会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

資格なく退去交渉 不動産社長ら逮捕 弁護士法違反容疑

資格なく退去交渉 不動産社長ら逮捕 弁護士法違反容疑

東証2部上場の不動産・建設会社「スルガコーポレーション」が所有していた都心の大型商業ビルをめぐり、弁護士でないのに報酬を得て入居者と立ち退き交渉をしたとして、山口組系暴力団とつながりがあるとみられる不動産会社「光誉実業」の社長らが弁護士法違反(非弁活動)の疑いで逮捕されたという記事。

「調べでは、スルガ社からは、同ビルの地上げ用の資金として数十億円が提供され、このうち数億円は報酬として光誉側に渡ったとみられる。」

ということは、スルガコーポレーションから、暴力団とつながりがあるかもしれない会社に数億円がわたったということになります。バブルの頃なら珍しくなかったのだと思いますが、まだそんなことをやっていたとは・・・。

役員に検察大物OBら スルガコーポ 地上げ暴力団の資金源か

「スルガコーポレーションは、一九七二年に現会長兼社長の岩田一雄氏が設立。九五年に東証二部に上場した。ビルの入居者を立ち退かせて更地にして転売する地上げの業態を「不動産ソリューション(解決)事業」と名した。二〇〇七年三月期の売上高は約八百億円。警視庁は、同社の取引が暴力団の資金源になった可能性もあるとみて調べる。」

本日の一部報道に関する事情等について(PDFファイル)

プレスリリースによれば、会社は「結果として反社会的勢力と取引関係を結んでしまっていた」という認識です。

また、会社の外部調査委員会のメンバーにKPMGの関係会社の公認会計士が入っています。

企業舎弟の掟 (だいわ文庫 H 10-3 「巨悪」欲望の暗闘史 1巻)企業舎弟の掟 (だいわ文庫 H 10-3 「巨悪」欲望の暗闘史 1巻)
有森 隆 グループK

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この本で取り上げている事件のひとつであるイトマン・住銀事件のイトマンのように、上場会社が暴力団に取り込まれてしまったケースは、皆無ではありません。スルガコーポレーションは、検察・警察の大物OBが役員にいるということで、逆にそうした相手を押さえ込めると考えてつきあっていたのでしょうか。
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