例年、絵本の会で訪問している学校での読み聞かせが11月中旬に終わりました。後日、読んだ本や順番などを別ページにアップします。
今年は、私は、語りとして、3年以下に「ねずみの嫁入り」と4年以上の高学年に「手なし娘」を用意しておきました。
ところが初日、3年生のクラスで「ねずみの嫁入り」を語った時に、子どもたちが物足らない様子だったので、急遽次から3年生以上に「手なし娘」をやることにしたのです。例年、6年生には紙芝居の『明和義人ものがたり』をやっていますので、正しくは3年から5年までということになります。 もちろん他のメンバーも同様にチームを組んで授業に入りますので、私が入ったのは数クラスです。 それでも終了後は緊張が解けて、風邪をひいてしまいました。
「手なし娘」はベースに『日本昔話百選』の中の話を使い、それに佐渡の民話の本から取り入れてアレンジしたりしました。場面は、新潟市の西蒲区の風景を思い浮かべ、南区の果物(柿畑にした)畑やら、中之口川などをイメージして、語りました。難しい話ですが、継母のキャラクターがはっきりしているので人間の造型がしやすいと思いました。人の動きもはっきりしているので、紙芝居に作りやすい話だな~、などと思いながら覚えました。
また、数日後、みなとぴあに昔の紙芝居を見に行った時に、学芸員さんの話を聞いてあっと思ったのです。戦争協力紙芝居の展示をするときに「8歳以下は現実と非現実の区別がつかない(ピアジェの理論から)。だから、4年生以上を目安に構成する。3年生以下が、この戦争協力紙芝居を見るとまともに受け取ってしまう」などという説明をしてくださいました。私の受け取り方が間違っていたら大変申し訳ないので、割り引いて読んでください。
でも、そうすると3年生以下は物語を楽しめない年代なんだろうか、などとうつうつと考え込んだり、まあ、成長にも個人差があるから、などと思ってみたり。児童文学でも8歳までは夢の中、などと申しますので、それと符合しているわけですが、真綿にくるんで温室状態というのも何ですし。小学校3・4年生というのは、卵のカラにひびが入って生まれ変わる時代なのだから、いろんな刺激があっていいかな、などと思っています。ギャング世代で世界が広がるのだということは何となくわかりますから。