図書館・語り・紙芝居・集団相手の絵本よみ・ボランティアなどについて書きます。
絵解きボランティア
実演記録20 紙芝居講演会
以前、琵琶湖周航の歌の紙芝居作りに協力したご縁で、紙芝居作り方・演じ方について説明。
立派なお屋敷でした。(吉田千秋)ちあきの会の会員の方々、今回はほとんど女性、を相手に。
以下レジメ
H18.8.5 新津・吉田千秋生家にて
紙芝居・作り方演じ方
新潟かみしばいクラブ
石倉恵子
1 種類
印刷・・・・図書館で普及。枚数が決まっている。1枚あたりの文章が長い。朗読型
手作り・・・街頭紙芝居の流れ。枚数多く、人力アニメーション風。演劇・交流型。
2 これからの方向性
自分が満足する・・・仲間の中で共感しあい、自分の人生を確かめる
他者とのかかわり・・・相手のために作り、演じる。客観性を大切に。庶民の歴史の保存。
外国に広める・・・絵のあるストーリーテリング(storytelling with pictures)
3 作り方
① 主人公を決めストーリーを考える・・・主人公主義。昔話理論。
② コマ絵と脚本にする・・・ダミー。構成、構図、余白の美。セリフを主とする。右から左。
③ 白表紙に描く・・・黒くはっきり線描き。番号を振る。
④ 色を塗る・・・同じ部分は同じ色で。はみ出してもよい。
⑤ 墨入れ・・・もう一度線描き
⑥ 裏書・・・脚本の見直し。文はその絵の一つ前の画面の裏面に書く。題名作者名。
4 演じ方
・上手い実演を見せる(家元・劇団型)から、あれなら自分でもできそうだ(身の丈・共生型)へ。
・いろいろな語り方や人間の多様性を見せ、ルールの中で誰もが否定されない社会へ。
・生身の人間が対面で語り、聞き手と交流する。
① 下読み・・・展開を知る。気持ちを乗せる。絵で見て分かる長い文は短くする。
② 練習・・・横に立ってお客と対面し、気持ちを集めて語りかける。
③ プログラム・・・おはなし会型、聞き手選書型
④ 道具立て・・・見やすい、演じやすい高さ。照明。「中身が大切」忘れずに
⑤ 演出・・・鳴り物、大型。単発でやるなら良いが、継続・複数作品ではどうか。
⑥ 本番・・・だれもが上手くなっている最中。「できる範囲でやる」ことをくり返す。
⑦ 反省・・・記録
5 歴史
12世紀/絵巻物(絵を見せて語る)→ 室町時代/奈良絵本、絵巻物→ 江戸時代/寺社で絵解き、寄席で写し絵、影絵めがね、のぞきからくり → 明治時代/影絵、のぞきからくり、口演童話→ 大正時代/影絵、立ち絵(ペープサート)、平絵、口演童話→ 昭和/ストーリーテリング、絵ばなし、現在の紙芝居、街頭紙芝居→ 平成/印刷・手作り紙芝居、民話紙芝居、集団向け絵本の読み聞かせ
(参考資料 『紙芝居の歴史』上地ちづ子 久山社、
『紙芝居選び方生かし方』児童図書館研究会)
※持ち込んだもの・・照明セット。印刷紙芝居『さよならさんかくまたきてしかく』『したきりすずめ』『てんとうむしのテム』『おけやのてんのぼり』
製作途中の『福をよぶ大うちわ』(新潟市の伝説より)、自作紙芝居『くいしんぼう』(コンクール出品作)、本・コンクール資料等数冊
※ 準備 ボードに『福をよぶ大うちわ』(線描きの途中)を掲示。舞台セット
※ 手順 『くいしんぼう』を実演後、45分間説明。製作途中の作品を見せながら、コマ割、フィクションを織り交ぜる事、右から左、を説明する。5の歴史は説明せず。
15分休憩、残りを質問や雑談。その後、実際にやってもらう。
※ 反省 どうしても早口になるので、以降気をつけよう。最初に『くいしんぼう』をやったのは正解だった。アニメーションのような構成、展開、視点の移動、などがよくわかってもらえた様子で、最後に感想を言っていただいたときにも、その発言があった。
ブルーナの絵を引用したことで、絵は簡単でいいことが理解してもらえた。敷居が低くなったという感想も出て、とてもうれしい。
二人の方が進んで実演してくださった。これもとてもうれしい。『さよならさんかく・・』は、私と似てる演じ方。初めて挑戦したとつとつとした感じがいい。
『したきりすずめ』を演じたおばあさまは、図書館で、絵本読みを淡々と読む読み方を指導されたそうで、気詰まりな様子。「ご自分の持ち味を出したほうがいいです」と言ったら、それが呼び水になったように実演に立たれた。初見で読んだにもかかわらず、展開を予測しながら言葉にだすという難しいことをところどころでやってのけていた。語り方も親しみがあり、聞き手の間にとても和やかな雰囲気が広がる。私には真似できない。これができないと、コンクールで実演審査を突破できないと思うときがある。トホホ。
「いろんな語りがつぎつぎと現れるからいいんですよ」と、しつこく言っておいた。
絵巻物が源流だから右から左だ、ということを説明すると、皆さんとても納得した様子だった。
※ その他 「奈良絵本なら、ここにもある」とのこと。すごいなー。
吉田千秋の業績や人となりを見ると、ここにも宇宙人がいるなあ、と思う。一歩間違えると問題人物、うまくいけば天才。長島茂雄、黒柳徹子、養老孟司、高橋留美子、うーんと、事件を起こして新聞にでているような人たち。
最後に白い清楚なひつじ草を見せていただき、帰路につく。帰りの電車のアナウンスで、「ビックスワンのイベントにご参加の方は・・」と言っていた。今週末は宇多田ヒカルとスマップが来るらしい。そりゃー大騒ぎだろうね。
立派なお屋敷でした。(吉田千秋)ちあきの会の会員の方々、今回はほとんど女性、を相手に。
以下レジメ
H18.8.5 新津・吉田千秋生家にて
紙芝居・作り方演じ方
新潟かみしばいクラブ
石倉恵子
1 種類
印刷・・・・図書館で普及。枚数が決まっている。1枚あたりの文章が長い。朗読型
手作り・・・街頭紙芝居の流れ。枚数多く、人力アニメーション風。演劇・交流型。
2 これからの方向性
自分が満足する・・・仲間の中で共感しあい、自分の人生を確かめる
他者とのかかわり・・・相手のために作り、演じる。客観性を大切に。庶民の歴史の保存。
外国に広める・・・絵のあるストーリーテリング(storytelling with pictures)
3 作り方
① 主人公を決めストーリーを考える・・・主人公主義。昔話理論。
② コマ絵と脚本にする・・・ダミー。構成、構図、余白の美。セリフを主とする。右から左。
③ 白表紙に描く・・・黒くはっきり線描き。番号を振る。
④ 色を塗る・・・同じ部分は同じ色で。はみ出してもよい。
⑤ 墨入れ・・・もう一度線描き
⑥ 裏書・・・脚本の見直し。文はその絵の一つ前の画面の裏面に書く。題名作者名。
4 演じ方
・上手い実演を見せる(家元・劇団型)から、あれなら自分でもできそうだ(身の丈・共生型)へ。
・いろいろな語り方や人間の多様性を見せ、ルールの中で誰もが否定されない社会へ。
・生身の人間が対面で語り、聞き手と交流する。
① 下読み・・・展開を知る。気持ちを乗せる。絵で見て分かる長い文は短くする。
② 練習・・・横に立ってお客と対面し、気持ちを集めて語りかける。
③ プログラム・・・おはなし会型、聞き手選書型
④ 道具立て・・・見やすい、演じやすい高さ。照明。「中身が大切」忘れずに
⑤ 演出・・・鳴り物、大型。単発でやるなら良いが、継続・複数作品ではどうか。
⑥ 本番・・・だれもが上手くなっている最中。「できる範囲でやる」ことをくり返す。
⑦ 反省・・・記録
5 歴史
12世紀/絵巻物(絵を見せて語る)→ 室町時代/奈良絵本、絵巻物→ 江戸時代/寺社で絵解き、寄席で写し絵、影絵めがね、のぞきからくり → 明治時代/影絵、のぞきからくり、口演童話→ 大正時代/影絵、立ち絵(ペープサート)、平絵、口演童話→ 昭和/ストーリーテリング、絵ばなし、現在の紙芝居、街頭紙芝居→ 平成/印刷・手作り紙芝居、民話紙芝居、集団向け絵本の読み聞かせ
(参考資料 『紙芝居の歴史』上地ちづ子 久山社、
『紙芝居選び方生かし方』児童図書館研究会)
※持ち込んだもの・・照明セット。印刷紙芝居『さよならさんかくまたきてしかく』『したきりすずめ』『てんとうむしのテム』『おけやのてんのぼり』
製作途中の『福をよぶ大うちわ』(新潟市の伝説より)、自作紙芝居『くいしんぼう』(コンクール出品作)、本・コンクール資料等数冊
※ 準備 ボードに『福をよぶ大うちわ』(線描きの途中)を掲示。舞台セット
※ 手順 『くいしんぼう』を実演後、45分間説明。製作途中の作品を見せながら、コマ割、フィクションを織り交ぜる事、右から左、を説明する。5の歴史は説明せず。
15分休憩、残りを質問や雑談。その後、実際にやってもらう。
※ 反省 どうしても早口になるので、以降気をつけよう。最初に『くいしんぼう』をやったのは正解だった。アニメーションのような構成、展開、視点の移動、などがよくわかってもらえた様子で、最後に感想を言っていただいたときにも、その発言があった。
ブルーナの絵を引用したことで、絵は簡単でいいことが理解してもらえた。敷居が低くなったという感想も出て、とてもうれしい。
二人の方が進んで実演してくださった。これもとてもうれしい。『さよならさんかく・・』は、私と似てる演じ方。初めて挑戦したとつとつとした感じがいい。
『したきりすずめ』を演じたおばあさまは、図書館で、絵本読みを淡々と読む読み方を指導されたそうで、気詰まりな様子。「ご自分の持ち味を出したほうがいいです」と言ったら、それが呼び水になったように実演に立たれた。初見で読んだにもかかわらず、展開を予測しながら言葉にだすという難しいことをところどころでやってのけていた。語り方も親しみがあり、聞き手の間にとても和やかな雰囲気が広がる。私には真似できない。これができないと、コンクールで実演審査を突破できないと思うときがある。トホホ。
「いろんな語りがつぎつぎと現れるからいいんですよ」と、しつこく言っておいた。
絵巻物が源流だから右から左だ、ということを説明すると、皆さんとても納得した様子だった。
※ その他 「奈良絵本なら、ここにもある」とのこと。すごいなー。
吉田千秋の業績や人となりを見ると、ここにも宇宙人がいるなあ、と思う。一歩間違えると問題人物、うまくいけば天才。長島茂雄、黒柳徹子、養老孟司、高橋留美子、うーんと、事件を起こして新聞にでているような人たち。
最後に白い清楚なひつじ草を見せていただき、帰路につく。帰りの電車のアナウンスで、「ビックスワンのイベントにご参加の方は・・」と言っていた。今週末は宇多田ヒカルとスマップが来るらしい。そりゃー大騒ぎだろうね。
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