8月26日(土)
朝4時電気が点いたそうな。
ねむ~と起きだして頭の上の小窓を確認。雨粒が一杯付いて、それよりも外はゴーゴーと凄い風、雨もバラバラと大きな音を打ち付けています。
「あ~やっぱりダメか」とため息一つ。
5時から朝食食べて、7時がチェックアウトタイム。これ以降は休憩料1時間300円発生。こんな天気でも追い出すの?とブツブツ言ってる方も。
それでも皆さんこの嵐の中出て行かれます。いったいどこ行くの?(笑)
我々もチェックアウト7時まで粘って重い腰を上げて、雨具フル装備で取りあえずは頂上目指そうと歩きだします。
ハンパでない強風、そして雨、そして全く見通しがきかないこの現状。
ついには山友さん、これ以上前進不可能になってしまいました。
ごめんね。最初からやめとけばよかった。
そうだよね、この状況では危険かも。
「たかが木曽駒で」?
そんなこと言う人もいないでしょ。我々にとっては未体験の世界ですから。
ここは潔く撤退とします。無念の撤退ではなく、勇気ある撤退です。
この日記を読んでる皆さんも我々の断腸の思いの撤退に賛同してくれるものと信じています。
木曽駒はいつでもで~んと構えて待っててくれます。必ずリベンジを誓いの撤退とします。
ありがとうございました。
って!
終わり?
そんなわけないよな。
カネヒラの日記はこんな短いのないし・・・・・・・
「ハハハハハ」
ハイ、真剣に下山を考えておりました。
すると山友さん「ちょっと待とう」と言う。
山小屋に戻り休憩料の代わりに山バッチを購入して待つこと1時間。午前9時雨は止んだようです。しかし強風と濃いガスは変わりなし。
天気予報は回復傾向にあるということだが、山の天気は当てにならないほど変わるらしいから果たして・・・・・
若い3人女子が先に出発、私たちも再アタック開始。
雨は止んでるものの強風と視界は回復せず、でも雨が落ちて来ないだけでも少し気分は持ち直し気味。
間もなく中岳に到着。
ここで先行の女子3人と別の女子2人と出会う。
皆さんこの先が不安とのこと。要するにこの先急下りなのだがガスで数m下からが全く見えない。奈落の底に落ちていくような・・・・
確かにこの急下りの先が見えない状態は不安が一杯なのが分かります。
一度でも歩いていればこの下がどうなってるかわかりますが・・・・
ところがです。ついに神は目を覚まされました。
一瞬ですが
下が見えた!(この写真は何回めかの一瞬)
みなさん思わず「わ~」!となりました。
面白いもので、瞬間でも先が確認できると安心感が広がってきて「行ける」となります。
ここからは早いですね。天気の回復が・・・・・
数分後には・・
ついに木曾駒ケ岳を捉えるくらいガスが切れてきました。
あとは正面の斜面を駆け上がれば山頂だ!!
ついに木曾駒ケ岳(2956m)山頂制覇です。
ガスはあっという間に切れ出し、周りの山々が姿を表し出しました。
そこでズームアップ
頂上付近に一人、中腹の右側に青い服の人が岩場に張り付いています。
いやいや登りたくなりますねェ。
たっぷりと眺めを堪能してから来た道を戻ります。
中岳付近から見た昨晩の山小屋(青い屋根)その向こうが宝剣山。
最初の予定は当然この宝剣山にも登ること。あの悪天候で諦めてましたが、ここは登らにゃ帰れませんモードになってきました。山友さんは最初から登る気なしなので(~_~;)私一人ザックを置いて果敢に向かうのでした。ほぼ垂直に近いクサリ場ですが、登るときはクサリに頼らずとも手足4本で登れます。しかし下りはちょっと怖い。この方たちも苦労してます。
頂上から見下ろした千畳敷カール(昨日ロープウェー駅から雨の中歩いてき
そして昨晩の山小屋方面。一番高いのが駒ケ岳
めちゃくちゃ楽しいし嬉しいし、ついにやったー!!!
これで槍だってどんと来い!!(笑)
名残惜しいがあとは下山するだけ。
昨日の時点では考えられないような展開に大いに感謝。
今週末は昨年に引き続き白山が待ってるのだ!!