ようやく始まった有機ELの台頭(2016年6月28日)

2016年06月28日 | 随筆

桑原名誉顧問からの投稿

ようやく始まった有機ELの台頭 (2016年6月28日)

 アップルがアイフォーンの17年モデルから有機EL(エレクトリックルミネサンス)パネルを採用する動きを見せたことから、各所で液晶パネルへの投資を有機ELに振り替える動きが活発である。 スマホに使う中小型有機ELパネルの最大手は韓国サムスンディスプレーで、製造装置の積極的な増設を進めている。ジャパンディスプレーはこのほど試作ラインの拡充を進め、 中国勢も続々と有機ELへの切り替えを進めている。  toukou-2016062741
 有機ELテレビについては韓国LGが世界生産量の約9割を占める。16年には同社の世界販売が15年の3倍、100万台に達するとの見通しを発表した。液晶パネルの世界生産量は年に約15億枚で頭打ちの状況だが、有機ELの生産は増加を続け、5年後には液晶パネルの5割、7億枚まで拡大すると予測されている。鴻海もシャープ買収を機に有機ELの開発に注力することとなろう。
 日本の有機ELの取組は早い。筆者も01年のシーテックジャパンで有機ELの展示を興味深く眺めた。07年にはソニーが世界で最初の有機ELテレビを発売した。そのまま世界制覇の道を歩んで欲しかったが、開発を止めてしまった。  toukou-2016062743
toukou-2016062742
 しかし、今日でもキャノントッキの蒸着装置、出光興産や住友化学の発光材料、宇部興産のパネル樹脂などは世界で圧倒的に優位のレベルにある。 しかしこれら各社の生産が韓国メーカーと歩調を合わす形なのが残念である。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大学ランキング(2016年6月28... | トップ | 逆境にめげずシャープの復活... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

随筆」カテゴリの最新記事