05分記者 : カン・ミョンソク、 編集:ジャン・キョンジン

2011年02月08日/10asia/スンリ Vol.3

2011-02-02 00:00:00 | INTERVIEW
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Vol.3 ― BIGBANG V.I 「悪い書き込みでも、僕はありがたい」

10asia|2012年02月29日10時28分

自分を信じる者が勝利する。BIGBANGの自伝エッセイである「世の中にお前を叫べ!」の中でのスンリ(以下V.I)のチャプターのタイトルである。ソウルからほど遠い全羅南道(チョルラナムド)光州(クァンジュ)出身で、Mnet「Let's CokePLAY バトル神話」から脱落した経験のあった彼がBIGBANGの一員となって今の座を獲得することができたのは、絶対に揺らぐことのない自身への信頼があったからだ。自分のミスも、人々の心配と非難も、努力で克服できると信じる彼は、今回のソロ活動で何を証明したいのだろうか。

―BIGBANGの中でも末っ子で、YGの中でもほぼ末っ子なのに、上の人から「何でこんなことしたの」と言われるのは怖くないのか。

V.I:この業界で歳は全然関係ない。記者も若い人が記事をうまく書けば良い記者だと思う。若い記者の文章が、うまく書けないからといって理解してくれるわけではない。この業界は全部同じだ。年齢は関係ない。かえって、僕は若いからもっと努力して乗り越えようとしている。

―そのように自らを乗り越えようとする欲望がもともと強い方だったのか。

V.I:「Strong Baby」の活動をしていたときに変わった。あまりにもたくさんのことが起きたので、その時が僕の人生のターニングポイントと言えるだろう。



「人が僕に何かをやらせるのなら、その倍は見せたい。軽率に振る舞いたくない」



写真提供:YGエンターテインメント
―実際に何かあったのか。

V.I:BIGBANGとしてデビューして人気を得たら、ある瞬間、末っ子と呼ばれたくなかった。その時、ちょうどソロのチャンスがきて「やった!この機会にイメージを変えてみよう」と決心した。幸いこの曲が多くの人々の人気を集めて、音楽チャート番組で3週連続1位になり、クラブでもよく流れた。だから肩に力が入った。若くて大人げなくて、鼻が高くなったみたいだった。みんながそれを見て、それを僕ではなくリーダーに話す。そして、僕はそれをリーダーから聞くことになる。

―その時、どんな気持ちになったのか。

V.I:腹が立った。どうしてそんなことを言うんだろう。僕がどうしてそんな視線を浴びなければならいんだろうと、自尊心が傷ついた。勝負欲がわいてきて、「そうだ、これからこんなことを言われないようにしよう」と考えた。「Strong Baby」のとき、僕のモットーは「僕は最高だ」だったけど、それ以後は「一度失敗したことは二度としない」に変わった。そうしながら2年の間、みんなに礼儀正しく振舞って、人気も欲張らず、練習に練習を重ねる生活だけを繰り返した。そうしているうちに発表されたのが今回のアルバムだ。本当はソロアルバムを出す状況ではなかった。事務所としてはBIGBANGのアルバムを早く発表しなければならない状況だったから。それにファンも、BIGBANGのアルバムを首を長くして待っていた。それでも僕のことを信じてソロ活動のチャンスをくれたのだ。

―そのことが、2年間努力したおかげなのか。

V.I:2年間、一度も欲張らなかった。T.O.Pさんは映画を撮って新人賞をもらった。D-LITEさんは「ニュー!日曜日は楽しい~ファミリーがやってきた」で注目を浴びてブームになったし、G-DRAGONさんは「Heartbreaker」でヒットを飛ばした。そして、SOLはソロコンサートをすることになったのに、僕は何もなかった。友達も「お前は何もしないのか。遊んでるんだ」と言われた。だからと言って「社長、僕も何かやってみたいです。やらせてください」とは言えない。それはプロではない発言だ。人が僕に何かをやらせるのなら、その倍は見せたい。軽率に振る舞いたくなかった。こうやって歯を食いしばって準備した時間が込められたものが今回のアルバムだ。

―そのように人々の認識を変えた時、人々に愛されるという楽しみと人々の心を取り戻したという楽しみはどこか違うと思う。自分にはどっちがより重要なのか。

V.I:この人の心を僕が変えたということは大きい。ある記者の方で、YGとBIGBANGのことが気に入らなかった方がいた。その方に実際会う機会があったのだけど、その時わざと優しく接した。「どうしてそんなふうに思うんですか。僕たち本当に一生懸命頑張っているんです~。今度は良い記事をお願いします」と。その後からは良い記事だけ書いてくれた。

―そんなことは他のメンバーは言えないことだと思う。

V.I:メンバーがしないから僕がするんです。兄さんたちもそんなふうに話しています。自分たちにはできないと。お前には申し訳ないが、お前がそうしてくれるから僕たちはありがたいと思っていると。僕たちの新沙屋(新沙洞にあるYG事務所)では、4階はマネジャー、広告広報チーム、5階は企画チーム、A&Rチーム、6階も企画チームがあるのだけど、5、6階に出入りするアーティストはあまりいない。だけど、僕はいつも会社に行くと、4階へ行って挨拶して「ご飯食べましたか?」と聞いて、5階へ行って見回しながら「お変わりないですか?」と聞く。そして、6階に行って「企画チーム、お変わりないですか。会計チームはあっちの企画チームに行って、0をもうひとつ付けてください」と言う。そうするといつもパソコンの前で領収書の処理だけしている社員でも、「あ、この人私と一緒に仕事をしているんだ」と感じると思う。だけど僕たちメンバーは、そういうことをあまり知らないから、僕が代表してやっている。

―できないと思う人とできると思う人の違いはどこにあるのか。

V.I:兄さんたちは心に浮かんだことでも頭でもう一度考えて、違うと思ったらさっと消してしまう。だけど僕は、心がそのまま出てくる。(笑)兄さんたちも純粋だけど、ありのままを見せるには賢い。



「多くの人にありがたいと思われる人になりたい」



―では、自分自身はどんな人のか。

V.I:機転が利く方で、頭でコントロールする人よりは場の空気が読める人だと思う。それは本当に重要なことだ。わけもなく出しゃばる嫌な人にならないように、場の空気を読んで行動しながら可愛がられる人になりたいけど、それも勉強しなければならない。実際に試してみて、場の空気が読めず怒られたりもした。先ほど話したように、一度失敗したことは二度としてはいけない。

―そのようなやり方が人々との関係を広げてくれた。

V.I:放送収録の時、実験をしてみた。ただ「こんにちは、BIGBANGのV.Iです。よろしくお願いします」と「こんにちは、BIGBANGのV.Iです。カメラディレクターさん、今日もファイトです」と言うのは違う。このように一緒に仕事する方々に笑いを提供することで、心を開いてくれてカメラを握る気持ちも変わってくる。人の心はそんなものだ。

―人の気持ちはそういうものだけど、この業界で仕事をしていると、本人は間違っていなくても嫌がる人がいる。それはどう思っているのか。

V.I:それはありがたい。例えば悪質な書き込みをする人も僕たちに関心があって、僕たちのステージを見てくれたから、それは違うことだと思う。そしたら僕は次のステージで悪質な書き込みを10つから5つに減らして、その次はまた3つに、その次には最初から悪質な書き込みをさせないようにする。

―先ほども言ったように、自分を飛び越える欲望について話していたが、他の人に指摘されるとそれがもっと大きくなっていると思う。

V.I:今回のアルバムと関連があると思う。誰かが僕に「お前は歌手なのに裏声(ファルセット)も出ないのか?初めからやり直せ」と言ったことがある。腹が立ったことは事実だった。鼻音で音が上がらなかったから。そうか、分かったよ。見せてやろうじゃないかと思いながら、1年間裏声ばかり死ぬほど練習した。おかげで今回のアルバムでは、「窓を開いて」や「Magic」「In My World」で裏声で歌うことができた。 もう裏声に対して誰も文句をつけない。
大きく見たら、BIGBANGのメンバーの一員になったことも同じだ。中学3年生のとき、担任の先生が「スンヒョン、君の歌を聞いてみたけど、歌手には向いてないと思う」と言われた。教員室で他の先生も全員見ている前で、とても恥ずかしかったけど、後にリリースされた僕たちのアルバムを持って行ったら、「誇らしく思う。先生はスンヒョンならできると思っていたよ」とおっしゃっていた。(笑)僕にはできないと思っていた人々に結果を見せると、こんな痛快さがある。

―初めてBIGBANGのメンバーになってから現在に至るまで、このように周囲からの心配と低評価に対して結果を見せることで克服していった。その過程の終わりに、最終的にやり遂げたいことはあるか。

V.I:多くの人々に有難いと思われる人になりたい。いつか僕たちの会社の社員に、仕事も大変で歳でもあるのに、どうしてずっとこの会社に残っているのかと尋ねたことがある。そうしたら、SE7EN兄さんが居るからだと答えた。SE7EN兄さんとデビューの時から一緒に仕事をしていたけど、その時自分に優しくしてくれたことが忘れられず、ずっとこの会社で仕事をしていると。どれだけ素晴らしいことなのか。僕もこんな人になりたい。僕、V.Iのことで感動してYGにいるんですと言われたら、本当に素晴らしいと思う。


元記事配信日時 : 2011年02月08日09時00分記者 : ウィ・クンウ、チェ・ジウン、編集:イ・ジヘ、翻訳:チェ・ユンジョン

2011年02月08日/10asia/スンリ Vol.2

2011-02-02 00:00:00 | INTERVIEW
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Vol.2 ― BIGBANG V.I 「僕は馬のように前に突き進むタイプ」

10asia|2012年02月28日18時23分

最近、SBS「夜になれば」でBIGBANGのT.O.Pがチームの末っ子であるV.Iの憎たらしい姿をモノマネしながら暴露した。そして、彼より前にG-DRAGONがSBS「強心臓」でV.Iに裏切りの真相を尋ねた。その日、G-DRAGONはBIGBANGのメンバーたちが行方をくらまそうと計画したことがあるが、V.Iがそのことをヤン・ヒョンソク社長に伝えて失敗したエピソードを話した。それに対し、V.Iは自分とヤン社長との取引を打ち明け、大きな話題を集めた。V.Iの口から他のメンバーに関する話が出たり、他のメンバーがV.Iの話をしたり。このようにBIGBANGというスターアイドルのプライベートは、V.Iという“通路”を通し、多くの人々に伝わる。彼のソロ活動に関する話も、やはり彼の基盤となるBIGBANGに関する話に繋がった。


―V.Iの色というのはどんなもの?子供のころからYGで成長したG-DRAGONやSOLのようなメンバーの色とは違うと思うが。

V.I:僕の場合は様々だが、ひとまずポップ的な要素が強い。SOLさんは黒人のR&Bが好きで、D-LITEさんは正統派バラード、T.O.Pさんはヒップホップで中でもダーティサウンド、G-DRAGONさんの場合は非常に幅広い範囲の音楽を好むが、僕は白人の音楽が好きだ。ジャスティン・ティンバーレイクが好きだし、NSYNC、Backstreet Boysなどのボーイズグループも好き。
ただ、僕はYGに属する歌手だから、ソロアルバムのほとんどの曲をR&B調で歌った。もし、YGのスタイルからかなり外れて歌ったら、多くの人が気に入らなかったと思う。“YG所属のBIGBANGのメンバーV.I”に期待する部分というものがあるから。




「G-DRAGONに『この曲、おまえが作ったの?』と聞かれた」


写真提供:YGエンターテインメント
―特に、今回のアルバムでのボーカルは「Strong Baby」の時と比べてテクニックが効いているように感じられた。中でも、「窓を開けて」やIUとのデュエット曲「I KNOW」での歌い方が目立ったが。

V.I:そのためにレコーディングの時、IUさんにもR&Bスタイルを要求した。普段彼女が自分の曲を歌うときとは違う、YG独特の感じが必要だと思ったから。

―IUにとっては少しやりづらい環境だったかもしれないのに、今が旬の人気女性歌手にどうやって交渉したのか。

V.I:ほぼ脅迫に近い交渉だった。(笑) 3年ほど前から知り合いだったので、「君のために甘いデュエット曲を作ったから、録音しに来て」と話した。曲があまり良くなかったら歌いたくないと言われたかもしれないが、IUが曲を聞いて気に入ってくれたみたいで、デュエットで歌うことができた。結果的にうまく仕上がった。

―作曲とプロデュースだけでなく、IUとの曲のようにコラボが目立つ曲もあるが、そういう曲はどのように意見を調整したのかが気になる。特に「窓を開けて」の場合はG-DRAGONさんがラップをしたが。

V.I:「窓を開けて」の場合、最初はPSY兄さんにフィーチャリングを頼もうと思った。曲の中に息の音を入れたりして少しセクシーな感じを出したかったから。でも、PSY兄さんがやったら19歳未満の未成年は聞けなさそうな感じに仕上がるかもと思って。「僕の部屋のドアを開けて、入ってきて」という部分が。(笑)
それで悩んでいたとき、G-DRAGONさんが朝の5時くらいにGD&TOPのプロモーションビデオを撮り終わってヘトヘトの状態で帰ってきて。ヤン社長が「じゃ、G-DRAGONがやって。そんなに時間かからないでしょう」と言って家に帰った。G-DRAGONさんは本当に疲れていたはずなのに、3時間かけてラップを完成させた。眠かったせいか、ラップが夢幻的で妙な感じになった。(笑) 非常に良く仕上がったと思う。

―それで、G-DRAGONさんに何と言った?

V.I:「やっぱG-DRAGONはさすがG-DRAGONだね」。(一同、笑)

―そしたら、G-DRAGONさんは何と答えた?

V.I:「おい、兄さん~!」と言った。(笑)

―そのように、本人の色とYGの色をミックスしてアルバムを作り上げたが、YGの中ではどんな反応だったのか。

V.I:ヤン社長が非常に驚いていた。感情表現はあまり大きくない方だが、歌を聞いた後、「これ誰が作ったの?」「V.Iが…」「歌詞だけ?」「メロディーも…」「え…と…これと似ている曲なんかないよね?」と言っていた。(笑)実を言うと、僕も不安だった。曲がすらすらと頭の中から出てきたから、無意識にどこかの曲から持ってきたんじゃないかと思えたりもして、似ている音楽を探してくれるアプリケーションをチェックしてみたくらい。G-DRAGONさんもかなり驚いたみたいで、「これ誰が作ったの?」「僕です」「これも?」「はい」「これは?」「僕が…」「この曲はなかなかうまくできたけど…おまえが作ったんじゃないだろ?本当におまえが作ったの?」と聞いてきた。

―そんな反応をされたのはどの曲?

V.I:「Magic」という曲を聞いて、本当に僕が作った曲なのかと聞かれた。SOLさんやG-DRAGONさんが毎日のように聞いている曲でもある。聞きながら、「曲はいいけど、おまえが作った曲だから少しイラッとする」と言っている。(笑)その意味を知っているから、僕的には嬉しい。

―そうやって以前もメンバーたちからV.Iさんの何かを認められたことがある?

V.I:ほとんどなかった。メンバーの兄さんたちもヤン社長も僕の扱い方をよく知っているから。(笑)僕はたくさん認めたり褒めたりすると、図に乗ってしまう性格であることをみんなよく知っている。今回のソロ活動も、初ステージの翌朝にG-DRAGONさんから30行ほどのメッセージが来た。モニタリングをして書いてくれたものだが、彼女にもそんなに長いメッセージは送ったことないと思う。(笑)表情やジェスチャー、視線の処理、衣装、歩き方などがどうだったかに関して、非常に細かく書いてくれた。僕は嬉しかったし、幸せだった。指摘してくれる人がいなかったら、イケてないまま活動を続けたはずだから。
実際、僕の会社の人々はそういう面ではものすごく冷静だ。歌手に「最高だ」とか「素敵だ」ばかり言わず、あまり良くないと思ったら「あんまりだった」と素直に言ってくれる。そして、僕は彼らの言う通りだと思っている。




「僕は愛想では国家代表級」


―その分、彼らのモニタリングについての信頼は大きいと思うが。

V.I:ほとんど全てを受け入れるが、30行の中で5行くらいは受け入れない。僕にもこだわりがあるから。たとえ、背が低く見えると言われても、僕がどうにかできる問題ではないじゃない。もともと僕の背はあまり高くないから。それに、顔が長いほうだから、テレビの画面では実際より低く見えたりもする。でも、(靴の)中敷で解決できる問題ではないと思うから、僕のスタイルを貫く。

―メンバー間で行われるモニタリングとフィードバックを見たら、BIGBANGというグループは単なる兄と弟の関係とは違うように思える。

V.I:公私がはっきり区別されていると見たらいいと思う。仕事面ではリーダーの役割がはっきりしていて、4人の意見をリーダーに渡したら、リーダーが承認するという仕組みになっている。しかし、プライベート面では気楽な関係だ。BIGBANGのメンバーほど、人間味あふれる人は他にいないと思う。毎日がシットコム(シチュエーションコメディー:一話完結で連続放映されるコメディードラマ)のようだ。T.O.PさんやG-DRAGONさんと僕は一緒にお酒もよく飲むし、D-LITEさんやSOLさんとは教会に通っているから一緒に聖書の勉強をしたりする。
しかし、仕事のときは冷静になる。たとえばT.O.Pさんの場合、G-DRAGONさんが作ったラップがあっても、自分が作ったラップの方が曲に合うと思ったら、それでやりたいと言い出す。そしたら、G-DRAGONさんもT.O.Pさんの意見を尊重して、そのラップを入れてやってみる。でもG-DRAGONさんのラップの方が似合うと思ったら、また変える。そんな風にやっているため、BIGBANGの音楽は僕たち5人が本当にやりたいこと、聞きたいと思う音楽になっている。

―そんな仕事面でのこだわりや尊重が、もうすぐ発売されるBIGBANGのニューアルバムでどんな風に調和するのか気になる。1人が中心を取って引っ張るか、それとも5人の共通点を強調するか。

V.I:白い画用紙に赤、青、黒、緑、紫を塗ったら、それ自体が作品になる場合ってあるじゃない。BIGBANGがそうだと思う。ハッキリ分かれた5つの色ではあるけれど、それでどんな絵を描いても格好良い絵になるみたいな。

―不思議なのが、5人の個性がそれぞれかなり強かったら、チームとしての相乗効果が出にくい場合が多いが、BIGBANGはちゃんと出ている。

V.I:G-DRAGONさんがメンバーたちの個性をうまく交ぜ合わせているからだと思う。例えばT.O.Pさんの場合、声が独特なので彼の声だけ浮いている時があるが、そういうのをG-DRAGONさんがキャッチして調整する。また、他のメンバーたちの個性が強いため、僕はあまり目立たない場合が多いが、そういう時に僕が目立つようにしてくれる。そうやってG-DRAGONさんがチームの中心に立ち、リーダーの役割をちゃんと果たしているからだと思う。

―そういう公的な部分で、G-DRAGONさんがリーダーの役割を果たすとしたら、BIGBANGのプライベートを人々に伝えるのは、チームの末っ子であるV.Iさんの役割だ。自伝エッセイ集でも明かしたが、BIGBANGのメンバーたちは人見知りでメンバー同士でいることが好きと言った。しかし、V.Iさんは少し違うと思う。

V.I:僕は愛想では国家代表級だ。好奇心が強くて、人に会ったら声をかけてみたくなるから。

―そういう立場から、最近SBS「夜になれば」でT.O.PさんがV.Iさんを題材に話したことはどのように見たのか。

V.I:悪くないトークだったと思う。僕たちの中で“V.Iアカデミー”という講義があるが、T.O.Pさんが数日前に入ってきてすごく頑張った。G-DRAGONさんもいつ講義を受けることができるかと聞いているし。

―そういうバラエティー向けのキャラクターに関して、会社の反応はどうか。以前、YGコンサートでヤン・ヒョンソクさんの「悪魔の煙」を歌い、「ウンジュ、愛してるよ」と叫んだりもしたが。

V.I:それについては、ヤン社長が「V.Iは本当におもしろい」と言ってくれた。「そんなのやらないで」とも言われたが、本当は嬉しく思ってるから、社長は。

―自分でおもしろいと思ったら、とりあえず大胆に試してみるタイプだ。

V.I:よく試しもするが、違うと思ったらすぐ諦めるタイプ。メンバーと比較すると、D-LITEさんと僕の性格は正反対だ。2人でミュージカル「SHOUTING」の練習をしたとき、おもしろいアイデアが浮かんで「兄さん、これはこうしたらどうでしょうか。とりあえず、やってみて、監督さんが“あまり”と言ったらやらなければいいじゃないですか」と聞いたら、D-LITEさんは「先に話してからやるべきじゃないかな」と答えた。つまり、僕は挑戦を繰り返しながら、馬のように前に突き進むタイプなんだ。


元記事配信日時 : 2011年02月08日09時00分記者 : ウィ・グヌ、インタビュー:チェ・ジウン、ウィ・グヌ、編集:イ・ジヘ、翻訳:ナ・ウンジョン

2011年02月08日/10asia/スンリ Vol.1

2011-02-02 00:00:00 | INTERVIEW
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Vol.1 ― BIGBANG V.I 「作詞、作曲に挑戦したのはプライドのため」

10asia|2012年02月28日18時23分

作詞、作曲、プロデューサー、レコーディングディレクター。初のミニアルバムである「V.V.I.P」のクレジットにV.Iが自分の名前を載せた分野だ。そして、それは彼の初ソロ作品である「Strong Baby」の時と今が、まったく違う意味を持つ理由でもある。V.IはG-DRAGONやSOLのように、子供の頃から様々な音楽に恵まれた環境で育った“YGの子供”とは違うスタートラインにいたし、BIGBANGの中では他の誰かが決めた場所に立っていなくてはならない立場だった。そんな彼にとって、今回のソロアルバムはどんな挑戦だったのだろうか。ステージの上ではいつも自信溢れる姿を見せている彼が、自分で曲を作る中で感じた不安や懸念について聞いてみた。

―今日の事前収録(1月29日「ショー!音楽中心」)の時、ファンに声をかけながら雰囲気を上手く盛り上げていたが。

V.I:ファンの方たちは僕を見るためにいつも長時間待たなくてならない。5、6時間も待ったのに、僕が曲を歌って踊っただけでステージから降りてしまったら、寂しく感じると思う。僕だってファンの立場だったら寂しく感じるから。もちろん、ファンの方々は僕のステージを見るために来るけど、それと同時に、放送では見られない僕を見るために来るんだと思う。だから、常にいたずらをしたりおもしろい姿を見せようとしている。「今日、寒かったでしょう?みんなで一緒に応援してください!ファイティング!と叫んでください!」と声をかけたりもする。そうすることで、ファンは“V.Iは自分の近くにいる”と感じてくれるはずだから。

「ラスベガスの華やかなショーのような雰囲気を演出したかった」


―そういう姿はある種の余裕とも思えるが、「Strong Baby」の時と比較して、今回は自分が作った曲だからより気楽に感じる部分はあるのか?

V.I:僕自身が歌いやすく曲を作った部分かな。例えば「Strong Baby」はG-DRAGONさんが曲を作った後「歌ってみて」と言われて僕が歌い、うまく歌えなかったらまた作り直すという作り方だった。しかし今回のアルバムの曲は、最初から僕に合わせて作ったので歌いやすかった。そうしないと曲になかなか集中できないはずだ。歌いやすく気楽に歌える曲こそが、自分の曲だと言えるんだと思う。「WHAT CAN I DO」はキーが少し高いけどね。(笑)歌いやすいから、パフォーマンスを考える余裕ができて、同じ曲でも多くの変化を加えることができる。携帯電話も1ヵ月に一度くらい買い換える時代だから、毎週同じパフォーマンスを見せたら「な~んだ。つまらない」と言われるかもしれない。ほんの少し変化をつけるだけでもファンがステージに集中してくれるから、毎回のようにジェスチャーと振り付けを少しずつ変えようとしている。今日のようにステージが面白く作られていた場合は、そのスペースを存分に活用する。元々は真ん中に僕とバックダンサーのみんなが集まって曲をスタートさせるはずだったんだけど、バックダンサーの兄さんたちと話して、今日は兄さんたちが真ん中に立っていて、僕が歩いて来てから皆で踊りだそうと、ステージを見て即興で変えた。

―BIGBANGというチーム自体が、ダンスを100%合わせて踊るよりステージの上で遊ぶという感覚だから、そういう自由な配置が可能だと思うが。

V.I:僕たちに絶対の決まりはない。必ずここでこの振り付けを踊らなくてならないとか、このジェスチャーをしなくてならないというものがない。自分で違うなと思ったらそれを外したり、外したものを他の部分で使ったりする。そうやってミックスしていくのが、こちらとしても面白いし、観客も面白いんだ。そして、ダンサーたちもより楽しく踊れる。ディレクターさんやスタッフの方々も「どんな風に変えるの?こうやって撮ればいいの?」と聞きながら、もっともっと集中してくれるし。

―振りつけというよりパフォーマンスに近い「VVIP」の場合は、曲自体が視覚的な要素を多く含んでいる。マフィアが存在した1930年代のアメリカのショーのような華やかなイメージだが。

V.I:そういったショー、特にラスベガスの華やかなショーのような雰囲気を出すため、間奏に花火の音を入れた。歌の内容自体は“V.Iの世界に入ったらVVIPにしてあげる”という歌詞だが、みんなが歌を聞きながら実際にそういう幻想に陥る感じがするように、変化をたくさんつけた。華やかにスタートして、ラップもやって歌も歌い、ミュージカルのように変わったりする。そういうショーのイメージをよりたくさん盛り込もうとした。

―特に、耳を引きつけるイントロのドラムがそんな空間を作り出している。

V.I:ジャスティン・ティンバーレイクの歌が好きだけど、中でも「Like I Love You」のギターの音が非常に好きだ。それで、そんな感じでいけたらいいなと思ったけれど、作曲家さんが作ったリズムでとても気に入った部分があって、それを生かすことにした。でもエレクトロサウンドは耳を疲れさせる弱点があるから、電子音でなくリアルなサウンドにしたかった。それで、とても有名な海外のドラマーが演奏したドラムラインのサンプルを取って、その上に他のサウンドを重ねて作り上げた。

―そのようにサンプルを録ったり、サウンドを作る過程を含めて、今回のアルバム作りの全過程が知りたい。クレジットを見たら、チェ・ピルガン、Dee.P、Bigtoneなどとの共同作曲が多いが。

V.I:もし、作曲V.I、作詞V.Iの曲ばかりだったら、それはただV.Iが好きな音楽を集めたアルバム、僕だけが満足する音楽になってしまう。僕ひとりで作り、聴きながら「あ~いいな~」みたいな。


「 V.Iの音楽の色を教えたかった」


―そうだとしても、参加された人は非常に多いのでは。

V.I:たくさんの作曲家やプロデューサーと一緒に作業したのは、不安だったから。僕はこれまで音楽に関してあまり詳しくなかった。歌手デビューしてから、音楽について深く考えたり真面目に向き合ったりしたのは、今回が初めてだと思う。以前は、すべてのプロデュースをG-DRAGONさんがやっていたから「こっちに来てレコーディングして。君のパートはここだから」と言われたら、そのパートを録音しておしまい。「振り付けの練習しろ」と言われたら練習しておしまい。そうやって準備したステージを人々に見せて、人気を集めたらそれで終わりだと思った。
だけど、ソロアルバムを準備しろと言われて、どうすればいいのか全く分からなかった。それまでは誰かから言われた通りにすればよかったから。それで今回はたくさんの人と作業しようと思った。いつも3人と一緒に仕事をしながら「変な部分ないですか?直したほうがいいですか」と繰り返し聞いていた。そういう知識がなかったから。

―不安だったと言ったが、それでも今回、自ら作詞・作曲に挑戦した最も大きな理由は?

V.I:僕のプライドだ。最初、ヤン社長は「WHAT CAN I DO」の一曲だけのデジタルシングルを考えていた。しかし、曲がいいと思ったのか、他の曲も集めてアルバムを作ってみようと言い出した。その時、僕に曲を作ってと言ったわけではない。TEDDYさんに頼もうとしたけど、普段あまり親しくなかったので軽く頼んでみる勇気が出なかった。いきなり頼んだら「こいつ、こんな時だけ俺のところに来て頼むのか」と思われると思って。(笑)ソロアルバムを出すとわかっていたら、3年くらい前から兄さんと仲良くしていたはずだけどね。(一同、笑)それとKUSHさんにも頼みたかったけど、兄さんの体調があまり良くなくて頼みにくい状況だった。G-DRAGONさんに頼もうとしても、GD&TOPのユニット活動で毎日明け方に帰ってきていたし。だから「あ、大変だ。僕ひとりで何とかしなきゃ」と、そうやって積極的になって自分でやろうと思った時、新しく入ってきたばかりの新人プロデューサーさんたちと相性がよく合うってことが分かった。

―相性がよく合うというのはどういう意味か。

V.I:皆A型だった。(一同、笑) 2人のプロデューサーさんとチェ・ピルガンさん、Dee.Pさん、そして僕まで、本当に相性がよくて「血液型何ですか?」「A型ですが」「兄さんは?」「A型です」みたいな感じだった。お互いに理解し、配慮し、尊重した。諦めるべきものは諦めて、受け入れるべきものは受け入れたら、あっという間に意見をまとめて曲を作り上げることができた。一週間ですべての曲を作り上げたから。1日のうちに「VVIP」「WHITE LOVE」「OUTRO (IN MY WORLD)」といった3曲を作ったこともある。

―基本的なメロディーラインはすでに頭の中にあったのか。

V.I:違う。ただ、誰かが伴奏を弾いたら、それに合わせて歌って「オッケー、それいいね。使おう」みたいな感じで作った。そんな作業をしながら僕が思ったのは「今までなぜ音楽をやらなかったか」ということ。今回のアルバムを通して、僕は音楽をやる人間だということを改めて感じた。そして、ステージに立ちたいという思いが強くなった。「Strong Baby」の時は、関心を集めたり僕の名前を知らせたかったりしたけれど、今回はV.Iの音楽の色がどんなものであるかを人々に伝えたい。


元記事配信日時 : 2011年02月08日09時00分記者 : ウィ・グヌ、インタビュー:ウィ・グヌ、チェ・ジウン、編集:イ・ジヘ、翻訳:ナ・ウンジョン