会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

元会計事務所パートナーが事務所を訴える

同じく経営財務の10月12日号の海外会計トピックスに、米国KPMGの元パートナーが事務所に対して30百万ドルを請求する訴訟を起こしたという記事が出ていました。

Former KPMG partner sues accounting firm for $30 million

経営財務で紹介されていたLos Angeles Timesの記事です。

KPMGのロスアンジェルス事務所に所属していたこの元パートナーは、違法なタックス・シェルターを使い、10億ドルの脱税を助けた容疑で裁判にかけられた4名のうちの一人です。昨年12月の判決では、他の3名(2名のKPMG幹部と弁護士)は有罪となりましたが、この元パートナーだけは無罪でした。

David Greenberg, who was a partner with the firm's Los Angeles office, was one of four people charged with using tax shelters to help wealthy people escape more than $1 billion in taxes. Two KPMG executives and a lawyer were convicted of the charges in December, but a jury exonerated Greenberg.

元パートナーは、事務所に対する訴訟の中で、事務所に蔓延していた租税回避行為を隠すために不良従業員に仕立て上げられたのだと主張しています。また、KPMGは元パートナーが犯罪を犯したと公に告発し、違法な実務慣行から注意をそらそうとしたともいっています。

The lawsuit alleges that Greenberg, 50, was singled out as a rogue employee to cover up the company's own widespread practice of tax evasion and conspiracy. The suit says KPMG publicly accused Greenberg of committing crimes and allegedly tried to divert attention from its illegal practices.

ちなみに、30百万ドルの内訳は、弁護士費用が10百万ドル、名誉棄損や5ヶ月間拘置されたことなどに対する慰謝料などが20百万ドルです。

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