いいワークショップほど、帰り道がさびしい。
3日間という短い間だったけど、得るものは多かった。
デスロック主宰・多田淳之介氏の演出は、身体を疲弊させたり、強く負荷をかけた状態で、セリフをいったり、表現したりといったことを役者に強いる。
わたしたちがやった例でいえば、ロミオがジュリエットを2人おんぶして、ナガゼリフをいったり、スピードのゴーゴーヘブンをフルコーラス踊ったりである。
人はいずれ死ぬ。それでもちょっとでも幸せになろうと努力する。それが疲れてもおどり続ける姿ににているとのこと。それで人生を描く、みたいなこといってた。
しんどかったです。
ワークショップでこれなんだから、デスロックの役者さんは大変だ。
私、多田氏に飲み会のときにきいてみました。「役者さんから苦情はでないですか」。
「さあ。どう思っているかは分からないけど、僕は役者が一番良くみえる方法を考えているだけだから」
「信頼関係ですか」
「いや~。演出家の仕事がそうで役者の仕事がそうというだけです」
その割り切りがかっこいいなあ。
役者兼演出なんてやっていると、その辺がゆるい。
見習えるかどうかは、分からないが、役者と演出の関係の新しい解釈だなと思った。
しんどかったけど踊り続けられたのは、「よくみえている」と思えたから。3日前にあった人と信頼関係が結べたかというと、それはなんか不思議と信じれた。「東京の演出家」という予備知識があったからかもだが。
いやらしいな。私。
ワークショップ生もいろんな年代の人が集まっていて、とても楽しかった。
あと何回もいうけど、演出家かっこいいと、稽古場へ向かう足が軽いね。心がキラキラしました。
ああ、寂しい。