赤ちゃんに絵本をよむ

別居の若夫婦が赤ちゃんと一緒に預けるバックの中には、着替えや哺乳瓶の他に数冊の絵本も入っています。5か月ころからだったと思います。きむらゆういちの『いないいないばぁあそび』、かがくいひろしの『だるまさんが』、それからパパが買い与えたというドラゴンクエスト顔の『スライムピピピ』、などです。どれも、彼(男の子)にとっては「たたくとおとがするもの」という認識だったらしく、もちろん今もそうですが、ばんばんたたいて遊んでいます。

 8か月になった最近、図書館から借りてきた絵本も見せてみました。その中で『だっだぁー』ナムーラミチヨ/作(主婦の友社)が反応が良かったです。赤ちゃんと対面して、目の前に絵本を差し出して読んだのですが、私が大げさに「だっだぁー」と口を動かして見せると、彼の目は私の顔と絵本の粘土人形の顔を激しく行き来して、見比べているのがよくわかりました。彼にとっては新しい発見だったのではないでしょうか。

 赤ちゃんの絵本講座ではお膝にだっこを念頭に説明されることが多いだろうけど、対面もまたいいものだなあと思っています。親しい人が顔を見せて語りかけることになる絵本読みです。
 でも、ここでまた「家ならいいけど、図書館でマスクしてたら口の動きを見せられないよ」と、がっくり。

 それでも、彼の一番のお気に入りは、『スライムピピピ』の紙のカバーをはがして、しわくちゃにしたり振り回したりして遊ぶこと。紙とはいえプラスチック入りの紙のようで、どんなに乱暴にしても破れない。なかなか憎い心遣いの本です。

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