今回、井筒和幸監督の映画を初めて見ると思っていました。
辛口批評で有名でしたが、どんな映像を撮る方なんだろうと。
でもプロフィールを見たら、「晴れ、ときどき殺人」「二代目はクリスチャン」「犬死にせしもの」を見てたわ~~~。
のっけから喧嘩シーンがあり、つかみはOKばりの半端ない描写でドキドキさせてくれました。
息子役の今井悠貴くん良かったです!
藤井隆さんも存在感あったし、長髪の西島秀俊さんもなかなかでした。
キャストもけっこう豪華に使っていました。
ピンクの公衆電話、ビクターの置物、「インド人もびっくり」など当時のギャグ、服装からもちろん70年代なわけで懐かしい雰囲気も楽しめました。
日本語と韓国語が混じったセリフも多く、もちろん字幕はあってすぐ慣れました。
<公開時コピー> 「生き抜くんだ、どんなことがあっても。」
<あらすじ> 74年。京都で大暴れしていたアンソンは、病にかかった息子チャンスの治療のために、一家を引き連れ東京に引っ越してきた。
アンソンはある日、駅のホームで宿敵近藤と遭遇し、彼が率いる大学応援団と朝鮮高校生との大乱闘に巻き込まれるが、気のいい国鉄職員の佐藤に助けられる。
佐藤はその争いが原因で国鉄をクビになってしまうが、アンソンの家族とも親しくなり妹キョンジャにほのかな思いを抱く。
キョンジャはふとしたきっかけで芸能プロダクションからスカウトを受け、狭い世界を飛び出したいという思いとチャンスの治療費を稼ぐためにも、芸能界で頑張ろうと決意する。
タレントとしての一歩を踏み出すものの、なかなか芸能界のしがらみに馴染めないキョンジャに声を掛けてくれたのは、自然体で業界に染まらずにいる先輩俳優の野村だった。
やがてキョンジャは迷いながらも野村に惹かれ始めていく。
一方チャンスの病状は次第に悪化し、日本では助かる術がないと宣告されてしまう。
アンソンはアメリカでの治療にかかる莫大な費用のために無謀な計画を立て、佐藤を巻き込みたった2人で危険な仕事へと突っ走っていくが。。。
愛する者の命を救うために、全てを投げ出し全力疾走するアンソンたち。
彼らはその手にLOVE&PEACEをつかむ事ができるのか。。。
井坂俊哉 ・・・・李安成(アンソン) 田中要次 ・・・・先輩運転士
西島秀俊 ・・・・野村健作 徳山昌守 ・・・・朝高生の番長
中村ゆり ・・・・李慶子(キョンジャ) 浜田学 ・・・・・錦宏次郎
藤井隆 ・・・・・佐藤政之 菅原大吉 ・・・・舞台挨拶の司会者
風間 杜夫 ・・・・ビョンチャン 堀江慶 ・・・・・サード助監督
キムラ緑子 ・・・兄妹の母 長原成樹 ・・・・ブローカーの男
手塚理美 ・・・・キョンスン 田中哲司 ・・・・取調官
キム・ウンス ・・高泰玉(テオ) 日向丈 ・・・・・刑事
今井悠貴 ・・・・李燦秀(チャンス) 愛染恭子 ・・・・スナックのママ
米倉斉加年 ・・・枝川の長老 木下ほうか ・・・ヤクザ俳優
馬渕 晴子 ・・・・ホルモン屋のおばさん 金田敬 ・・・・・時代劇の監督
村田 雄浩 ・・・・朝鮮将棋のおじさん AHN MIKA ・・ドレスの女
ラサール石井 ・・三浦プロデューサー 並樹史朗 ・・・・倉田プロデューサー
杉本哲太 ・・・・「太平洋のサムライ」監督 竹下明子 ・・・・佐藤の母
麿赤兒 ・・・・・石橋中将役の大物俳優 鎌田愛 ・・・・・佐藤の妹
でんでん ・・・・ライトエージェンシー社長 新屋英子 ・・・・故買屋の女店主
寺島進 ・・・・・イカ釣り船の船長 久ヶ沢徹 ・・・・水中運動会の司会
国生さゆり ・・・お志摩 川村亜紀 ・・・・水中運動会の司会
田口浩正 ・・・・南プロデューサー 松永京子 ・・・・チャンスの母(写真)
すほうれいこ ・・なおみ ソン・チャンウィ ・・父ジンソン
宮川大輔 ・・・・水中運動会のAD イム・クミョン ・・・ビョンチャンの若い頃
山本浩司 ・・・・ライトエージェンシー松井 パク・ヨンソ ・・・・テジュン
松尾貴史 ・・・・ギャグ好きのおじさん チャン・ジョンシク ・・ドンホ
清水優 ・・・・・ヨンギ チェ・ウク ・・・・・ヨンイル
近所のおばさん ・・岩崎敦子 パク・ソヒ ・・・・金村伍長
桐谷健太 ・・・・国土舘応援団団長の近藤 中村有志 ・・・・宇野重吉
粟野史浩 ・・・・応援団の金閣 温水洋一 ・・・・マスター
土平 ドンペイ ・・応援団の銀閣 木村 祐一 ・・・・漁船の船長
□HP
http://www.pacchigi.jp/loveandpeace/index2.php
(注↓ 以下ネタばれあり)☆☆★★★
アンソン父は
済州島4・3事件 で、
虐殺から日本へ逃げてきたというようなシーンが途中で入ってきます。
これが唐突でわかりにくかったのだけど、1では語られていたのかしら?
キョンジャが出演する映画は、国のため(愛する人を守るため)命を投げ出す特攻の話で、
生き抜くために(それが犯罪でも)何でもしてきたという一家と相対する見方になっていました。
「
きけ、わだつみの声」で緒形直人が演じた、徴兵を拒否した青年を思い出しました。
舞台となる74年東京、私は墨田区に住んでいてアンソン息子よりちょっと小さかったかな。
自分の世界は家族や近所や幼稚園とかそんなもので。
学生時代「朝鮮人と目を合わすとヒドイ目にあう」と聞いたことはけれど、実際何か起きたって聞いたことはなかった(と思う)。
一部お互い露骨に反目し合っていた時代でもあり。
それでも差別を受け被害者だ、というこを強調した描写が多かったです。
ぃゃ、待て、それは違うだろう、と思った箇所もあれこれあるのですが。。。
私も勉強中ですが歴史認識の差も感じたり。
パッチギモデル(朝鮮高校生がバスを倒すシーン、棺桶が入らないからと玄関を斧で叩き壊す葬式のシーン)もある李鳳宇さんが製作の一人で、
私が韓国映画を初めて見た「シュリ」を、日本に紹介してくれたシネカノン代表なんですね~~~。
それをきっかけに映画やドラマ、K-POPに興味を持ったので感謝ですっ
2007年4月20日(金)よみうりホール