アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

深川江戸資料館で、扇遊・菊之丞

2013-07-21 06:00:31 | 落語
以前の記事で、深川江戸資料館で市馬・兼好の二人会を紹介したことがある。メジャーなホールではないし、主催も地味なところだが、なかなかシブいところを押さえていてよかった。


 ということで、その時に購入したのが、今回のチケット。かなり前に買っていたが、直前ノラやに行っていたので、はからずも菊之丞を立て続けに聞くことになった。
 今回は、扇遊と菊之丞の二人会であったが、開口一番で登場したのが円丈の弟子のわん丈。これがなかなか正統派で、「桃太郎」をきっちりやってくれた。

 考えてみれば円丈というと新作の過激なイメージが強いが、二ツ目のぬう生の頃は、古典もしっかりやっていた。
 その弟子としては白鳥がいる。彼は変則系の噺家だが、わん丈は正統派ということになろうか。喬太郎みたいな世界を目指してほしいかも。

 そして扇遊が登場。一席目は「天狗裁き」だった。扇橋一門の惣領弟子。髪型といい、オーソドックスな芸といい、扇橋のいい点をつないでいる。
 ちょうど還暦というが、噺家らしい噺家だ。小生のようなオールドファンには、なんかしっくりくる安心感がある。


 続いて菊之丞が登場。始めたのは「付き馬」だった。幇間もハマり役だが、付き馬の主人公のようなええかげんな男も菊之丞の個性が出る。
 まったりした展開になりがちな噺だが、ダレることもなく楽しませてもらった。さすが菊之丞である。といいつつ、今日は桃太郎といい付き馬といい久しぶりの噺が多い。

 中入り後は再び菊之丞が登場。付き馬をやったばかりなので、今度は軽めだろうなあ・・・と思ったら、なんと「町内の若い衆」だった。
 これまた寄席ではよく聞く噺であったが、最近しばらく聞いたことがない。この会ならではの展開かも・・・と。

 そして扇遊が登場。マクラもあっさりしながら始めたのが「ねずみ」。最近小辰で聞いているが、扇橋一門の十八番である。
 これまた教科書になりそうなオーソドックスな芸で、嬉しくなってきてしまう。三木助が講談から持ってきて扇橋がつなぎ、三木助からみれば孫の扇遊、さらには曾孫の小辰にまで受け継がれていく・・・芸の嬉しい伝承である。

 地味な展開ながら、冗長なマクラの引き伸ばしもなく、しっかり堪能・・・古きよき時代の落語会を味わった感じであった。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« くまモンMINI登場 | トップ | 銀座なう »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

落語」カテゴリの最新記事