2019.4.7 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
TOKYO FM
https://www.tfm.co.jp/manyuki/
草野「新生活スタートでも、変えたくないものってあるよね」
彼にとって、人生は枕さがしの旅?(以前にMステで、798円の枕が今のところいちばん!とか言ってましたよね)
北海道の某大手家具チェーン店の枕、オーダーするタイプの枕・・・、そしてたどり着いたのがスウェーデンの某大手家具メーカーの「横向きで寝る人用の枕」。
これは低反発で最高の寝心地だったそうで、最近ヘタってきたので購入しようとしたら廃番になっていたとか。
草野「横向きで寝る人用って、需要ないんでしょうか。またこの春から、枕さがしの旅が始まります」
((笑)私事ですが、上向きで寝るタイプで高反発好きな私は、いろいろ試した結果、もみ殻枕が気に入って、休みのたびの天日干しを欠かさずに使っております。余計なことでした!)
今回のテーマは約1年ぶりに「クセになる面白ソングで漫遊記」のパート2。
前回はそうでもなかったので、今回は「なるべくロックなものをセレクト」したそうだ。
ちなみに、Part 1 はココ。
草野「一度聴いたら、しばらくしてまた聴きたくなる、そんなおもしろソングの大陸に、1年ぶりに再上陸!」
オンエア曲
01 トゲトゲの木(スピッツ)
02 遺憾に存じます(ハナ肇とクレージー・キャッツ)
03 青森ロック大臣(人間椅子)
04 So Said Kayo(The Hit Parade)
05 ふやけた■■(ヒカシュー)
06 スナッキーで踊ろう(海道はじめ)
07 デタラメ マザコン チェリーボーイ(金玉ガールズ)
08 ナントカナルシング(ふなっしー)
09 レッド de ハッスル(大西ユカリと新世界)
漫遊前の一曲は、スピッツで「トゲトゲの木」(1989年、インディーズ盤『ヒバリのこころ』。1999年、『花鳥風月』)。
草野「これは意図したおもしろさではなく、若い声を聴いて、自分で笑ってしまったというおかしさ。草野マサムネ、まだ21か22の頃の声です」
フムフム、泣けるくらい若い声です。こんな頼りなげな声のボーカルを中心としたバンドが、30年以上も続くなんてね。やっぱり奇跡?
最初の曲は、ハナ肇とクレージー・キャッツで「遺憾に存じます」(1965年、14thシングル)。
草野「昭和のおもしろソングといえば、この方たち。昭和芸能界の大スターのいわゆる『出落ちソング』」
この曲は、結成10周年記念映画『大冒険』の挿入歌としてヒット。
草野「出だしの『抱きしめたい』のイントロ。ビートルズへのオマージュで8割方この曲を聴いてしまったと言ってもいいと個人的には思います」
誰でも知っている「抱きしめたい」のイントロ。「抱きしめたい」のリリースが1963年なのだから、当時のインパクトは今とは比較できないでしょうね。
「クレイジーの中では、比較的ロックテイスト強めではないですかね」と。
昭和のコメディアンは彼らをはじめドリフターズなども優れたバンドマンで(ドリフはビートルズの武道館公演でのフロントアクト)、「そういう意味ではレジェンドだな」と。
この曲は寺内タケシのバンドが演奏しているという話もあるとか。
ちなみに、映画の主題歌はこれらしい。
大冒険マーチ(ハナ肇とクレージーキャッツ)
次は、人間いすの「青森ロック大臣」(1993年、4thアルバム『羅生門』)。
人間椅子は青森出身のスリーピースバンド。イカ天でも活躍した独特の世界観と「すごいテクニック」をもったバンド。
この曲は彼らの初期の曲だそうで、「同じ青森出身の寺山修司さんの映画『田園に死す』の恐山の映像にリンクする。おもしろソングと言っては申し訳ないくらいカッコいい曲」と。
映画『田園に死す』は大好きな作品だそうだ。
(寺山修司氏は若い頃、精神的には追っかけだったくらいの作家なので、ここで名前をきいて、ちょっと衝撃・・・)
まじめな社会風刺も入っているが、サビで「あおも~り あおも~り♪」(ZO-3で)と繰り返すところがクセになって何度も聴きたくなってしまうそうだ。
アルバムのタイトルを並べただけで、土着性の匂いをプンプンさせた日本的な文化のテーマが垣間見れて、「独自の世界観」に納得してしまうくらい。
人間椅子「なまはげ」(NINGEN ISU ”NAMAHAGE”)
もちろんバリバリの現役だし、ライブも精力的に続けている。迫力スゴイ!
呪われそう・・・。
次は洋楽から、The Hit Paradeの「So Said Kayo」(1993年、3rdアルバム『Light Music』)。
1980年代前半からロンドンを中心に活動する、「渋谷系に入れられるようなオシャレな人たち」。
この曲は、日本人の女性カヨさんに向けたラブソングだとか。
サビで日本語の喋りが入っているそうで、はじめて部屋で一人で聴いたときは一瞬、「心霊現象?」と思ったとか。でもその喋りがおもしろくて、また聴きたくなってしまう「中毒性のある曲」だそうだ。
たしかにアレンジはおしゃれな感じで、急に聴こえてくる「け~よ~ け~よ~♪」(ZO-3で)や、内容も日本語もごくごく普通の、なんのひねりもない女の子の独白も、ある意味、不思議。
次は、ヒカシューの「ふやけた■■」(1980年、2ndアルバム『夏』)。
巻上公一の「独特の歌唱スタイルで有名」。
草野少年が中一の頃、YMO、Plasticsと並んで「テクノポップ御三家」の1つだった(クラスではヒカシューブームがあったとか)。なかでもヒカシューは歌詞が独特で中学生には意味不明で、「でもそれがおもしろくて、コミックバンドみたいな感覚で聴いていた」と。
「マスク」をかけようかと思ったそうだが(ZO-3で)、リズムが打ち込みだったそうで、それに匹敵する楽曲「ふやけた■■」を、と。
草野「■■の部分は、ホニャララということにしておきます。おもしろソングって言っていいのかな??」
この「20世紀の終わりに」のPVがなぜか懐かしい・・・。
PV 20世紀の終りに (1996年バージョン)
メッセージコーナー。
軽音部でボーカルを担当している男子、「MCが緊張する。どうしたらいい?」
同じ緊張者同士として、「えらそうなことは言えないんだけど」という前置きで、
草野「長年の経験から言うと、アドリブに頼らない。前々からノートでできるだけ細かく台本を書いておく」
結果的に台本とは異なるMCになることもあるけれど、あらかじめ喋ることが決まっているというのは安心感につながるそうだ。心構えも違ってくるし緊張も弱まる。(わかるような気がする)
「MCノートを準備すること」と。
ライブ前、スピッツのボーカルとして、いろいろ準備すること、あるんですね。大変だ・・・。
作詞について。
イチロー選手が引退会見で、例のTシャツに書かれていた言葉に意味についてきかれたとき、「無粋だ」とはねつけたことについて、スピッツの歌詞も聴く人それぞれに解釈して楽しめるから好きなのであって、「マサムネさんが雑誌などで歌詞を解説しないところが好き」というメッセージ。
「誤解してなんぼ」というふうに思っているので、解釈はご自由に、と草野くん。だけど、ときどきSNSなどで語られている解釈に、「そこ、ちがうんだよなあ」と思うこともあるらしい(笑)。
草野「(ほかの作詞家の方はちがうかもしれないけれど、自分にとっての)作詞の作業は、100の言葉を使って伝えたいことを5つとか6つの言葉でまとめようとする作業なので、結果、意味不明になることも多いんだけど、それでいいって割り切って作っている」 なんだか、納得・・・。
スピッツのライブに行くとき、職場のシフトをかえてもらったりするので、そのお礼に、「スピッツのライブ行ってきました!」的なお菓子のグッズとかあるといいな、というご意見。
「スピッツのグッズのお菓子、味がイマイチだよなとか言われるとヤなので、味とかにこだわると値段が高くなっちゃうかな。味は二の次でいいんでしょうかね」と(笑)。いやいや、やっぱり美味しいほうが・・・。
昔、「プリッツ」や「リッツ」などの文字を「スピッツ」に変えてもらって売るのはどう?という話もあったらしい。
草野「貴重なご意見をありがとうございます!」
次のツアーで、グッズにお菓子があったりして(笑)。
次の曲は、「珍曲好きに人には有名な」、海道はじめの「スナッキーで踊ろう」(1968年)。
プリマハムの新商品スナッキー発売に際してのキャンペーンソング。
草野「初めて聴いた人はびっくりするかも」
CMキャンペーンの概念がなかった時代の「初のタイアップソング」。有名歌手に依頼はできなかったので、作曲した船村徹氏のお弟子さんの海道はじめさんが歌ったそうだ。海道さんは現在、東京中野で飲食店を経営する傍ら、地元静岡で民謡教室を主宰している。
この曲は、「歌謡曲の大巨匠の船村先生がロックな曲をつくって、それを民謡歌手の海道さんが歌っている、という、奇跡のミクスチャーロック」とでも言いましょうか・・・と。当時、スナッキーガールというアイドルグループが企画され、女優 吉沢京子さんもメンバーだったとか。 これ、レコードのジャケットみたいですね。
草野「この曲、カラオケで歌うと難しいんですよ。民謡のスキルが必要なようで」
って、歌うんかい!!
そして、次は「前回も駆けたかったけど、もれてしまった」、金玉ガールズの「デタラメ マザコン チェリーボーイ」。
草野「なかなかのバンド名なんですけど、実写版『デトロイト・メタル・シティ』に登場するガールズバンド。このバンド名、一応、放送していいのか確認したんですけど、草野さんが大丈夫なら大丈夫です(笑)、ということでしたので。金玉ガールズ!」
物語の中では松山ケンイチ扮する根岸君のバンド、デトロイト・メタル・シティのライバルバンドとして登場し、根岸くんのことをディスりまくる。
この曲は劇中歌で、「セックス・ピストルズへのオマージュも含まれていて、非常にカッコいいです」。
セックス・ピストルズのアルバム、『勝手にしやがれ!!』の原題『Never Mind the Bollocks』はもともと「『キンタマのことは気にするな』という意味なので、バンド名もここからきていると思われます」と。
草野「悪趣味で、眉を顰めさせるのがパンクロックなので、まさにパンク!ということで」
『デトロイト・メタル・シティ』の映画は原作のえげつなさを抑え気味にハートウォーミングは作品になっているので、「興味のある方はぜひ」。
最後は、「この人・・・というか、この梨(笑)、いってみたいです」、ふなっしーで「ナントカナルシング」(2016年、コンピレーションアルバム『ふなっしー初監修のメタル・コンピレーションアルバム!- フナメタルロック』)
一昨年あたり、高橋みなみさんのラジオ番組にゲストにでていたふなっしーが発表した新曲。運転中に聴いていた草野くん、「え、これ、放送事故じゃないの」と驚いて、ハンドルをギュっと握ったそうで。
草野「それまで聴いていたふなっしーの曲は美味しい梨、という感じだったけど、この曲は品種改良される前の野生の梨という感じですかね」(相変わらず、例えがうまい)
それでいて歌詞は真面目という、「ふなっしーが堪能できる」曲だそうです。
草野「よく声がつぶれなかったな・・・」
最後に。草野「今回は、ロック大陸!という感じでお届けできたのではないかと思いますが、いかがでしたでしょうか」
こういう「おもろい曲たち」は1年くらいの周期でたまるそうなので、Part 3 も期待していていいそうですよ。
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
今回は、大西ユカリと新世界で「レッド de ハッスル」(2003年、1stシングル)
「今は亡き近鉄バファローズの応援歌として」前回かけたかったけれど、「おもしろソングの範疇にも入るかな」ということで、ここでのオンエアとなりました、ということ。
こんな応援歌、あったんですね~。おもしろい。
草野「大西ユカリさんは、本当にsoulful & powerfulなシンガーで、聴いていると、小さなことなんてどうでもよくなるような歌声」
大阪弁のしゃべりもおもしろく、「ウルフルズの『大阪ストラット』に通じるような?」
ウルフルズ - 大阪ストラット
来週のテーマは「Wishbone Ashで漫遊記」。
先日の来日公演に出向いたら、ボーカル & ギターのアンディ・パウエルの声が出まくりで、ギターは変わらずうまかったそうで、さっそく特集に取り上げることにした、と。
ツインギターの元祖、イギリスを代表するバンドの1つ。
ツインギター好きのワタシが一時聴きまくったバンドなので、楽しみです。
宮内オーナーのような方が広い心でイチローの行く末を見ていてくれたこと、勝負の世界では稀有なことのように思えて、ほっこりする。
https://mainichi.jp/articles/20190408/k00/00m/050/211000c