広報不足解消につとめます

新潟市近辺で読み聞かせボランティアをする方々や、転入した方々で、こんな疑問を持つ方はないでしょうか。「ストーリーテリングはいつ、どこでやっているのでしょうか。図書館おはなしのじかんではあまり見かけないようだけれど」

回答します。
ほんぽーとやその他で活動している団体の中にやる人がいて、普通のおはなしのじかんのプログラムの中に、ごくまれに一つくらいづつ入ることがあります。

その他に、おはなしの団体があります。図書館に問い合わせるとわかります。ただ、入会条件があってなかなか入れません。おはなし日和という団体は(私も入っていますが)どなたでも入れます。2箇月に一度の定例学習会の他に、いっしょによもうよとしょかんのほん、で活動し、学校訪問などでストーリーテリングをやっています。

 また、民話の語りの会、というようなジャンルのグループがあり、西蒲区で活動されている様子です。県の民話語りの協議会にも所属しておられ、これは昔ながらの語りだと私は認識していて、魅力が詰まっていると思います。

 その他に、特定の人間だけに案内はがきがきて、万代市民会館で半年に一度程度発表会をやっている会が複数あるようです。ただ、これは、チラシなど一般向けに広報がされないのです。
20年くらい前は、それらの団体は、普通のおはなしのじかんにコマを持ち、ストーリーテリングをやっていましたが、順次撤退されました。それぞれの団体にも自分たちのお考えがあることで、これはいかんともしがたいのです。

 以下は、私の考えです。そのはがきで案内を出す方々、来る方々について、意見を申します。私もいつもはがきを頂くけれど一度参加したきりで、それ以来参加したことがありません。
 参加した時に、井戸の中の蛙になっているような気がしたのがその理由です。

「おはなしの世界」「絵本の世界」を壊したくないので、自分たちだけでパラダイスを作り、それについて来れない人は「入ってもらわなくてもいいのよ」というスタンスを感じました。井戸の中に入り、その中で純粋に話や絵本を突き詰めて研究する立場です。ベテランですから知識も豊富で、学びたい欲求もあり、それを披露したり聞いたりすることは楽しいことです。
 学校訪問なども、その井戸を出前するような感じでしょうか。率直にお話を差し出して、聞ける子どもは聞くでしょう。その井戸は、「図書館のストーリーテリング」というものだと称されていたように思います。

 幹事役は個人情報を持っていますから、特定の範囲で参加者を募って講演会をやったりしたこともあったようですね。私がなんとなく知っているのはずいぶん前のことですが、猪熊葉子さんの講演会もあり、参加者名簿なども配られたようです。 お稽古ごとで、そういうスタイルが当たり前だと思われる方も多いので異論も出ないし、私のようなものはどんどん離れていきます。また、読み聞かせのベテランには誘い合って声がかかるので、そういうおはなし会はよくみんなが分からないところで継続されていくのでしょう。そういうあまり広報されない特殊なグループに入ることが、ステータスだと思う人もいるでしょう。事実、「すばらしい先生方」と、そのグループの方を指して仰った、子育て支援センターの職員もいました。そういう職員にも「聞きに来るように」という案内がくるのだなと思いました。

 さて、新潟大学教育学部が、一時期 教育人間科学部になっていたことはたびたび書きました。アカデミックに走るあまり、地域や生の人間の生活から離れていった反省からです。また、昨今の地域主権や新しい公共に移行するときに現実逃避していては、一歩も前に踏み出せないということも分かってきたのではないでしょうか。
 今、「子どもの教育費」という言葉は「子どもが学ぶ費用」と言い換えられています。学ぶ主体は子どもにあり、教育に関わる大人は、風通しの良い子どもの身の丈にあった情報を提供し、子どもが自分の求める方向に育つのを見守ることが求められていると思います。大人は自分を変える必要があるのです。新潟市の教育指針のようなものを読めば分かるように、すでに、良いものを与えてそこに導くのが教育だという世界は、過ぎているのです。
 ボランティアは自己破壊をする必要があることは、私はたびたび書いてきました。仲間内を批判することになり、「図書館の権威を壊す恐ろしい人」「新潟を辱める人」などと言われて切なかったですが、なんとかこらえてきました。もちろん自分自身もまだ問題を抱えています。

 民主主義は、識者が逃避してきた生々しい現実の中から生まれて進んでくるはずなのですが、民主主義を進めるはずの図書館講座受講生が、権威主義に自動的に誘い合って送り込まれていく様子を、私は見ていたのだと、今、思います。

 それでも、仲間の中では自分の進んできた道を反省し、転換する人も増えてきました。
おはなし会に聞き手が少ないのは、図書館の広報不足というより、ボランティアが井戸を作って、自分たちだけがわかるステキな世界を作っていたからだと思うのです。移行中の団体もありますが、特定の仲間になることでステップアップが出来るような錯覚を持つ人もあり、目に見えないところで混乱し、一進一退でつらいものがあります。
 それよりもつらいことですが、個々のボランティアが自分を壊し井戸を壊し、目をそらしていた現実にあわせて自分を変えるという大掛かりな工事が必要なのではないでしょうか。

 











 

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