<原題> 「THE SCARLET LETTER」
<公開時コピー> 「狂おしい愛にその身は焼き尽くされる――そして押されたのは愛の刻印」
「スカーレットレター」はナサニエル・ホーソンの小説「緋文字(スカーレットレター)」、
姦通を犯したものがその罪の証として胸に【姦通】ADUL TERYの烙印の(A)の文字を一生つけて生きなければならない、というそんな意味があるようです。
1995年、デミ・ムーア、ゲイリー・オールドマン出演で映画化されました。
その韓国版ではなくオリジナルで、スカーレットレターという言葉がチラッと出てくるのは、登場人物の誰もに裏がありその罰を指していたのではないでしょうか?
監督は「Interview」のピョン・ヒョク。
主演は「シュリ」のハン・ソッキュ。
韓国ものにハマった第一歩目がこれで、当時“全ての脚本は彼の元に集まってきた”と言われるほどの人気ぶりでした。
そして将来を嘱望されながら2005年2月22日、自らその命を絶った「ブラザーフッド」のイ・ウンジュは本作が遺作。
いろいろないきさつを見聞きしたこともあって、とても興味深い映画でようやく観ることが出来ました。
個人的には「永遠の片想い」がとても好きです。
中島ひろ子に似ているって思っていたけれど松たか子にも似ていますよね。
冒頭には追悼コメントがありました。
<あらすじ> 美しい妻に美しい愛人、そして仕事での約束された成功。
強盗殺人課刑事ギフンの前には洋々たる将来が保障されていた。
だがある日、彼が担当することになった一件の殺人事件により美しい容疑者に出会う。
三つの時間が交差しながら進み、その穏やかな平和も破滅へと向かっていく。。。
ハン・ソッキュ ・・・・・・ギフン
イ・ウンジュ ・・・・・・カヒ
ソン・ヒョナ ・・・・・・・・ギョンヒ
オム・ジウォン ・・・・・スヒョン
キム・ジングン
ヤン・テド
□HP http://www.scarletletter.jp/top.html
(↓ 注:以下ネタばれあり)
←韓国版ポスターけっこう好き
冒頭の、「善悪の実」を食べたアダムとイブの創世記3章6節
「女がその木を見ると、それは食べるによく、目には美しく、賢くなるには好ましい。
そう思われたから、その実を取って食べ、
また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた」
とても意味深です。 こういうお題のある作品って韓国映画には多いような気がします。
究極の死と直面するシーンでは見ているこっちまで息苦しさを覚えました。
ハン・ソッキュもインタビューでトランクのシーンは心身的にも一番酷い撮影だったと話していたのを思い出しました。
閉所恐怖症になるわ! ってかバラエティで開ける方法を紹介していたのを覚えています(日本車だけ?)。
禁断の実を食べてしまった二人の受ける罰なのか、人間の本質がどんどん暴かれて恐怖からくる狂気もチラホラ、耐え難い苦痛から逃れられない恐怖がそこにありました。
人が死ぬシーンではグロさを追求するのが常なのでしょうか、韓国映画は。
そして音楽が印象的です。
オープニングの、ギフンが車の中で歌っているオペラはヴェルディ「神よ、平和を与えたまえ」。
過剰ともいえる自分に対する自信のほどがとても表現されています。
ギフンのような過剰に自信がある男であるゆえに傲慢であり、窮地に陥ると他人のせいにして、という醜い男をハン・ソッキュが演じるとは~~~素晴らしく演技の幅を広げて成功させています。
全裸や血みどろや視覚で勝負しなくても充分イケてたのでは。
イ・ウンジュの歌声って「愛と、死を見つめて」(’03)の特典映像で初めて聴いたけれど、とても細く綺麗な声で歌唱力もあるなって思いました。
カヒ役でステージで色っぽく歌うのは、ザ・コアーズ「Only When I Sleep」
これがとても美しくMVを見るようでした。
イ・ウンジュはピアノも弾けるので、ピアノ経験者なら弾いたことはあるだろうあの曲(なんだっけ)もその指先をウットリしながら見ていました。
そしてチェリストでギフンの妻スヒョンがオーケストラと演奏するのは、ショスタコーヴィッチのチェロ協奏曲。
スヒョンの内面が滲み出るような勢いがあって怖かったです。
また彼女の秘密こそが三人の関係のバランスの危うさの鍵でした。
ハン・ソッキュがババン!と脱いでいるのに対して、イ・ウンジュは正面からのカットはほとんどないのが今となっては痛々しくみえました。
彼女の存在感はピカイチでした。
背中からのシーンがほとんどで美しい体だし、今までとは違う役を体当たりで上手く演じていたし女優として演技の幅が広がった、と思えれば良かったのにと感じてしまうのは私が彼女ではないから。
韓国のトップ女優は肌を露出しない、というお国柄もあるのでしょう。
精神面でハードな作品なので、こっちにヤラレてしまったのでしょうか。
これが遺作となってしまってとても残念でなりません。
自殺した日と同じだったという「バンジージャンプをする」もいつか必ず観ます。
心よりご冥福をお祈りいたします。
2005年5月25日(水)アミューズCQN鑑賞
渋谷「picasso347」の7、8階にあってとても綺麗なビルでした。
3階にある「347cafe」でランチ。
オープンテラスもあってプールがなんとも涼しげ。
劇場の座席も広く、発券すると整理番号を受取り、上映15分前に整理番号順に入場でスムーズでした。
「マラソン」の予告を観ました。
チョ・スンウの演技にもう釘付けです。
「LOVE~サラン」でチャン・ドンゴンの恋人役が母親役でビックリしました。
また弟役で「天国の階段」でクォン・サンウの子役のペク・ソンヒョンも出演するというからキャストだけでも期待できそうです。
<公開時コピー> 「狂おしい愛にその身は焼き尽くされる――そして押されたのは愛の刻印」
「スカーレットレター」はナサニエル・ホーソンの小説「緋文字(スカーレットレター)」、
姦通を犯したものがその罪の証として胸に【姦通】ADUL TERYの烙印の(A)の文字を一生つけて生きなければならない、というそんな意味があるようです。
1995年、デミ・ムーア、ゲイリー・オールドマン出演で映画化されました。
その韓国版ではなくオリジナルで、スカーレットレターという言葉がチラッと出てくるのは、登場人物の誰もに裏がありその罰を指していたのではないでしょうか?
監督は「Interview」のピョン・ヒョク。
主演は「シュリ」のハン・ソッキュ。
韓国ものにハマった第一歩目がこれで、当時“全ての脚本は彼の元に集まってきた”と言われるほどの人気ぶりでした。
そして将来を嘱望されながら2005年2月22日、自らその命を絶った「ブラザーフッド」のイ・ウンジュは本作が遺作。
いろいろないきさつを見聞きしたこともあって、とても興味深い映画でようやく観ることが出来ました。
個人的には「永遠の片想い」がとても好きです。
中島ひろ子に似ているって思っていたけれど松たか子にも似ていますよね。
冒頭には追悼コメントがありました。
<あらすじ> 美しい妻に美しい愛人、そして仕事での約束された成功。
強盗殺人課刑事ギフンの前には洋々たる将来が保障されていた。
だがある日、彼が担当することになった一件の殺人事件により美しい容疑者に出会う。
三つの時間が交差しながら進み、その穏やかな平和も破滅へと向かっていく。。。
ハン・ソッキュ ・・・・・・ギフン
イ・ウンジュ ・・・・・・カヒ
ソン・ヒョナ ・・・・・・・・ギョンヒ
オム・ジウォン ・・・・・スヒョン
キム・ジングン
ヤン・テド
□HP http://www.scarletletter.jp/top.html
(↓ 注:以下ネタばれあり)
←韓国版ポスターけっこう好き
冒頭の、「善悪の実」を食べたアダムとイブの創世記3章6節
「女がその木を見ると、それは食べるによく、目には美しく、賢くなるには好ましい。
そう思われたから、その実を取って食べ、
また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた」
とても意味深です。 こういうお題のある作品って韓国映画には多いような気がします。
究極の死と直面するシーンでは見ているこっちまで息苦しさを覚えました。
ハン・ソッキュもインタビューでトランクのシーンは心身的にも一番酷い撮影だったと話していたのを思い出しました。
閉所恐怖症になるわ! ってかバラエティで開ける方法を紹介していたのを覚えています(日本車だけ?)。
禁断の実を食べてしまった二人の受ける罰なのか、人間の本質がどんどん暴かれて恐怖からくる狂気もチラホラ、耐え難い苦痛から逃れられない恐怖がそこにありました。
人が死ぬシーンではグロさを追求するのが常なのでしょうか、韓国映画は。
そして音楽が印象的です。
オープニングの、ギフンが車の中で歌っているオペラはヴェルディ「神よ、平和を与えたまえ」。
過剰ともいえる自分に対する自信のほどがとても表現されています。
ギフンのような過剰に自信がある男であるゆえに傲慢であり、窮地に陥ると他人のせいにして、という醜い男をハン・ソッキュが演じるとは~~~素晴らしく演技の幅を広げて成功させています。
全裸や血みどろや視覚で勝負しなくても充分イケてたのでは。
イ・ウンジュの歌声って「愛と、死を見つめて」(’03)の特典映像で初めて聴いたけれど、とても細く綺麗な声で歌唱力もあるなって思いました。
カヒ役でステージで色っぽく歌うのは、ザ・コアーズ「Only When I Sleep」
これがとても美しくMVを見るようでした。
イ・ウンジュはピアノも弾けるので、ピアノ経験者なら弾いたことはあるだろうあの曲(なんだっけ)もその指先をウットリしながら見ていました。
そしてチェリストでギフンの妻スヒョンがオーケストラと演奏するのは、ショスタコーヴィッチのチェロ協奏曲。
スヒョンの内面が滲み出るような勢いがあって怖かったです。
また彼女の秘密こそが三人の関係のバランスの危うさの鍵でした。
ハン・ソッキュがババン!と脱いでいるのに対して、イ・ウンジュは正面からのカットはほとんどないのが今となっては痛々しくみえました。
彼女の存在感はピカイチでした。
背中からのシーンがほとんどで美しい体だし、今までとは違う役を体当たりで上手く演じていたし女優として演技の幅が広がった、と思えれば良かったのにと感じてしまうのは私が彼女ではないから。
韓国のトップ女優は肌を露出しない、というお国柄もあるのでしょう。
精神面でハードな作品なので、こっちにヤラレてしまったのでしょうか。
これが遺作となってしまってとても残念でなりません。
自殺した日と同じだったという「バンジージャンプをする」もいつか必ず観ます。
心よりご冥福をお祈りいたします。
2005年5月25日(水)アミューズCQN鑑賞
渋谷「picasso347」の7、8階にあってとても綺麗なビルでした。
3階にある「347cafe」でランチ。
オープンテラスもあってプールがなんとも涼しげ。
劇場の座席も広く、発券すると整理番号を受取り、上映15分前に整理番号順に入場でスムーズでした。
「マラソン」の予告を観ました。
チョ・スンウの演技にもう釘付けです。
「LOVE~サラン」でチャン・ドンゴンの恋人役が母親役でビックリしました。
また弟役で「天国の階段」でクォン・サンウの子役のペク・ソンヒョンも出演するというからキャストだけでも期待できそうです。