上北沢暗室雑記帳

写真に関するよしなしごとを

写真展060409

2006-04-27 23:20:49 | 写真展
◆ヤングポートフォリオ/K★MOPA
 参加資格を失って2年たつが、見る楽しみの大きい展なので今年も出かけた(と言いつつ、一宮の桃の花と抱き合わせ。そういえば今年の見頃は4/16頃だったようだ。遅くしたつもりがまだ早かったんだな)。
 海外勢が増加傾向にあるせいか、シリアス系作品の比率が増えたように思った。世界の至る所、紛争や貧困が絶えないということを、普段はすっかり忘れている。思いを込めて捕らえられたであろうシーンながら、それらは既に記号化してぼけた心には刺さってこないのが由々しきこととは思いながらも、やはり本音が求めているのは写真的な驚きだ。
 とは言え、せめてそんなことでも考えさせ無自覚をただすには十分な量だし、また必ずしも既視感に満ち満ちたものでもない。ひとつには、当事者国民である作家の視点だろう。よそ者とは違った視点や間の取り方、色のとらえ方があると思う。またひとつには、そんな壮絶なシーンに隣り合ってエリックや清真美、池田昌紀らの現代作品が静かに隣り合って展示されているところ。平衡感覚が揺さぶられるかのようだ。
 ぎっしりと詰まった百花斉放をあまさず丹念に見て回りたい展だ。腰さえ痛くならなければ。またいろいろと試してみたい気持ちを呼び起こしてくれるところが、今の自分にとってはとてもいい。なんてことを言いつつ、今頃感想文を書いてすっかり冷め切っているところは情けない限り。
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