ORICON STYLE 2012年05月16日
“痛み”や“葛藤”に重点を置いて楽曲制作に挑んだ
――ニューアルバム『ALIVE』が好評ですが、全曲で作詞・作曲にG-DRAGONさんが携わられたそうですね。
【G-DRAGON】 はい。僕はプロデュース的な立場としても関わらせてもらったのですが、客観的に見て、自分たちの姿をどういう風に見せたらいいのか……その部分に対して一番悩みました。“BIGBANGはまだ健在である”ということを示したいし、音楽的にもこの1年の“痛み”や“葛藤”に重点を置いて楽曲を制作していきました。
――そういう意味で「BLUE」は、BIGBANGがカムバックを果たし、空白の時間を一気に縮めた、非常に意味深い、新たなBIGBANGの名曲となりましたね。
【G-DRAGON】 それを狙いました(笑)。“冬から春へと変わっていく”痛みのある愛の話をこの曲では描いているんですけど、それはBIGBANGの状況にも言えることで。僕たちの音楽を聴いて、待っていてくれたファンの人たちに僕たちの心の奥底を伝えると同時に、“願い”もそのなかに込めました。
――G-DRAGONさんが描く歌詞は、さきほど言われたように“痛み”や“葛藤”、男性ならではの心の繊細な部分が綴られていることが多いように感じるのですが。
【G-DRAGON】 愛の歌にしても、何かの状況を表す歌にしても、嘘とかフィクションとかを入れるのではなく、素直に書いたほうが聴く人にもちゃんと伝わるし、お互いの距離も縮まって、そこから“共感”というものが生まれると思うんです。
――BIGBANGは5人5様のカリスマ性や才能を持ち合わせているだけに、一見リスナーを突き放すような距離感を感じてしまうのですが、楽曲を聴いた瞬間に、一体になれるのがBIGBANGマジックだなと。そしてBIGBANGといえば、低音域のT.O.PさんのラップとG-DRAGONさんのハイトーンラップとの対比も特徴的で、そこは常に意識されている部分だったりしますか?
【T.O.P】 声質も、あえて対比をハッキリつけるように作っているところがたくさんあります。そこが退屈にしない要素の1つになっていると思うし、何より僕とG-DRAGONの声の相性がすごくいいんだと思います。
「BLUE」を通して、明るい気分になってもらえたらいいな
――では、特に今作の中で、みなさんのお気に入りの1曲を教えてください。
【V.I】 僕はやっぱり「BLUE」です。切なくて、悲しい曲だけど、特にサビが最高に好きです。なぜなら僕のパートだから(笑)、それは半分冗談ですが(笑)。<冬から春へ変わる~>(いきなり歌い出す)という歌詞のように、昨年はいろんなことがあって、本当に大変だった。だから、寒い日々が終わって、これからは春のように暖かい毎日がずっと続いたらいいな、そう願いながらレコーディングしました。
――いろんなことを乗り越えたからこそ、歌える歌、それが「BLUE」であると。
【V.I】 ファンのみなさんも、BIGBANGのことをすごく心配して、きっと僕らと同じように心を痛め、悲しい想いをしていたと思うんです。だからこそ、この曲を通して、心が温まり、春の日差しのように明るい気分になってもらえたらいいなって。
【G-DRAGON】 僕は「FANTASTIC BABY」が特に印象深く残っています。もともと僕は歌詞を詩的に書いたり、抒情的なメロディーをつけるのがわりと得意なんです。でも、この曲のように聴く人を一気に踊らせるようなものを作るときは、僕もそれに値するようなパワーを曲に入れ込まないといけない。そのテンションに自分自身を持っていくのに苦労して、出来上がるまでに1~2ヶ月かかりました。そのあとに「BLUE」を作ったんですが、いきなり憂鬱な世界へと変わって。そのギャップの激しさに、僕自身がついていけなくて(笑)。まだ「FANTASTIC BABY」のテンションが残っていたので、それを転換するために悲しい映画を観たり、泣きたくなるような音楽を聴いたりして、実際に自身の気持ちを憂鬱にして、曲の世界に自らを置いて制作しました。
【SOL】 僕は「BAD BOY」が一番好きです。個人的にHIP HOPが好きで、この曲はHIP HOP色が強いだけでなく、メロディーがすごくいいです。
【T.O.P】 僕は「FEELING」。この曲は日本だけの限定曲で、BOYS NOIZEさん(ドイツ出身の世界的DJ&プロデューサー)と一緒に作業することで、ラップも歌詞もすごくいいハマり具合になりました。
――T.O.Pさんはみずからラップ詞を手掛けられていますが、この曲で伝えたかったメッセージはありますか?
【T.O.P】 夜に感じる寂しさからはじまって、それを埋めるために、誰かと一緒にいたい!楽しいヴァイブを感じたいという、素直な欲求や想いを歌詞に込めました。
【D-LITE】 僕も「FEELING」が気に入ってます。楽しいビートなのに、でも幻想的なイメージがあって、その2面性に惹かれました。
――それに対してD-LITEさんのソロ曲「WINGS」は、聴いた瞬間にパッと太陽のまばゆい光が差しこむような、明るい楽曲に仕上がっていますね。
【D-LITE】 本当は「WINGS」って言いたかったんですけど、恥ずかしくて、あえて言わなかったんです(笑)。自分で自分の曲を褒めるのはどうなのかなと。
――謙虚ですね。じゃあ、そういうのをすべて取っ払った本音でいうと?
【D-LITE】 「WINGS」が最高!一番気に入ってます(笑)。
メンバーの知られざる弱点とは!?
――「FANTASTIC BABY」の歌詞に<僕ちゃんはパーフェクト 弱点探すのなんて 100年早い>とありますが、あえて自分の弱点があるとしたら、どこだと思いますか?
【V.I】 僕は目の下のクマがひどくて、ずっと僕のコンプレックスなんです。でも、これはどうにもならないので、それが気にならないぐらいほかの魅力でアピールします!
【D-LITE】 僕は心配性なところです。
【SOL】 うーん。僕はありすぎて困ります……弱点だらけです。
【T.O.P】 僕もたまに心細くなってしまいます。特に仕事の前は、敏感になって、感情の起伏が激しくなったり、諦めてしまうこともあるんです。
――そうなんですか!?常に堂々としていて、何事にも動じないイメージがあったので、正直、ビックリしているんですけど。
【T.O.P】 一度諦めたら二度とトライできないのが、僕の弱点だと思います。
【G-DRAGON】 僕は……(しばし沈黙)。
――弱点なんてひとつもないと?
【G-DRAGON】 いや、その反対で、たくさんありすぎて、果たしてどれが弱点なのか……(苦笑)。
――えっ!?むしろG-DRAGONさんは、無敵のG-DRAGONじゃないですか!?
【G-DRAGON】 全然です(笑)。手の指をずっとつまんだりする癖がありますし、センシティブなところがけっこうあります。
――それだけ感情が豊かであると。
【G-DRAGON】 よく捉えれば、そうなりますが、自分ではあまり好きなところではないですね。僕もT.O.Pと一緒で気分に大きなムラがありますし、すごく調子がいいときと悪いときの差がとにかく激しいんです。
――G-DRAGONさんもステージの上では強い男性像イメージがありますけど。
【G-DRAGON】 全然強くないです。しょっちゅう落ち込みむし、僕は弱い人間だと思います。
――なんだか今回はみなさんの意外な素顔も垣間見ることができました。
【G-DRAGON】 僕の感情が変化する様子は、曲にそのまま表わされているので、アルバムからもわかってもらえると思います。
斬新なファッションや試みをしていきたい
――BIGBANGといえば、ファッションにも注目が集まっていますが。それぞれのファッションポイント、この春のテーマなどがあったら教えてください。
【T.O.P】 最近はクラシック的な要素を取り込んだカラフルなファッションが好きです。
【SOL】 僕はファッションでもHIP HOPスタイルが好きなんですけど、とくにキャップとスカーフ(バンダナ)はたくさん集めています。スカーフは柄物、伝統的な絵の模様がプリントされているものがお気に入りで、シンプルなファッションのときでも、柄物のスカーフをポイントにつけるだけで一気に派手になるので、すごくおススメです!
【D-LITE】 春はニットがいいと思います。見ている人も着ている人も温かい気持ちになれるから。
――髪の毛の色もブロンドにして随分イメージが変わりましたね。。
【D-LITE】 いろんなことがあったぶん、心機一転じゃないですけど、気合を入れるために髪の色も明るく変えてみました。
――とくにG-DRAGONさんは、楽曲ごとにファッションやヘアースタイルなど、ヴィジュアルのイメージも一掃されてますよね。
【G-DRAGON】 僕は人の好奇心を刺激するのが何より好きなんです。例えば「BAD BOY」は長い髪と帽子の組み合わせ、「BLUE」は短い髪と、自分だけのコンセプトを楽曲ごとに作ることで強く印象付けられるし、ファンの方に連想してもらうのも1つの楽しみといいますか。
――そこまで考えられているとは!
【G-DRAGON】 BIGBANGのファッションを真似をしてくれる方がたくさんいるので、みなさんのファッションを見るのも僕らのライブの楽しみになっているんです。ファンの近くに行って、アイコンタクトをしながら、あっあれは○○~のファッションと一緒だ!可愛いな~って(満面の笑み)。ライブでは、逆に僕らが連想する立場に変わるんです(笑)。
――それはおもしろいですね。BIGBANGの場合、女性ファンもファッションの真似をしている人が多いですよね。
【T.O.P】 僕のファッションをしている女の子はみんな俺の彼女(笑)。
【V.I】 あれ、俺の嫁(笑)。
――じゃあ、男性は?
【T.O.P】 俺の彼女(笑)。というか、僕のファンは老若男女幅広いので、みんな同じぐらい愛しています。
【V.I】 本当にT.O.Pは男性からの人気も高いですし、女性からも“キャー素敵ー!”って、みんなからモテまくりです。
【T.O.P】 僕は欲張りなんです(笑)。
――ちなみにG-DRAGONさんの最近のファッションテーマ、こだわりは?
【G-DRAGON】 こだわりは特にはないんですが、エンターテイナーとして、みなさんの興味を掻き立てるような斬新なファッションや試みをしていきたいと思います。
――V.Iさんは?
【V.I】 今までは末っ子らしく若々しいファッションをしていたんですけど(笑)、最近は男らしく大人っぽい感じを目指して、髪の毛を短くして、ピアスも……ものすごく痛かったけど(笑)。
――男になるために我慢したと。
【V.I】 男になるためにというよりは、このアルバムのために、自分のやる気を見せるために耐えました。
西洋と東洋の究極のコラボレーションライブに
――みなさんの熱意や並々ならぬBIGBANG愛が今作、そして、ライブツアーでも感じられます。
【G-DRAGON】 前回の『BIG SHOW』は僕らが作り上げたものだとしたら、今回の『ALIVE TOUR』はBIGBANGと(レディー・ガガらを手がける)ローリーアン・ギブソンたちと作り上げた、西洋と東洋の究極のコラボレーションライブになると思います。ファンの人たちと一緒に楽しむことはもちろん、それ以上にショーとして圧倒させるようなステージ作りをしています。サウンド、パフォーマンスもクオリティーが上がっていると思うので、ぜひ楽しみにしていてほしいです。
――日本のみのスペシャルな内容とか、他国とのステージに違いはありますか?
【V.I】 今、みんなでそれをどうしようか話し合っている最中です。
【SOL】 もちろん日本語でリリースした曲は、日本語で歌います。でも、それ以外はほとんど変わらないと思います。なぜなら今回はワールドツアーとしての準備をしてきたので、日本のファンのみなさんにもぜひ全体を通して、エンターテインメントの一環として楽しんでもらいたくて。
【V.I】 歌やパフォーマンスでカッコよく見せることももちろん重要だと思いますが、日本のファンの方は、BIGBANGと人間的な関わりを求めていると思うんです。だから、ステージ上でもギャグとか言ったりして、みなさんを笑わせたりすることで、フレンドリーなBIGBANGのイメージも同時に持ってもらえたらいいなって。
――それがV.Iさんの役目でもあると。
【V.I】 僕は一番年下だから。
――そのために日本語も頑張って、日本のお笑いもマスターして。
【V.I】 僕は特別なことをしているわけではなく、BIGBANGをよりたくさんの人たちに知って、好きになってもらいたくて、当たり前のことをしているだけなんです。
【SOL】 V.I君は本当に一生懸命努力して、頑張っています。
【V.I】 いやいや……(照笑)それはほかのメンバーにもいえることで。日本語を頑張って覚えているので、きっと5月のツアーは、みんな日本語がペラペラになっていると思います(笑)。
【T.O.P】 ……頑張ります。
この1年でよりBIGBANGへの想いとメンバーの絆が深まった
――T.O.Pさんはステージの上では、いい意味で他を寄せ付けない圧倒的な存在感、クールなオーラを放たれていますが。
【T.O.P】 (照笑)ありがとうございます。でも、とくにパフォーマンスを決めているわけではなく、自分をそのままステージに投げるような感覚といいますか。感情や感性のままに自分を表現しているだけなんです。ただその中で、時代性はある程度考えてはいます。どの時代でもダサくならないように、洗練された姿を見せたいという想いは常に頭にあります。
【V.I】 BIGBANGは5人で1つのチーム。メンバー全員BIGBANGのことを愛していますし、寝る間を惜しんで頑張っています。
【G-DRAGON】 特にこの1年で、よりBIGBANGへの想いとメンバーの絆が深まったと思います。
【D-LITE】 僕たちも日本でのライブを本当に楽しみにしています。
【V.I】 今回のツアーは、バンドメンバーも僕らと同じ世代で、刺激になります。自分たちの想像以上に素晴らしいコラボレーションができていると思います。僕たちのよさはサウンドを聴いて楽しむだけでなく、目で見て楽しめる、エンターテインメイト性のあるところだと思います。なので、たくさんの人たちに生のステージを体感してほしいです!
【T.O.P】 みなさん愛してます!みなさんに会いたいです。ぜひ会場で会いましょう!
(文:星野彩乃/撮り下ろし:草刈雅之)
http://www.oricon.co.jp/music/interview/2012/bigbang0516/index.html
“痛み”や“葛藤”に重点を置いて楽曲制作に挑んだ
――ニューアルバム『ALIVE』が好評ですが、全曲で作詞・作曲にG-DRAGONさんが携わられたそうですね。
【G-DRAGON】 はい。僕はプロデュース的な立場としても関わらせてもらったのですが、客観的に見て、自分たちの姿をどういう風に見せたらいいのか……その部分に対して一番悩みました。“BIGBANGはまだ健在である”ということを示したいし、音楽的にもこの1年の“痛み”や“葛藤”に重点を置いて楽曲を制作していきました。
――そういう意味で「BLUE」は、BIGBANGがカムバックを果たし、空白の時間を一気に縮めた、非常に意味深い、新たなBIGBANGの名曲となりましたね。
【G-DRAGON】 それを狙いました(笑)。“冬から春へと変わっていく”痛みのある愛の話をこの曲では描いているんですけど、それはBIGBANGの状況にも言えることで。僕たちの音楽を聴いて、待っていてくれたファンの人たちに僕たちの心の奥底を伝えると同時に、“願い”もそのなかに込めました。
――G-DRAGONさんが描く歌詞は、さきほど言われたように“痛み”や“葛藤”、男性ならではの心の繊細な部分が綴られていることが多いように感じるのですが。
【G-DRAGON】 愛の歌にしても、何かの状況を表す歌にしても、嘘とかフィクションとかを入れるのではなく、素直に書いたほうが聴く人にもちゃんと伝わるし、お互いの距離も縮まって、そこから“共感”というものが生まれると思うんです。
――BIGBANGは5人5様のカリスマ性や才能を持ち合わせているだけに、一見リスナーを突き放すような距離感を感じてしまうのですが、楽曲を聴いた瞬間に、一体になれるのがBIGBANGマジックだなと。そしてBIGBANGといえば、低音域のT.O.PさんのラップとG-DRAGONさんのハイトーンラップとの対比も特徴的で、そこは常に意識されている部分だったりしますか?
【T.O.P】 声質も、あえて対比をハッキリつけるように作っているところがたくさんあります。そこが退屈にしない要素の1つになっていると思うし、何より僕とG-DRAGONの声の相性がすごくいいんだと思います。
「BLUE」を通して、明るい気分になってもらえたらいいな
――では、特に今作の中で、みなさんのお気に入りの1曲を教えてください。
【V.I】 僕はやっぱり「BLUE」です。切なくて、悲しい曲だけど、特にサビが最高に好きです。なぜなら僕のパートだから(笑)、それは半分冗談ですが(笑)。<冬から春へ変わる~>(いきなり歌い出す)という歌詞のように、昨年はいろんなことがあって、本当に大変だった。だから、寒い日々が終わって、これからは春のように暖かい毎日がずっと続いたらいいな、そう願いながらレコーディングしました。
――いろんなことを乗り越えたからこそ、歌える歌、それが「BLUE」であると。
【V.I】 ファンのみなさんも、BIGBANGのことをすごく心配して、きっと僕らと同じように心を痛め、悲しい想いをしていたと思うんです。だからこそ、この曲を通して、心が温まり、春の日差しのように明るい気分になってもらえたらいいなって。
【G-DRAGON】 僕は「FANTASTIC BABY」が特に印象深く残っています。もともと僕は歌詞を詩的に書いたり、抒情的なメロディーをつけるのがわりと得意なんです。でも、この曲のように聴く人を一気に踊らせるようなものを作るときは、僕もそれに値するようなパワーを曲に入れ込まないといけない。そのテンションに自分自身を持っていくのに苦労して、出来上がるまでに1~2ヶ月かかりました。そのあとに「BLUE」を作ったんですが、いきなり憂鬱な世界へと変わって。そのギャップの激しさに、僕自身がついていけなくて(笑)。まだ「FANTASTIC BABY」のテンションが残っていたので、それを転換するために悲しい映画を観たり、泣きたくなるような音楽を聴いたりして、実際に自身の気持ちを憂鬱にして、曲の世界に自らを置いて制作しました。
【SOL】 僕は「BAD BOY」が一番好きです。個人的にHIP HOPが好きで、この曲はHIP HOP色が強いだけでなく、メロディーがすごくいいです。
【T.O.P】 僕は「FEELING」。この曲は日本だけの限定曲で、BOYS NOIZEさん(ドイツ出身の世界的DJ&プロデューサー)と一緒に作業することで、ラップも歌詞もすごくいいハマり具合になりました。
――T.O.Pさんはみずからラップ詞を手掛けられていますが、この曲で伝えたかったメッセージはありますか?
【T.O.P】 夜に感じる寂しさからはじまって、それを埋めるために、誰かと一緒にいたい!楽しいヴァイブを感じたいという、素直な欲求や想いを歌詞に込めました。
【D-LITE】 僕も「FEELING」が気に入ってます。楽しいビートなのに、でも幻想的なイメージがあって、その2面性に惹かれました。
――それに対してD-LITEさんのソロ曲「WINGS」は、聴いた瞬間にパッと太陽のまばゆい光が差しこむような、明るい楽曲に仕上がっていますね。
【D-LITE】 本当は「WINGS」って言いたかったんですけど、恥ずかしくて、あえて言わなかったんです(笑)。自分で自分の曲を褒めるのはどうなのかなと。
――謙虚ですね。じゃあ、そういうのをすべて取っ払った本音でいうと?
【D-LITE】 「WINGS」が最高!一番気に入ってます(笑)。
メンバーの知られざる弱点とは!?
――「FANTASTIC BABY」の歌詞に<僕ちゃんはパーフェクト 弱点探すのなんて 100年早い>とありますが、あえて自分の弱点があるとしたら、どこだと思いますか?
【V.I】 僕は目の下のクマがひどくて、ずっと僕のコンプレックスなんです。でも、これはどうにもならないので、それが気にならないぐらいほかの魅力でアピールします!
【D-LITE】 僕は心配性なところです。
【SOL】 うーん。僕はありすぎて困ります……弱点だらけです。
【T.O.P】 僕もたまに心細くなってしまいます。特に仕事の前は、敏感になって、感情の起伏が激しくなったり、諦めてしまうこともあるんです。
――そうなんですか!?常に堂々としていて、何事にも動じないイメージがあったので、正直、ビックリしているんですけど。
【T.O.P】 一度諦めたら二度とトライできないのが、僕の弱点だと思います。
【G-DRAGON】 僕は……(しばし沈黙)。
――弱点なんてひとつもないと?
【G-DRAGON】 いや、その反対で、たくさんありすぎて、果たしてどれが弱点なのか……(苦笑)。
――えっ!?むしろG-DRAGONさんは、無敵のG-DRAGONじゃないですか!?
【G-DRAGON】 全然です(笑)。手の指をずっとつまんだりする癖がありますし、センシティブなところがけっこうあります。
――それだけ感情が豊かであると。
【G-DRAGON】 よく捉えれば、そうなりますが、自分ではあまり好きなところではないですね。僕もT.O.Pと一緒で気分に大きなムラがありますし、すごく調子がいいときと悪いときの差がとにかく激しいんです。
――G-DRAGONさんもステージの上では強い男性像イメージがありますけど。
【G-DRAGON】 全然強くないです。しょっちゅう落ち込みむし、僕は弱い人間だと思います。
――なんだか今回はみなさんの意外な素顔も垣間見ることができました。
【G-DRAGON】 僕の感情が変化する様子は、曲にそのまま表わされているので、アルバムからもわかってもらえると思います。
斬新なファッションや試みをしていきたい
――BIGBANGといえば、ファッションにも注目が集まっていますが。それぞれのファッションポイント、この春のテーマなどがあったら教えてください。
【T.O.P】 最近はクラシック的な要素を取り込んだカラフルなファッションが好きです。
【SOL】 僕はファッションでもHIP HOPスタイルが好きなんですけど、とくにキャップとスカーフ(バンダナ)はたくさん集めています。スカーフは柄物、伝統的な絵の模様がプリントされているものがお気に入りで、シンプルなファッションのときでも、柄物のスカーフをポイントにつけるだけで一気に派手になるので、すごくおススメです!
【D-LITE】 春はニットがいいと思います。見ている人も着ている人も温かい気持ちになれるから。
――髪の毛の色もブロンドにして随分イメージが変わりましたね。。
【D-LITE】 いろんなことがあったぶん、心機一転じゃないですけど、気合を入れるために髪の色も明るく変えてみました。
――とくにG-DRAGONさんは、楽曲ごとにファッションやヘアースタイルなど、ヴィジュアルのイメージも一掃されてますよね。
【G-DRAGON】 僕は人の好奇心を刺激するのが何より好きなんです。例えば「BAD BOY」は長い髪と帽子の組み合わせ、「BLUE」は短い髪と、自分だけのコンセプトを楽曲ごとに作ることで強く印象付けられるし、ファンの方に連想してもらうのも1つの楽しみといいますか。
――そこまで考えられているとは!
【G-DRAGON】 BIGBANGのファッションを真似をしてくれる方がたくさんいるので、みなさんのファッションを見るのも僕らのライブの楽しみになっているんです。ファンの近くに行って、アイコンタクトをしながら、あっあれは○○~のファッションと一緒だ!可愛いな~って(満面の笑み)。ライブでは、逆に僕らが連想する立場に変わるんです(笑)。
――それはおもしろいですね。BIGBANGの場合、女性ファンもファッションの真似をしている人が多いですよね。
【T.O.P】 僕のファッションをしている女の子はみんな俺の彼女(笑)。
【V.I】 あれ、俺の嫁(笑)。
――じゃあ、男性は?
【T.O.P】 俺の彼女(笑)。というか、僕のファンは老若男女幅広いので、みんな同じぐらい愛しています。
【V.I】 本当にT.O.Pは男性からの人気も高いですし、女性からも“キャー素敵ー!”って、みんなからモテまくりです。
【T.O.P】 僕は欲張りなんです(笑)。
――ちなみにG-DRAGONさんの最近のファッションテーマ、こだわりは?
【G-DRAGON】 こだわりは特にはないんですが、エンターテイナーとして、みなさんの興味を掻き立てるような斬新なファッションや試みをしていきたいと思います。
――V.Iさんは?
【V.I】 今までは末っ子らしく若々しいファッションをしていたんですけど(笑)、最近は男らしく大人っぽい感じを目指して、髪の毛を短くして、ピアスも……ものすごく痛かったけど(笑)。
――男になるために我慢したと。
【V.I】 男になるためにというよりは、このアルバムのために、自分のやる気を見せるために耐えました。
西洋と東洋の究極のコラボレーションライブに
――みなさんの熱意や並々ならぬBIGBANG愛が今作、そして、ライブツアーでも感じられます。
【G-DRAGON】 前回の『BIG SHOW』は僕らが作り上げたものだとしたら、今回の『ALIVE TOUR』はBIGBANGと(レディー・ガガらを手がける)ローリーアン・ギブソンたちと作り上げた、西洋と東洋の究極のコラボレーションライブになると思います。ファンの人たちと一緒に楽しむことはもちろん、それ以上にショーとして圧倒させるようなステージ作りをしています。サウンド、パフォーマンスもクオリティーが上がっていると思うので、ぜひ楽しみにしていてほしいです。
――日本のみのスペシャルな内容とか、他国とのステージに違いはありますか?
【V.I】 今、みんなでそれをどうしようか話し合っている最中です。
【SOL】 もちろん日本語でリリースした曲は、日本語で歌います。でも、それ以外はほとんど変わらないと思います。なぜなら今回はワールドツアーとしての準備をしてきたので、日本のファンのみなさんにもぜひ全体を通して、エンターテインメントの一環として楽しんでもらいたくて。
【V.I】 歌やパフォーマンスでカッコよく見せることももちろん重要だと思いますが、日本のファンの方は、BIGBANGと人間的な関わりを求めていると思うんです。だから、ステージ上でもギャグとか言ったりして、みなさんを笑わせたりすることで、フレンドリーなBIGBANGのイメージも同時に持ってもらえたらいいなって。
――それがV.Iさんの役目でもあると。
【V.I】 僕は一番年下だから。
――そのために日本語も頑張って、日本のお笑いもマスターして。
【V.I】 僕は特別なことをしているわけではなく、BIGBANGをよりたくさんの人たちに知って、好きになってもらいたくて、当たり前のことをしているだけなんです。
【SOL】 V.I君は本当に一生懸命努力して、頑張っています。
【V.I】 いやいや……(照笑)それはほかのメンバーにもいえることで。日本語を頑張って覚えているので、きっと5月のツアーは、みんな日本語がペラペラになっていると思います(笑)。
【T.O.P】 ……頑張ります。
この1年でよりBIGBANGへの想いとメンバーの絆が深まった
――T.O.Pさんはステージの上では、いい意味で他を寄せ付けない圧倒的な存在感、クールなオーラを放たれていますが。
【T.O.P】 (照笑)ありがとうございます。でも、とくにパフォーマンスを決めているわけではなく、自分をそのままステージに投げるような感覚といいますか。感情や感性のままに自分を表現しているだけなんです。ただその中で、時代性はある程度考えてはいます。どの時代でもダサくならないように、洗練された姿を見せたいという想いは常に頭にあります。
【V.I】 BIGBANGは5人で1つのチーム。メンバー全員BIGBANGのことを愛していますし、寝る間を惜しんで頑張っています。
【G-DRAGON】 特にこの1年で、よりBIGBANGへの想いとメンバーの絆が深まったと思います。
【D-LITE】 僕たちも日本でのライブを本当に楽しみにしています。
【V.I】 今回のツアーは、バンドメンバーも僕らと同じ世代で、刺激になります。自分たちの想像以上に素晴らしいコラボレーションができていると思います。僕たちのよさはサウンドを聴いて楽しむだけでなく、目で見て楽しめる、エンターテインメイト性のあるところだと思います。なので、たくさんの人たちに生のステージを体感してほしいです!
【T.O.P】 みなさん愛してます!みなさんに会いたいです。ぜひ会場で会いましょう!
(文:星野彩乃/撮り下ろし:草刈雅之)
http://www.oricon.co.jp/music/interview/2012/bigbang0516/index.html