鎮魂と反省、そしてこれから

福島第一原発の事故が起きるまで、私は原発は原爆と同様なものだという認識を
持っていなかった。

使用目的が異なるだけで、実はその内容は同じだったのだ。
「平和利用」という甘い言葉にごまかされるが、いざ事故が起って、
その威力が原爆なみであることを思い知らされた。

そんなことに気付かずに、原発から供給される電気を毎日当たり前のように使ってきた。
そんな自分にも罪はある。
原発と役人の密着。地域と原発との密着。その関係をつくり上げたのが天下りや、
地域の経済活性。つまり、すべてはお金だった。
そして、私はそこから生まれた電気を何も考えずに享受していた。
それぞれの立場において、原発の恩恵にあずかっていたわけだ。

そんな原発がこの事故で奪っていった多くの人や動物たちの命や生活、
地域のつながりなど、当たり前だった日常が失われていったことに愕然とする。

そんなに危険な原発が、活断層という危うい立地だということにも衝撃を受ける。
また、燃料から出るゴミは最終処理できずに地中に埋められることも知ると、
いよいよ原発は地球に存在してはいけないものだという結論になる。

核のない世界を訴えるならば、原発もあってはならない。
これらは同じものだからだ。まずは、日本の原発をなくそう。
失われた多くの生命の前でわたしは誓いたい。
「原発をなくすために声をあげ、行動しつづけます」と。