Eliminating Reconciliation Requirement for IFRS Financial Statements
2007-07-05
米国SECは、国際会計基準を使った財務諸表を提出する外国会社に対して米国会計基準に基づく財務諸表との調整表を提出させている規則を撤廃するという案を、パブリックコメント募集のため、2007年7月3日に公表しました。要するに、国際会計基準に準拠した財務諸表をそのまま使うことを認めるという案です。
The Securities and Exchange Commission has published for public comment a proposal to eliminate the current requirement that foreign private issuers filing their financial statements using International Financial Reporting Standards (IFRS) as published by the International Accounting Standards Board (IASB) also file a reconciliation of those financial statements to U.S. Generally Accepted Accounting Principles (U.S. GAAP).
日本の場合は、外国会社が日本の市場で上場する際は、日本基準への調整を求めていないので、もともと緩い基準です。むしろ、日本企業が海外で資金調達する際に、米国基準ではなく国際会計基準を選ぶケースが増えるという影響が出てくるでしょう。
この案の公表とほぼ同時に、SECのスタッフが国際会計基準をはじめて適用した100社を超える会社の財務諸表を調査した結果も公表されています。
Staff Observations in the Review of IFRS Financial Statements
これによると、多くの会社で、各国で適用されている国際会計基準とIASBが公表した(正式の)国際会計基準の両方への準拠がうたわれていながら、監査報告書の方は各国版の国際会計基準への準拠にしか意見表明していないとのことです。つまり、同じ国際会計基準を使った財務諸表といっても、国によって、まだ差異があるということなのでしょうか。
財務諸表の表示に関しても、SECは相当細かく直させているようです。
会社ごとのSECによるレビュー内容も公表されています。
Staff Comments on Annual Reports Containing Financial Statements Prepared for the First Time on the Basis of International Financial Reporting Standards
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