気軽すぎて、ここのところ年に1回ペース。
でも、都合のつく限り寄せさせていただくのが
表千家 不白流 佐藤宗香先生のお茶会です。
今年は横浜 港の見える丘公園内にある、大佛次郎記念館内の茶室。
確か2年前にも伺いました。
選んだ着物は……
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東京友禅 小倉貞右先生セット。
オレンジベージュの附下に、久し振りのアカンサスの帯。
帯は、ほんの少し金のニュアンスがあり
自分としてはギリギリセーフかアウトか…といったところだったのですが
ご一緒した友人たちからは「ぜんぜん、大丈夫よ!」と言ってもらえて
よかった
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でも、せめて前帯は静かな感じにしたいと、
実は今回、関西巻きにして地味な柄を出したのです。
ちなみに
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左が今回(一つ上の写真と同じ)、右は春先にコンサートへ
出かけたときの、関東巻きで出る柄。
うん、今回の方がお茶席らしいですね。
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まずは元町のヌーベルシノワ「エピセ」で
お友達と合流しランチ。
ご一緒したのは
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イラストレーターの岡田知子さん、そして
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左からYさん、Sさん、F子さん。
Yさんと知子さんのお太鼓をご紹介。
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Yさんは雪輪に笹、知子さんは珍しい焼箔の帯。素敵!
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食事はなかなか本格的なコースで、
美味しかったのですがボリュームがかなりありました
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食事後、Sさんを除く4人でお茶会へ。
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大佛次郎記念館です。
前庭にはローズガーデン。シーズンオフでしたがまだちらほら咲いていました。
お薄の席は12~3人入れる広間で、私は三客に。
お作法がすっかり、頭から抜けており、お恥ずかしい…。
佐藤先生のお茶会は、まったく厳しいところなく、
みなで和やかにお茶を楽しめる会なので、助かりましたが
もっと予習しておかないと。
「今回は、まずお菓子から決めたのです」と先生。
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「五十四万石」と「松風」。
ともに先生のご出身である熊本のお菓子だそう。
春の震災は、遠く離れた者にとってはつい、ずいぶん前のことのように
思ってしまいがちだけれど、
忘れないで、思いを馳せて欲しい、との願いがこめられています。
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お軸は「山窓無月一燈灯」(山窓月無く一燈明かなり)。
しんと静まり返った暗い景色に、希望の光……
復興への思いを、みなで胸に刻みます。
「このお軸の情景に合うかなと思いまして」と
花入れには綿が。茶花にはあまり使われませんが、
この日はお軸とお花が一つの世界を創り上げているような
心持ちになりました。
赤い侘助もハートフルで、可愛いですよね。
そして香合は
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愛嬌のある鶏。来年の干支「酉」にちなんで。
お茶碗や建水などの解説もあったのですが、
私、お作法で頭がいっぱいになっており、聞き逃しました。。。
お茶碗は熊本の焼き物ということだけ、記憶しています。
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今回は「茶芸」も体験。
お茶でいえば立礼のようなスタイルで、台湾茶をいただきます。
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コレクションしたくなる、茶器の数々。
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まず、背の高い茶碗にお茶が注がれます。
それを左の茶碗に移し替えた後、背の高い茶碗の残り香を楽しみます。
香りがとびにくいよう、細長い形をしているのですね。
ふるまわれたお茶は梨山茶という名称で、
日本ではなかなか味わえないであろう、爽やかな甘みでした。
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その後、柚子の香りを移したお茶もいただきました。
カップ&ソーサーはメイドインジャパンで、海外輸出用に製造されたものだそう。
右の急須は、夜見るとちょっと怖いかも
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お茶会後は、冬にしてはうららかな天気の下、
ベイブリッジをのぞんで撮影大会。
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お約束?のそろいぶみも(笑)。
体の中からポカポカと、優しさと楽しさで温かくなったお茶会。
佳き冬の休日でした。