再投稿・聞き手選書への経緯

 今年1月にほんぽーとで、読み聞かせ講座受講生との交流会がありました。その時に、聞き手選書について石倉が発言した際に、「もったいない」「不公平だ」との他の団体からの意見が寄せられました。

「もったいない」というのは、子どもの意見を聞く時間がもったいない、ということと、子ども時代は短いからつまらない本を届ける時間がもったいない、よい本だけ選び抜いて読み聞かせればいい、という意味であると推測します。また、「不公平だ」というのは、同学年なのにクラス毎に違う本を読むことは、不公平だという意見です。

 また、それらの団体の方はこうもおっしゃいました。「教室から出るときに子どもの『あーやっと終わった』という声も聞こえるんです」。また、「とても変な本だけ避けて、私たちは話し合ってプログラムを決めるのです」などという意見もありました。


  もちろん、筋の通った意見であり、意見を並べられるのは当然かと思います。皆様の中でも同じお考えの方もあるかと思います。他の場面でもそのような疑問を投げかけられることもあるかと思い、それについての石倉の意見をブログに挙げてあります。
(「不公平だ」というご意見ありがとうございます) 
そして、詳しい経緯を説明するこのページを投稿して、当会が過去にどういう経緯で聞き手選書をはじめたか、再度説明をしたいと思います。
 また、「いっしょによもうよとしょかんのほん」という子どものリクエストに応えて読む事業も同じ気持ちからです。
「とても変な本だけ避けて・・・」という部分について意見を言います。大人にとって「変な本」はえてして子どもの文化である可能性があり、図書館にあるものであれば大人自らその「変な本」を研究し、寄り添う必要があるという考え方を、私はしています。これは大人の固まった頭を鍛え、「子どもに寄り添う」ことだという考えでもあるのです。

 なお、それら団体の方が信奉する東京子ども図書館の理事長は著書の中で、言葉と幼少期の子どもの読書について論じる中で、決して本を読んでやることばかりが大切なのではなく、言葉の土台を支えるのは人と人が向き合う人間関係に他ならないことを説明しておられます。そんなことも付け加えておきます。

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