前回の訪問から約1週間後。
型紙の上から生地に載せた糊が
パリッパリに乾いて
程よく を通り過ぎ完全に乾き過ぎてる頃😂
再び私は名古屋の染め屋さん
「赤塚染工」さんにお邪魔しました。
今回は続きの作業!
ついに色が入ります!
完成イメージをパソコンで制作し、スマホ画面を見ながら染め職人さんに希望の色を調整してもらいます。
小紋染めという技法は、
色を防ぐにも
色を染めるにも
「糊」と呼ばれる糠や餅粉などでできたペーストを使います。
ベースのペースト(防染糊)は色を単純に防ぎます。
ベースに染料を混ぜると、それは色糊となり、その染め物の色の決め手となります。
1.白生地に型紙を置き、へらで模様の形に防染糊を置く
2.その後乾かしてから色糊を全体に乗せることで(しごき染め)模様以外の面積がその色に染まり、模様が浮き上がる
基本的にはこの二つの仕組みを利用し、より複雑に展開していきます。
型紙を彫るのが私の仕事ですから、型染めの「模様」という要素にはこだわりが強いのは当たり前。
しかし染め物の印象ってそれだけでは決まりませんよね?
どれだけ好きなモチーフや模様でも色があんまり好きじゃなかったらやっぱりしっくりこない🙄
しかし色は完全に染屋さんの領域。
彫師の私はそこに普段は関わることはありません🙄
なので、自分のイメージを染屋さんに伝え、微調整を行いながら出したい色に近づけていきます。
今回は染屋さんにお邪魔できる日にちも限られている。できるだけ事前にイメージを伝えておこうとパソコンで完成イメージ図を作って事前にメールで送りました。私も作業中にスマホを出して画像をチラチラ見ながら一緒に色を合わせていきます。
なんかスマホを見ながら
目の前で染屋さんが染料と糊を撹拌し、蒸して色をチェックしたりしてるのが、アナログ✍とデジタル💻の時を越えた協力✨
的な感じがして不思議で面白い状態だな...と思って眺めていました。
もっと濃い方がいいだの、鮮やかな方がいいだの、なんじゃかんじゃしながら、ついに私が欲しい“鮮やかなピーコックグリーン”が出来上がりました🙌🙌🙌
まあ正直
私は文句を言うだけで
頑張って色を作ってるのは染屋さんなんですけれども(笑)
小紋染めの色は一度生地につけて蒸して定着させ、乾かさないと実際に近い色にならないので、色を確認するのにかなりの手間を要します(^_^;)
赤塚さん
何度もお手間とらせてすいませんでした😅
ありがとうございました!!🙏
これで色は完璧(プロにお任せ)
さて問題は自分の彫った型紙での糊置きです。
糊置きについては前回のブログで丁寧にしつこいほど書かせていただきましたのでご参考に。
「型紙の上から駒べらで糊を置く」
たったこれだけの作業がなんとも難しい。
細かい柄であればなおさら難しい。
今回作りたい作品は型紙のポイント柄が2箇所あり、前回はまだ半分済ませたところで終わりました。
(そして今回見たらパリッパリに乾いていましたw)
その生地に今日できた色糊を全体にしごき、一度蒸して色を定着させます。
写真:色糊でしごき染め
蒸す前に板からそっとひっぺがした生地の上におが粉をかけ、別のところに色がついたりして汚すのを防止します。
写真:職人みたいだけど 超素人(手前)
赤塚さんのところの蒸し箱は公衆電話2個ぶんぐらいの面積。
カプセルホテルにしては上等(高さだけは)なサイズです。
写真:オヤスミナサイ
蒸し箱はボイラーで高温の蒸気を送り込んで生地や染め方に合わせた時間で蒸します。
今回は何分だったかな...忘れました😅
15分ぐらいかな?
蒸しあがった生地を洗い、天日干しで乾かす。
その後に残りのポイントの柄をぷるぷるしながら糊置き。
なんだか糊置きはやればやるほどヘタクソになっていく気がする...
約一週間前に育てた感覚はこの一週間で完全に消え去っていたようです。
残念😵(小刀研ぎと一緒で毎日少しでもやんないと身につかないと言うやつですね...)
さて、本日2回目の蒸し。
これを洗って乾かしたら
本日の作業はこれにて終了!
私と染屋さんの共同作業もここまでです。
お、終わったーーー!
ほっ☺
このあとは「湯のし」加工に出し、2回の蒸しと乾燥で縮んでしまった生地の幅を整えたら完成です🎉
洗濯物の如く洗濯ひもに吊るされ
風に揺られてる型染め生地の姿を見ていると...
「別の色も作って並んでいたらキレイだろうな〜」
(いくらかかるか知らないけど😆)
という妄想が広がります😍
小紋染めは広い無地の面積があるとムラが目立つそうなので、
急遽デザインを考えて型をほり、周囲にはめ込んだ“そこはかとない柄”。
(これ何に見えますか?私的には宇宙線なんですけど....。全てのものを通過し地球上いたるところに降り注いでいるあれです。ミューオンです。誰がどう感じようと私的にはミューオンですww)
真ん中のポイント柄を邪魔するのか、引き立てるのか...湯のしでしゃんと伸ばして完成した姿で確認しないと正確には分かりません。
手元に届くのが楽しみです!
ドキドキ。
そしてヒヤヒヤ。
こちらの作品は7月16日から始まる女性職人グループ『凛九』の作品展
〜伝統工芸に未来のヒカリを🌸展〜
にて発表予定です😉
相変わらず説明が下手で話が長くなりました。
今日のブログはここまで。
またお会いしましょう♪
皆様良い夜を〜(^o^)/